アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

御礼ブログ4周年&『ミルカ』原作本「ミルカ・シン 我が人生のレース」

2015-01-13 | 日常

おかげさまで、ブログを始めてから丸4年になりました。最初の記事「由零開始」は東日本大震災の2ヶ月前にアップ、その後3月に入ってインド旅行に行っている時に、あの大震災が起きたのでした。

ブログを始めたばかりの頃は、まだ旅行にPCを持って行ってなかったので(インドでの盗難を過度に恐れていたのです)、旅行中は携帯電話から投稿していました。また、日本出発前に予約投稿記事を何本か書いておいて、それの合間を縫って携帯投稿をするようにしていました。

その予約投稿記事の一つが、2011年3月26日から公開が予定されていた中国映画『唐山大地震-想い続けた32年-』(2010)の紹介記事。予定投稿日が3月13日で、旅先からは取り消せず、そのままアップされてしまいました。3月11日にムンバイで東日本大震災を知ってすぐ、携帯からお見舞いの記事を投稿したのですが、映画紹介記事が読む人の心を傷つけないかしら、と旅行中ずっと心配だったのを思い出します。

その因縁の映画『唐山大地震』は、あらためてこの3月14日(土)から全国ロードショーされることになっています。私も、あの時を思い出しながら再度試写を拝見して、あらたに紹介記事を書こうと思っています。4周年を迎えて、いろんな意味で仕切り直しですね。


また、今年は阪神・淡路大震災からも20年という節目にあたります。実は1995年1月17日も私はインドを旅行中で、チェンナイで大震災発生を知ったのでした。cinetamaがインドに行っているときは、大地震に注意して下さいね、というのは冗談ですが、この時は実家からも近かったので、青くなってすぐ国際電話をかけました。実家はたいした被害もなく、また神戸にいた親戚たちも無事だったのですが、友人のお店「あしゅん」で働いていたスタッフの1人が亡くなったりと、1月17日はやはり胸しめつけられる日になっています。

毎年、ブログ記念日が来るたびに思い出される悲しい思い出ですが、その一方でブログを読んで下さっている皆さんの励ましやらご教示やらを思い出すのが、本日の恒例でもあります。1年間、いろいろとありがとうございました。2015年1月13日現在、のべ訪問者数は603,178人、トータル閲覧数は1,943,885PVとなっています。毎日の訪問者数は400~600、PVは2,000前後というところです。来年度からは出講している大学が2つ減るので、特に前期は時間ができると思います。がんばって、ブログ記事をアップしていこうと思っていますので、また1年、どうぞよろしくお願いします。


ところで今読んでいるのは、上の本、数日前にインドから届いたミルカ・シンの自伝「ミルカ・シン 我が人生のレース」(2013)です。映画『ミルカ』の公開に合わせて出版されたようで、表紙に見られるような主演男優ファルハーン・アクタルの推薦文や、監督ラケーシュ・オームプラカーシュ・メーラの序文も収録されています。

とても平易な英文で書かれており、映画を見たあとで読むと、あのエピソード、本当はこうだったのか、とか、映画に描かれていなかったこんな苦労があったのか、とか、いろいろ感慨深いです。映画の中で、ミルカ・シン(ファルハーン・アクタル)と同じ地区に住む娘(ソナム・カプール)との恋が登場するのですが、てっきりフィクションだと思っていたら本当にあった話だとわかり、びっくりしました。親に隠れてデートしたものの、彼女の帰りが遅くなって親にばれ、激怒した親はすぐさま彼女の結婚話をまとめてしまう、という、映画よりもさらに短絡的な結末となっています。

(C)2013 Viacom18 Media Pvt. Ltd & Rakeysh Omprakash Mehra Pictures

それにしても、映画『ミルカ』の脚本はよくできています。原作を読むとよけいに、脚色力というか映像化力というか、すぐれた映像化の力を感じます。淡々と語られる壮絶な人生の物語を、いかに映画的に描いていくかというセンスが半端ではありません。脚本を書いたのは、『ミルカ』の作詞も担当したりしているプラスーン・ジョーシー。この人は広告業界の「グル(師匠)」と呼ばれており、アーミル・カーンを起用したコカコーラのCFでつとに有名な人です。一方で作家としても仕事をしており、近年は映画の脚本家、作詞家としても名を知られるようになってきました。

プラスーン・ジョーシーとラケーシュ・オームプラカーシュ・メーラ監督とは仲良しらしく、監督の前作であるドキュメンタリー映画『ボリウッド:究極のラブストーリー』(2011/同年の東京国際映画祭で上映ずみ)でもコメンテーターの1人としてプラスーン・ジョーシーが登場、達者な弁舌で語っていました。この『ボリウッド:究極のラブストーリー』もインド映画ファンにとってはよだれものの作品で、『ミルカ』がヒットしたらDVD発売時のボーナストラックとして収録して下さらないかしら、と密かに日活さんに念力を送っています。予告編はこちらとかこちらですが、いやもう、ボリウッドの歴史と名シーンが満載の、目くるめくようなドキュメンタリー映画なのです。すごいわ~、メーラ監督。

上記の予告編その2には、メーラ監督と共同監督であるジェフ・ジンバリストも出演しています。これで、メーラ監督の顔を覚えて下さいね(その理由はそのうち明らかに...)。『ミルカ』、公開まで2週間となりましたが、ここに来て様々なイベントが企画され、その中にはビッグサプライズもある模様。ぜひ、公式サイト公式ツイッターをこまめにチェックして下さいね~。

 


コメント (9)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 香港映画2014年興収トップ10 | トップ | 『ミルカ』萌え~<その4>... »
最新の画像もっと見る

9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (パゴール)
2015-01-14 15:38:23
ブログ解説4周年、おめでとうございます。
そしてお誕生日おめでとうございます。
(確か一回目の記事に誕生日をきっかけに・・・とあった気がしたのですが、もし間違っていたらお許しを!)いつのまにかHP更新チェックが習慣になりました。
いつも情報をいただき、本当にありがたく思っています!!!!(声を大にして言いたい!)
今後も楽しみにしております!
おめでとうございます☆ (Jaan)
2015-01-14 21:28:09
cinetamaさん、ブログ4周年おめでとうございます!
それから一日遅れですが、お誕生日おめでとうございます!!(お誕生日13日ですよね?)

cinetamaさんのブログのお蔭で、インド映画の楽しみが倍になりました♪
友達もインド映画を楽しんでくれて、周りの人にも勧めてくれています。

これからもっともっとインド映画ファンが増える様に、このブログも続けていってくださいね!
応援しています!!!
パゴール様 (cinetama)
2015-01-14 22:13:50
いつも暖かいコメント、ありがとうございます。

そうなんです、また一つ、年を取ってしまいました(今年はゾロ目)。
常時チェックして下さってありがとうございます。今後もがんばります~。
Unknown (パゴール)
2015-01-14 22:15:53
開設が解説に・・・・
トホホ。
お祝いメールがズタボロだわ。
失礼しました!
Jaan様 (cinetama)
2015-01-14 22:21:35
コメント、ありがとうございました。

暖かい誕生日のお祝いも嬉しいです~。ご記憶のとおり、1月13日が誕生日です。

インド映画ファン、4年前とは比べものにならないぐらい増えていますよね。『恋する輪廻』『きっと、うまくいく』『マダム・イン・ニューヨーク』『めぐり逢わせのお弁当』.....。
『ミルカ』と『女神は二度微笑む』でも、さらにファンを増やしたいです。
引き続き、ファン拡大活動(?)をよろしくお願い致します!
Unknown (ソニア)
2015-01-15 21:09:15
ブログ開設4周年おめでとうございます。
いつも楽しく拝見させて頂いています。
今年も昨年に負けないくらい、多くのインド映画が公開されるといいですね。

『ボリウッド:究極のラブストーリー』って『ミルカ』の監督だったんですね!これ、もう1回スクリーンで観たいです。
いえ、ボーナストラックでも十分満足です。
私も強力に念力送ります!
ソニア様 (cinetama)
2015-01-16 00:06:18
ご丁寧にコメントありがとうございます。

『ボリウッド~』そうなんですよ。私も自分で字幕をやっておきながら、『ミルカ』のプレスを作っている時、監督の紹介文から抜けているのに気がつきませんでした。
香港版は持っているのですが(yesasiaの通販サイトで買えるようです)、映画祭の時に不完全に入れた映画題名とかをバッチリ入れて、ぜひ日本版を出したい、というのが私の願いです。
映画祭の時は投影字幕だったので、1カ所にしか字幕が入れられなかったのですが、ソフト化する場合は、横に台詞の訳を入れて、縦で映画題名を入れる、なんてことができますからね。
でも、権利関係のややこしい作品だ、という話も聞こえてくるので、実現は望み薄かも知れません....。
Unknown (Mika of wasseypur)
2015-01-16 11:03:22
遅れましたが、お誕生日とブログ4周年おめでとうございます!
ミルカ本、私はKindleで読んでいますが、こちらも翻訳して書籍になるといいですよね。監督にも日本を楽しんでいただきたいです。

たくさんのインド映画が紹介されますよう、私も祈っています。これからもよろしくお願いします。
Mika of wasseypur (cinetama)
2015-01-16 17:37:40
暖かいコメント、ありがとうございます~。

なるほど、Kindleで読む、という手もあるのですね。
私の場合は、アメリカのサイトに注文し(アジア書籍専門の本屋さんだった)、そしたらインドから郵送されてきた、というパターンでした。
映画の描写と違うところはせっせとマーカーで線を引いて読んでいるのですが、結構そういう箇所があって、ほほう、へええ、という感じです。映画の完成と同時ぐらいに出ているので、映画に記憶が刺激されて....というところもあるのかも知れません。

昨日の『ミルカ』舞台挨拶、それから今日ラケーシュ・オームプラカーシュ・メーラ監督のインタビューをさせていただいたので、おいおいアップしていきます。
またご訪問下さいね。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日常」カテゴリの最新記事