チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

高江の刑特法裁判が始まった!---立入禁止のフェンスも標識もない現状では罪に問えない // 防衛局職員の大量傍聴は許せない!

2017年09月20日 | 沖縄日記・辺野古

 9月20日(水)、那覇地裁で進められていた高江のN1裏事件の審理が終り、今日から添田さんの刑特法裁判が始まった。

 昨年9月、高江のヘリパッド工事強行に反対して多くの市民が山(米軍への提供施設内)に入り、抗議行動が続いていた。添田さんもその行動に参加していたが、9月24日、通称モノレールルートの道路工事現場で、防衛局職員を押してケガをさせたということで、傷害罪、公務執行妨害で逮捕された。そして22日後、起訴される時に、なんと逮捕当時にはなかった刑特法2違反が付け加えられたのだ。

 いつものように傍聴券抽選のために並んでいると、おかしな雰囲気の一団が目についた。どう見ても防衛局の連中だ。抽選後、近くのレストランに行くと、先ほどの一団が集まっていた。総数20数名にもなる。 

            (抽選後、集まった防衛局の連中。これだけの職員が動員された)

 午後1時過ぎ、法廷に入った。やはり先ほどの連中が10数名いる。当然、皆から抗議の声が沸き上がった。「何故、防衛局の連中がこんなに大勢、傍聴席にいるのだ!」、「これは職務か! 年休をとって来ているのか?」、「職務で来たとしても、本務外だろう。おかしいよ、こんな仕事は!」、「権力を持っている役所の人間が、どんどん傍聴者を増やせば、一般市民が傍聴できなくなるではないか!」 

 今日の法廷では、添田さんにケガをさせられたという防衛局の職員が証言に立つのでその様子を見にきたのだろうか? いくら同じように抽選を受けているといっても、やはり納得できない。

 防衛局職員は、今回も傍聴席から見えないように、遮蔽して証言した。公務員が職務として行った行為を証言するのに、何故、顔を隠さなければならないのか? 弁護団は当然、裁判官忌避の申立てをしたが、裁判長はすぐに却下した。

 防衛局職員の証言もひどいものだった。彼は、弁護団からの「反対する市民らに退去を促した理由は?」、「何法を根拠に退去を求めたのか?」という質問に対して、「分かりません」。また、「あの場所が、立入禁止区域だというのは、何をもってそう言うのか?」という質問にも、「分かりません」と何も答えられないのだ。刑特法2条では、「合衆国軍隊が使用する施設又は区域であって入ることを禁じた場所に入り」とされている。日米合同委員会合意事項でも、「立入禁止区域の境界は、『許可なき立入は、日本国の法令で処罰される』旨を記した標識等を設けて明確にされねばならない」とされている。すなわち、フェンスで囲ったり、立入禁止の標識がないと、罪には問えないのだ。 

 ケガをした状況についても、不可解な証言が続いた。現場は砕石を敷いたばかりの道路で、「添田さんの前に立ちふさがって、後ずさりしている時に、胸を押されて後ろ向けに倒れた」という。しかし、弁護団からの追求で、道路の端のほうだったと認めた。現地は、厚く砕石が敷かれたところで、その端の部分は法面になっている。そんなところを後ずさりをしていたというのだから、自分で転倒した可能性が強いのだ。

 刑特法違反容疑、傷害容疑とも、無罪である。

 

 夜は、「山城さん、稲葉さん、添田さんの無罪を勝ち取る決起集会」。八汐荘のホールに溢れるほどの人たちが集まって盛り上がった。特に、琉球大学の森川教授(刑法)の刑特法の話しが明快で分かりやすかった。

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