ビジネスBLOG @神奈川中央会
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神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「経営者側からの視点での人事労務」をテーマとした社会保険労務士 
平山久美子氏の第16回目の記事となります。
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【仕事と家庭との両立ができる社会へ】

現在の日本の少子高齢社会は、若い労働力不足など深刻な問題を抱えています。これを打開するべく、国は様々な取り組みをしています。そのひとつに、「次世代育成支援対策推進法」の制定があります。次代の社会を担うすべての子どもが健やかに生まれ、育成される環境の整備を図るという目的で、企業に対して「一般事業主行動計画」という具体的な子育て支援を中心とした計画を策定することが求められています。社会の仕組みを変えていくために、企業に対しても努力を促しているものです。

労働者数101人以上の企業に対しては、この「一般事業主行動計画」の策定と都道府県労働局への届け出が義務付けとなっていますので、何らかの支援策が検討されているわけですが、この課題に積極的に取り組んでいる企業が増えてきています。若い人材の採用と定着のためには、今後避けては通れない課題であり、必要性を認識せず取り組みの行われない企業は、社会の流れから取り残されていってしまうでしょう。

今や、仕事と家庭との両立支援とは、女性の子育て支援を超えて、男性も含めた、あらゆる社員の生活や生きがいに理解を示していくものとなっています。昨年6月に改正された育児・介護休業法においても、男性の育児参加を促すものでした。また、上記「次世代育成支援対策推進法」において「一般事業主行動計画」の目標を達成し、一定の基準を満たした企業には「子育てサポート企業」としての認定制度(通称「くるみん」)があり、この認定基準のひとつに男性の育児休業等の実績も必要となるのですが、この認定企業数が、このほど1000社を突破したという厚生労働省からの発表もありました。

男性の育児休業の取得日数は、女性のように数カ月に及ぶことは少なく、多くは1週間以内のようですが、必要とされているのは、男性も女性もそれぞれの人生の中で、仕事か家庭かを切り離して考えるのではなく、どちらもが成り立って生きていける社会であることです。それがスタンダードとなりつつあるという時代の大きな変化を、経営者は気づいていなくてはなりません。

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平山社会保険労務士事務所
    社会保険労務士・行政書士
    平山久美子
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本日は「経営者側からの視点での人事労務」をテーマとした社会保険労務士 
平山久美子氏の第15回目の記事となります。
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【社員の頑張りを見ていますか?】

社員の頑張りに報いる方法はいろいろありますが、上司がそれをつぶさに見て認めてあげるということが、簡単なようで、さらに社員のモチベーションを引き出す上で絶大な効果があるにもかかわらず、なかなかできていない職場が多いようです。

上司の仕事、さらには経営者の仕事の中で、部下が能力を発揮できる体制を整えることは、一番大切なもののひとつです。部下からの報告がなくても表情を観察し、困っていれば声をかけ、必要に応じて助言をする。お客様から感謝の言葉をいただいたとき、大きなことだけでなくほんのささいなことでも改善できたとき、困難な目標を達成できたときなど、がんばったことは一つ一つ見ていて、言葉に出して評価する。人は、自分のがんばりを認めてもらうことによって、自信を持ち、次の仕事への大きなモチベーションにつながるものです。やらされ感で仕事をするのと、自発的に仕事に取り組むのとでは、成果に大きな違いが出ることは間違いありません。

ところで、仕事に対して非常に高い熱意を持っていると答えた人は、日本人はわずかに9%、主要国の中では異常に低い数字だそうです。仕事に熱意を持ってもらうことが、ともすると滅私奉公を要求してしまうことに経営者や管理職は陥りがちですが、それは逆効果です。昨今、ワーク・ライフ・バランスが求められていますが、私生活を充実させることにより、仕事に対しても前向きに取り組むことができるのです。そこに、職場でもやる気が起こるムードが高まれば、生産性は向上し、働く社員の人生も楽しいものとなるでしょう。

部下を褒めるなんて、社員を褒めるなんて、恥ずかしくてできないよという経営者もいらっしゃいますが、褒めることにお金はかかりません。タダで社員が元気になり、やる気を出して、更に仕事の成果を出すとしたら、褒めないなんてもったいない。具体的事実を客観的に伝えるだけでいいのです。今よりもう少し、声に出して評価を表現してみませんか。そのためには、社員の行動をよーく観察することが大切です。
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本日は「経営者側からの視点での人事労務」をテーマとした社会保険労務士 
平山久美子氏の第14回目の記事となります。
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【病歴や持病を採用面接時の応募者や社員に尋ねてもよい?】

先日、小学生6人がクレーン車にはねられて死亡した事故がありました。クレーン車の運転手は、てんかんの発作により意識を失っていた可能性が報道されています。会社としては、このような痛ましい事故を防ぐために、車の運転を伴う業務や突然倒れると危険な業務に就いてもらう場合は、社員の病歴や持病を確認しておきたいところです。しかし、個人のプライバシーの問題もあり、尋ねてもよいのか悩む経営者や人事担当者もいることでしょう。

労働安全衛生法では、雇い入れ時と定期の健康診断が義務付けられており、「既往歴及び業務歴の調査」「自覚症状及び他覚症状の有無の検査」が必要なため、社員は健康状況について会社に申告しなくてはなりません。その申告に基づいて、会社は就いてもらう業務を判断することになります。

採用面接において、健康状態を聞いてもよいかについては、様々な考え方があり、意見が分かれるところではありますが、入社後就いてもらう業務を判断する上で、その適格性に関連した事項を必要に応じて尋ねることは大切でしょう。当然、業務に関係のない健康状態までも尋ねることは慎むべきです。会社の安全配慮義務を果たす上で、必要最低限の質問をすることは、会社のリスク回避の上でも問題ないと考えられます。

なお、道路交通法では、「車両の使用者は、当該車両の運転者に、当該車両を運転するにあたって車両の速度、駐車及び積載並びに運転者の心身の状態に関しこの法律またはこの法律に基づく命令に規定する事項を遵守させるように努めなければならない」と規定しています。会社の労務管理上、社員の健康管理も求められていると考えられます。

会社は社員に健康状況について正しく申告してもらうために、就業規則の遵守義務や懲戒規定を整備しておくとともに、情報管理を徹底するなど信頼関係を常日頃から築いておくことがとても大切ですね。
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平山久美子氏の第13回目の記事となります。
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【夏の節電対策(労務管理上の注意点)】

電力供給が不足することが予想されるため、各企業に節電対策が求められています。いろんな企業の取り組みについて、報道を耳にすることも多くなりました。環境省では、6月1日よりスーパークールビズといって、より一層の軽装で仕事をしているそうですが、この機会に職場の服装のあり方について、議論してみるのもよいかもしれません。服装は、業種や部署によって常識が違うと思いますが、きちんとした格好を求めるのは、お客様や取引先ではなく、実は自分がきちんとした格好で見られたいという、自分の都合だということも多分にあると思います。

私個人的には、男性が画一的なスーツにワイシャツ、ネクタイと違い、様々なカジュアルスタイルを装うことは、ファッションに少なからず意識をすることになりますから、おしゃれな男性が増えるとうれしいなあと思っています。その点、女性は一部のジャケット着用の仕事をしている方を除いて、もともと多様な装いをしていますから、スーパークールビズになっても大きな変化はないかもしれません。むしろ、これまでの夏のエアコンで体が冷えるというようなことがなくなり、歓迎される方もいるのではないでしょうか。

 さて、節電対策は、労働時間など、働き方を工夫する企業も多いと思います。サマータイム導入など始業・終業時刻の繰上げや、所定外労働の削減の徹底、輪番休業といった所定休日の変更、夏季連続休暇の時期や長さの変更を対策として行う企業が多いようです。所定外労働の削減の徹底については、この夏の節電対策としてだけでなく、その後も継続して実施できるものを職場みんなで考えたいものですね。効率のよい働き方が工夫できれば、ワーク・ライフ・バランスも図れると思います。

 ところで、エアコンの温度を上げたり照明を暗くする場合は、労働安全衛生法で定められた基準もありますので、熱中症の予防や体に負担のない必要最低限の明るさを保つことも心掛けてください。また、労働時間を変更する場合は、就業規則の変更や労使協定の締結が必要になるものもありますから、事務手続きも忘れずに行いましょう。共働き世帯が増えていますから、保育所の対応も併せて検討する必要がありそうですね。
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平山久美子氏の第12回目の記事となります。
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【年次有給休暇は企業トップの考え方が反映します】

年次有給休暇は、労働基準法で規定された休んだ日にも賃金が支払われる労働者の権利です。日本の年次有給休暇の取得率は、諸外国に比べ、低いといわれています。日本は祝日が多いからだという考え方もあるようですが、すべて消化すると、多い人で、年間の労働日の割合は60%程度となり、約40%はお休みの日ということになります。

これを、多いと思うか、妥当だと思うか、それぞれでしょうが、中小企業、特に経費に占める人件費の割合が高い会社にとってはきついと感じる経営者は多いことでしょう。だからといって、給与の単価を下げれば、採用時に見劣りがしますし、難しいところです。

年次有給休暇を積極的に取得させる経営者がいる一方、取得を苦々しく思っている経営者がいるのも事実です。単に苦々しく思うだけであれば問題はありませんが、年次有給休暇の申請書に取得理由の記載欄があったり、よほどの閑散期でもなければ多忙を理由に取得を認めない職場であれば、暗黙に取得するなと言っているようなものです。従業員さんは、「ウチは有給があるにはあるが、使えない会社なんだ。」と感じることでしょう。

社会的な風潮としては、年次有給休暇は労働者の権利だとして、近年、取得を主張する従業員さんが増えてきています。特に、以前は比較的少なかった、パートタイマーで取得を申請する人が増えてきています。昔に比べて、権利の主張が強くなっていることや、インターネットの普及により法律知識を簡単に手に入れられるようになったことなどが理由ですが、この流れを把握しないでいると、働く人のやる気をなくす職場風土となってしまいます。

年次有給休暇は、与えるのが立派な会社で与えられると能力発揮するというより、与えないことがモチベーションダウンとなり、従業員さんから好かれない会社となってしまうのです。年次有給休暇の取得状況をみても、企業トップの考え方が反映されています。すべての権利を利用(取得)しても業務をこなせるような、生産性の高い、そして人に仕事がついてしまうのではない、代わりの利く体制づくりが求められています。

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平山久美子氏の第11回目の記事となります。
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【初めての会社のための産休、育休基礎知識】

出産により仕事を退職することなく、育児休業を取得したのち職場復帰する女性が増えてきました。イクメンと呼ばれる育児を積極的に行う男性も話題になっています。小さな企業では、初めて育児休業を取得する従業員が出たというケースも多く、お休みする期間や事務手続きなどで戸惑う担当者もみられます。そこで、今回は、産前産後休業と育児休業について、基礎知識をまとめました。

●産前休業・・・出産予定日以前6週間
女性従業員から請求があった場合は、就業させてはならない期間です。

●産後休業・・・出産後8週間
就業させてはならない期間です。ただし、産後6週間を経過した女性が請求した場合で、医師が支障がないと認めた業務に就かせることは可能です。

産前産後休業期間中の賃金は、就業規則等で定めるところによりますが、無給である企業が大半です。
健康保険において、産前産後期間中1日につき日当の約2/3(標準報酬日額の2/3)に相当する出産手当金が支給されます。

●育児休業
1歳未満の子を育てる男女労働者が申し出た場合に与えます。
父親、母親ともに育児休業を取得する場合は、1歳2ヵ月まで取ることができます。
保育所に入れなかった場合等は、1歳6ヵ月まで取ることができます。

就業規則で、上記の法定の期間を上回る制度を定める企業も増えてきています。その場合はそこで定めた期間まで与えることになります。
「育児・介護休業法」では、育児休業の適用の対象外となる人や、育児休業の申出を拒否することができる人が細かく定められています。

育児休業期間中の賃金も、就業規則等で定めるところによりますが、無給である企業が大半です。
社会保険(健康保険と厚生年金保険)の保険料は、本人負担分、事業主負担分ともに免除とされています。「育児休業等取得者申出書」を提出して手続きします。
雇用保険からは、育児休業給付金を受けることができます。休業前の賃金の50%が休業期間支給されます。2ヵ月に1度、ハローワークに育児休業給付金の支給申請書を提出して手続きを行います。

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平山久美子氏の第10回目の記事となります。

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【東北地方太平洋沖地震に関連した労務情報】

3月11日の東北地方太平洋沖地震では、神奈川県におきましても、事業活動に多大な影響を及ぼしています。被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。私もこれまで経験したことのない揺れとその後の停電に遭遇し、大変怖くて不安な思いをしました。

震災以来、厚生労働省から様々な労務に関する情報が出されていますので、今回は、神奈川県内の企業にとって参考になるものをまとめてみました。

1.労働基準法等に関するQ&Aが公開されました
東北地方太平洋沖地震の発生により、被害を受けた企業においては、事業の継続が困難になり、または著しく制限される状況です。神奈川県においても、交通事情等により、原材料や製品等の流通に支障が生じ、通常の生産活動ができない等の影響が出ています。このため、厚生労働省では、賃金や解雇等の労働者の労働条件について使用者が守らなければならない事項等を定めた労働基準法の一般的な考え方などについてまとめた「平成23年東北地方太平洋沖地震に伴う労働基準法等に関するQ&A(第2版)」を公開しました。計画停電に伴う休業に対する手当に関してもまとめられています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000016u30-img/2r98520000017eok.pdf

2.計画停電により休業する場合の休業手当の取り扱いを通達
厚生労働省より、今回の震災に伴う計画停電の時間帯における事業場に電力が供給されないことを理由とする休業については、原則として労働基準法第26条の「使用者の責めに帰すべき事由による休業」には該当しないこと等の通達が出されました。つまり、平均賃金の6割以上の手当を支払わなくても、労働基準法違反にならないということです。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/other/dl/110316a.pdf

3.労災保険の請求に関するQ&A作成
厚生労働省は、「東北地方太平洋沖地震と労災保険Q&A」を作成し、仕事中または通勤途中での負傷等に関する労災認定の考え方についてまとめました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015vli-img/2r9852000001653g.pdf

4.採用内定取り消しなどへの対応を要請
厚生労働省は、東北地方太平洋沖地震による新規学校卒業予定者などの採用内定取消しなどへの対応を主要な経済団体などに要請しました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015rl0-img/2r98520000015rzu.pdf

5.「東北地方太平洋沖地震に伴う雇用調整助成金の活用Q&A」を公表
厚生労働省は、今回の震災に伴って雇用調整助成金の取り扱いをまとめ、公表しました。計画停電に伴うものも記載されています。
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/dl/110411_qa.pdf

6.離職していなくても休業を余儀なくされていれば失業給付を受けられる特例措置公表
厚生労働省は、今回の震災により事業所が休止・廃止したため、休業を余儀なくされていれば、離職していなくても失業給付を受けられる等、雇用保険失業給付の特例措置を公表しました。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/dl/koyouhoken07.pdf

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平山久美子氏の第9回目の記事となります。

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【「理想の人」を思い描いて採用面接を】

何回採用をやってもうまくいかない、採用してもすぐに辞めてしまう、採用したら想定していた人と違っていて辞めてもらいたいなど、特に創業数年以内の経営者から聞かれる悩みです。このような採用がうまくいかない理由は、主なものとして2つあります。

ひとつは、経営者が従業員にも過度な経営的思考を求めてしまうパターン。創業社長は、ものすごいパワーとモチベーションで事業を起こし、あらゆる困難にも立ち向かって事業を安定させようと頑張っています。そのエネルギーを従業員にも求め、一緒に走ってもらいたいと考えがちですが、そこはあくまでも従業員。経営者ではないのです。経営者は、だれが来ても現場の仕事が回せるように業務をできるだけ自動化させ、進捗をわかりやすくし、組織固めするところまで担わなくてはなりません。そこに、従業員さんをテスト走行させ、試行錯誤しながら仕組み作りを一緒に行っていきます。

もうひとつは、募集段階で求める人材像をイメージしきれていないパターン。「いい人がほしい」と言う人がいますが、「いい人」とは、具体的にどのような人のことを言うのでしょうか。「いい人」の具体的イメージができていないと、学歴ばかりに目が行ってしまったり、職歴や持つ資格に目が眩んだりし、応募者に振り回されてしまいます。トータルでの人物評価ができなくなるのです。

年齢や性別は、採用の差別は許されていませんが、求める人材像をイメージする上では一定の年齢や性別を想定することは問題ありません。一緒に働く人とのバランスを考え、性格や、家族構成などのバックボーン、持っている能力や経験、与える業務から想定される適正など、「理想の人」の顔が思い描けるほどにまでイメージします。その上で、その「理想の人」に一番近い人を採用すれば、軸のぶれない採用をすることができます。

人の採用は、会社にとって人件費という経費の中でもウエイトが高い買い物ですし、それだけでなく、感情を持った人間を扱うことであり、その人やその家族の人生に影響を与える活動でもあります。慎重に、かつ会社も従業員さんもお互いが気持よく働ける職場作りを行っていきたいものですね。

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平山久美子氏の第8回目の記事となります。

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【試用期間は解雇してもよい期間?】

従業員を新たに採用した際、試用期間を設け、人物や能力についての適性等を判断することが一般的です。さて、この試用期間とは、従業員の立場はどのように考えればよいのでしょうか。解雇してもよい期間なのでしょうか。

試用期間中の労働契約は、最高裁の判例(三菱樹脂事件・最判昭和48.12.12)で「解雇権留保付労働契約」とされています。採用決定後の調査や、試用期間中の勤務状態等から、当初知ることができず、また知ることが期待できないような事実を知った場合で、引き続き雇用しておくのが適当でないと判断される場合は解雇できることから、通常の解雇の場合よりも範囲が広いものとなっています。

しかし、試用期間であっても、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当である場合でなければ解雇はできないことに変わりはなく、簡単に解雇してもいい期間というわけではありません。

また、試用期間中に適性がないと判断した場合、試用期間をあたかも契約期間であるかのようにとらえ、一方的に契約終了を告げる経営者が時々います。従業員本人も納得し、退職に合意できれば契約を解消してもよいですが、納得できない場合は解雇ということになります。この解雇は不当であるとして、トラブルに発展するケースもあります。

試用期間中に解雇しなくてはならない場合は慎重に行う必要がありますが、その前に、本人とよく話し合い、退職について理解してもらえるようにするのも1つの方法です。

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平山久美子氏の第7回目の記事となります。

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【違法の認識なくても未払い賃金13億円】

先日、大手食品メーカーが、グループ会社の従業員1万2千人に対し、13億円の未払い賃金を支払うという報道がありました。この会社は、違法の認識なく労務管理を行っていたのですが、労働基準監督署から労働基準法違反で是正勧告を受けたことにより、支払うことになったものです。

この会社の労務管理は何が違法であったのかというと、正社員は30分未満、パートは15分未満の労働時間を切り捨てて計算していたことのようです。労働時間は、1分単位で計算しなければなりません。実際、ひと昔前までは、30分単位、あるいは15分単位などで労働時間を計算し、端数を切り捨てるという処理をしていた企業は多くありました。ところが、法令順守の意識が高くなり、労働基準監督署の指導も強化され、労働者からの賃金未払いに対する訴えなども増えてきていることから、現在では1分単位で計算するようになっています。

しかし、中小企業の中には、このような流れを認識しておらず、いわば昔の常識を現在まで引きずって労務管理をしている企業も珍しくありません。「1分単位で計算しているところなんて、本当にあるの?」などという声を経営者から聞くことさえもよくあります。

労働基準監督署から是正勧告を受けると、時効が成立していない分として2年間の未払い賃金の支払いを求められます。1人当たりの1ヵ月の金額が小さくても、全員分を2年間となると、一度には払いきれないほどの金額になることもあります。労務管理を適切に行うとともに、無駄な労働時間を発生させない効率良い働き方を工夫することも必要ですね。

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