鄭容順の直言!

日頃気が付いたこと徒然に。

1月3日、穏やかな朝を迎えました。

2009-01-03 11:03:45 | 直言!
ベランダに出て洗濯を干そうと思ったら東西の空に太陽が燦燦と輝いている。
美しい太陽に心の中で感謝していた。
昨年は家族が無事息災に過ごすことができました。今年も家族が無事息災でありますようにと祈っていた。
燦燦と光輝く太陽に日本そして世界が平和で皆が安定した暮らしが出来るようにとまた祈っていた。

昨日から夫は韓国の雑煮、トックを食べたいと言っている。
トックは弟の嫁が私の家の分を用意してくれている。1月1日に立寄って頂いてくるのでこれはとても助かる。
今は機械で作って真空パックにして市販されている。便利になった。昔は皆、家で作った。

昨日トックを食べる下ごしらえをした。
まず卵を白身と黄身に分けて黄身と白身の玉子焼きを作って細く切って密閉容器に入れる。次に鶏肉の準備、昨年の正月は鶏肉の挽肉を買って来てこれをフライパンに入れて少し炒めて甘辛く煮込んで汁気を飛ばしてこれも密閉容器に保存したが昨年の鶏肉など外国産に多くの問題があったので国産の鶏肉を買って来て細かく切ってこれを使うことにした。甘辛く煮込んで汁気を飛ばして密閉容器に入れておく。次ぎは韓国海苔の準備である。
韓国海苔は大きい四角い物をまず4つに切って密閉容器に入れて保存。ご飯のおかずにもなる。
ここから5枚ほど出して細く千切りにしてまた違う密閉容器に保存した。

そして今朝になった。
昔はかつおと昆布で出しを取って薄口醤油で味付けしたが今は便利な出しつゆが市販されている。私は京都で作られている和風出しつゆを使っているので鍋に水を入れて沸騰させる。
沸騰させている間にトックを冷凍室から出してボールに入れる。
3・4度水洗いして水につけておく。
鍋の水が沸騰すると出しつゆを入れて味付けをする。少しだけ砂糖をいれるとまろやかな味になる。
出しつゆができるとトックを1度ザルに引き上げて水気を取って鍋にいれて沸騰するまで煮込む。
私はサクサクと固い方が好きなので沸騰するとすぐに火を止める。
丼にトックと出しつゆを入れてまで保存してある鶏肉の煮込んだものをトックの上にのせる。次に卵の黄身と白身の千切りをのせる。1番最後に韓国海苔の千切りを散らして出来上がり。
夫は美味しいと言って食べている。
トックは保存食を作っておいて正月のお客さんを迎えた。
お客さんが来ると水につけてあるトックを人数分引き上げて大鍋に作ってある出汁醤油を人数分だけ小さい鍋に入れてトックを煮込んで丼にトックを入れて卵などちらして出した。
そうすればいつでもトックのサクサクとして固さでお客さんに出すことができた。トックの食べ方はこれが本来、1世が食べてきてめでたい時に食べる食材として2世たちに伝えてきた。
しかし2世の中で卵を焼いたりするのが面倒で出汁つゆの中に牛肉や卵を割って入れる家庭も時には見かけるが韓国伝統料理の1つしかもおめでた時に食べる料理の1つとして2世から3世ときちんと教えてつないでもらいたい。

私も実家にいたころ卵を白身と黄身に分けて焼いていく。鶏肉の挽肉もまた別に煮込んで作っていく。なんと面倒なことをしている。
いっそうのこと鍋に鶏肉も一緒に入れて炊き込んだ卵は割りいれて入れればと思った。結婚して夫の家族の中でも鍋にそのまま牛肉を入れて煮込み卵を割りいれていくトックの作りかたを見てこのほうが楽と思って母親に話したら母親は「そうして作っていることは他所の人に言ったらあかんで」と釘をさされた。
「正式な作りかたはきちんと卵を焼いてすることやで」と言った。
無学な母だったが父親の家庭の料理、祭祀に使う料理はきちんと引継いでいることを始めて知った。理論的に何もいえないけれど体を使って子どもたちに教えていたことがわかった。
それからこのトックの作りかたは次世代にきちんと伝えていこうと正月の料理はきちんと祖母が母親に伝えた作りかたをしている。
夫も母親が若くて元気で台所に立っていたころは実家で作っていたトックの作りかただったという。
だから正月は私の実家に行くと私の母親が作ったトックを食べるのが楽しみにしていた。
それぞれの家庭によって祭祀の仕方も違う。
正月の祭祀「茶礼」はトックを供えて先祖に対する祭祀を行っている。
夫はいつのころか家の祭祀の仕方が変わったといっている。しかし私はそこの家の仕方があるので深く聞かないことにしている。
たぶん夫の母親が田舎に移り住んだころからだろうか。
トックを作る大変さからだろうか。
昔は皆家でトックを作った。大仕事だった。生乾きの時に家族総出で切った。
固くなったら切れなくなる。
こんな光景も見て私は育った。
祖父が生きているときは結婚式になると豚をつぶして結婚式の食材に使ったことも記憶している。
若いときは韓国料理が嫌いで逃げていた。自分の食べる卵を焼いている私に言った。めったに怒らなかった祖母は私に向かって韓国語で「チララハンダ」と言った。「なにをわけのわからないことをしている」をしている意味である。
最近はこうした韓国語は聞かなくなったが韓国にいってたまにこの言葉を聞くと必ず祖母が言っていたことを思い出している。
しかし「チララハンダ」と言う韓国の言葉の響きはいいものでどんなときにも使える言葉であると韓国語を習いだしてわかった。
ちなみに祭祀にそなえる料理は韓国に唐辛子がなかったころから作られている。祭祀の料理は一切唐辛子を使わない。ましてキムチを膳にそなえたりしない。
唐辛子は豊臣秀吉が朝鮮半島を侵略するとき藁雑煮括りつけてきた。寒さ防止のためだった。それが韓国料理のニンニクと唐辛子があって韓国料理に新しい画期的なものになった。
だから祭祀の食材は韓国伝統料理の1つで唐辛子は一切使われていません。

ここにトックの作りかたを少し書きました。韓国料理が好きでトックの作りかたを知らない人が参考にしてもらうとありがたいです。

燦燦とのぼる1月3日の太陽の写真を入れておきます。
今年もいい年でありますように。
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