昨年、「ありあけ」から発売された「とうふく」。その正体は生月餅だという。あの月餅の生バージョン、いったいどんな姿をしているのか。 八ッ橋に対する生八ッ橋 夕子みたいなもんだろうか。 「ありあけ」のPRによると“なめらかな生地に上品な練乳餡と国産あずき・クルミを包み込んだ、やさしい味わいの逸品”とある。 これは是非とも食べてみたくなり、箱入りの「とうふく」を買ってきた。 フタを開けると…… 箱の中はこんなだった。 これが、その「とうふく」の姿である。 もっと茶色いのかと思っていたのだが、意外にも表面は白色! 色彩的には肉まんの色だ。 っていうか、こりゃあ大福かな… 断面はこんな感じ。 アンコがぎっしりと詰まっている。 練乳入りとなっているが、それほどミルクっぽい味はない。でも、やっぱりアンコだけのものより、どこか柔らかな感じがする。 生地もしっとりとしていて、このアンコによく合う。 (和菓子+洋菓子+中華菓子)÷3=とうふく 西洋文化をいち早く取り入れた横浜、しかも中華街もあるという横浜にふさわしいお菓子である。 緑茶にも、紅茶にも、そしてウーロン茶にもあう甘味だった。 ところで、この「とうふく」という名前の由来は、箱のデザインからも分かるように、逆さまになった「福」の文字からきている。この文字を「とうふく」というのだ。 箱の裏にこんな説明書きがあった。 漢字では「倒福(到福)」と書き、幸せの祈りが込められています。中国では毎年、旧暦の正月になるとそれぞれの家の門や壁、鴨居の上などにこの「とうふく」の文字が飾られ、家族の幸せを願う伝統的な風習となっています。 「福」という文字は、「福気」、「福運」という意味があります。そして、「倒」と「到」の発音が同じであることから、「福」の字を逆さまにし、「倒福(福が逆さ)」=「到福(福が到る)」の意味をあらわすようになったそうです。 人々が幸せに暮らせますように… 素晴らしい未来が訪れますように… 菓子に願いを込めて、「とうふく」と名付けました。 真っ白い生月餅のしっとりとした食感と、練乳のやさしい味わいをどうぞお召し上がりください。 さて、「ありあけ」の生月餅・とうふくを食べたら、もう一社、似たようなものを出しているので、そちらも食べ比べしてみたくなった。 それは「崎陽軒」の、ストレート過ぎるネーミングの「生月餅」だ。 小豆カスタード・抹茶ミルク・紅茶ミルクの3種類。 こちらも和洋中折衷型のお菓子である。「ありあけ」の「とうふく」と比較すると少し小振りだ。 そして皮のモッチリ感も足りないような気がする。 人それぞれによって好みは分かれるだろうが、私は「とうふく」に軍配をあげたい。 「大珍楼新館」のビルに描かれている福の文字。 タイトルは「天賜百福」。天からたくさんの福を賜りたい…そんな意味だろうか。 「福」という文字がさまざまな書体で書かれている。数えてみると99個。1個足りないなと思ったら、99個の福が集まって形作っている巨大な福を忘れていた。これで100個になるのだ。 100個の福が、まるで雨のように天から降ってくる。福の文字を逆さにしたのは、そんな願いを込めているのかもしれない。 【参考:大珍楼新館に関する過去記事より】 大珍樓新館で懐舊點心宴 大珍楼新館が大珍皇宮御膳房としてリニューアル ←素晴らしき横浜中華街にクリックしてね |
最近、ありあけをチェックしていなかったので気が付きませんでした…。
今度、見つけたときに買ってみます!
>数えてみると99個。
数えたんですか!すごい!
う~ん、こーゆーところに気がつく人って素晴らしいです。
私は大福の方が好きです…
やっぱ、和菓子ですね。
大丈夫です、私は。
豆乳を飲んでいますから。