乳がん患者のサロン2 - ノエル編

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アブラキサンとの併用試験

2010年08月12日 | 病気・症状
以前、ブログで取り上げた乳がん治療薬エリブリン(アブラキサン)について、新たな臨床試験が米国で始まったようです。

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【乳癌治療薬アブラキサンと分子標的薬を併用する臨床試験が米国で進行中】 2010. 6. 25

  第18回日本乳癌学会 2010年6月24日〜25日 札幌


 米Northwestern University Robert H. Lurie Comprehensive Cancer CenterのVirginia Kaklamani氏は、乳癌を対象に、アルブミンにパクリタキセルを封入した注射薬の「アブラキサン」を分子標的薬と併用する臨床試験が米国で進んでいることを明らかにした。6月24、25日に札幌市で開催されている日本乳癌学会学術総会で発表した。

 Kalklamani氏は、アブラキサンとトラスツズマブ、アブラキサンとラパチニブ、アブラキサンとベバシズマブなどを併用する臨床試験が進んでいることを紹介した。さらに、HER2陽性乳癌患者にネオアジュバントとしてアブラキサンとラパチニブを併用投与したパイロット試験で、奏効率は82.8%になったことを示した。

 アブラキサンは米国では転移性の乳癌を対象に承認されている。パクリタキセルは水に溶けにくいためクレモフォール溶媒を使って溶解するが、この溶媒に対するアレルギーのために抗ヒスタミン薬やステロイドの前投与が必要になる。一方、アブラキサンは水溶性のため前投与を必要とせず、投与にかかる時間も短い。

 また、溶媒を用いたパクリタキセル投与に比べて、アブラキサンの方が奏効率が高く、TTP(増悪までの時間)をより延長し、転移性乳癌患者のセカンドラインとしての利用で生存期間をより延長することが確認されている。タキサン系抗癌剤抵抗性の乳癌にも有効性を示している。さらに、3週おきに投与する方法よりも、4週のうち3週は毎週投与し1週休薬する方が効果、安全性ともに優れるという。

 一方、副作用は溶媒を用いたパクリタキセルの場合と比べて、アブラキサンは49%も多く投与されているにも関わらず、グレード4の好中球減少症が有意に少ないことが明らかにされている。アブラキサンに生じるグレード3の感覚神経障害はすみやかに改善するという。

 アブラキサンは今秋に日本でも登場すると見込まれている。
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おっ! なんだか、パクリタキセル(タキソール)より、投与も副作用も患者にとってはメリットがあるようにも見えます。

抗がん剤について、とてもわかりやすい説明を紹介します(抜粋)。

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よっしぃの独り言-医者と患者をつなぐもの 【抗がん剤開発のはやり】   2009/06/03 Wed 13:00

「抗がん剤について」

昔からある、いわゆる抗がん剤の話です。
この種の抗がん剤を開発するときは、試験管の中でがん細胞と薬を混ぜて抗がん作用がみとめられたら(この段階では星の数ほどあります。)次に、マウスやラットなど動物に使ってみます。
その時点(生体に投与した時点)で多くのものは、抗がん作用がなくなっています。もしくは、副作用が強すぎて使えない場合もあります。そのうち、非常に有望なものが人間にも応用されているのです。ですので、下手な鉄砲も数打ちゃ当たる。みたいに開発が行われていました。

「分子標的薬とは」

それに比べて分子標的薬は、腫瘍内の転移、増殖、浸潤などのシグナルを止めるためにはどんな形をした分子なら止められるかを考え、それに近い形になる薬剤を創薬していきます。ですので、あらかじめターゲットがあって、それに合うように作っているのが分子標的薬で、いままでの抗がん剤(殺細胞性抗がん剤)とはその意味においてもことなります。

「新しい抗がん剤の誕生」

そして、臨床試験を経て抗がん剤として認可されています。ですので、最近は分子標的薬花盛りで、殺細胞性抗がん剤の開発はかなり下火です。2000年以降FDA(アメリカ)で認可されている薬剤の半分以上が、分子標的薬です。近い将来、4分の3が分子標的薬となるそうです。特に、新規の殺細胞性抗がん剤はそうです。

新規でない殺細胞性の抗がん剤は、今認可されている殺細胞性抗がん剤の副作用を抑えたりとか、薬物の腫瘍内濃度を上げたりといったような方向で、新たな開発がすすめられています。すでに認可されているものでは、TS−1やカペシタビンが挙げられます。これらは、5FUという薬剤の副作用を軽減し、かつ長時間効果が持続するように工夫された薬剤です。(分解に阻害剤を配合したりしている)

最近では、リポソーム化することにより腫瘍内の薬物濃度を上げ、腫瘍以外の濃度を下げて副作用が少なくなるような工夫しているものがあります。
卵巣癌でも認可されたドキシルが代表です。アルブミンとくっつけて水に溶けやすくすることで、アレルギー反応を起こりにくくしたりしています。

代表は、アブラキサンといい、よく使用されるパクリタキセル(タキソール)のアルブミン化製剤です。アレルギー、骨髄抑制(白血球などが減少すること)の頻度は減ったのですが、末梢神経障害(しびれ)は増加したそうです。
さらにミセル化することによって、水に溶けにくい薬剤を溶けやすくしたりしています。

ミセル化の利点の例をあげます。
たとえば、パクリタキセル(タキソール)なる抗がん剤があります。多くのがん種で使用されています。この薬剤の使いにくい点は、水に溶けにくくひまし油の一種であるCELという油に溶かして点滴で使用します。
この油に対してアレルギー反応が起こることがおおく、アレルギーを予防するためにアレルギー予防の薬を点滴してかつ、3時間かけて投与する方法が一般的です。

ミセル化することにより、アレルギー予防薬なしで1時間の点滴時間でも、アレルギーはほとんど起こらないようです。点滴時間が短くなると、患者さんは非常に楽です。

また、イリノテカンという抗がん剤は、体内でSN38という物質にかわり、これが抗がん作用を持っており効果を発揮します。ですので、SN38を直接投与した方がよいのですが、水に溶けないので、イリノテカンという形で投与していました。SN38をミセル化することで水に溶かすことができ、投与可能になるのです。

ほかにも、シスプラチンという昔から使われている腎毒性が強い抗がん剤があります。腎毒性が強く腎保護(腎を守る)のために水負荷といって2000ml程度の点滴を抗がん剤以外に行うことが多いです。
ミセル化したシスプラチンでは、水負荷なしでの臨床試験が行われています。

このように、既存の抗がん剤になんらかの工夫を加えることにより、既存の抗がん剤以上のメリットを得ようというような流れになっています。

また、分子標的薬の中の抗体薬(大分子化合物ですね。)にも、ポテリジェント抗体という技術があり、それを用いることにより、100倍の効果が得られるようです。つまり、100分の1の量で同じ効果が得られるみたいですよ。
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なるほど、、、分子標的治療薬のみならず、アブラキサンのような新規の殺細胞性抗がん剤も、開発が進んでいるんですね。


ちょっと難しかったけど、アブラキサンの利点がなんとなくわかった人、<ここをクリックよろしくね〜 >

なかのひと

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キーワード
分子標的薬 パクリタキセル アルブミン アレルギー反応 シスプラチン 分子標的治療薬 アジュバント エリブリン 抗ヒスタミン薬 セカンドライン
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