函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

役者に差がありはしないか

2017年04月18日 09時05分07秒 | えいこう語る

▼ハリウッド(映画)の国、米国のペンス副大統領の言動が、ジョンウィン並みの演技力だ。奥さんと可愛い娘を連れての、38度ラインへの前線視察。「戦略的忍耐の時代は終わった」・「米軍の力を試すべきではない」との決め台詞。そのニヒルな演技力は、アカデミー主演男優賞にノミネートされるに違いない。

▼片や北朝鮮。「火の海にしてやる」・「地上から抹殺してやる」というような、お決まりの捨てゼリフだ。我が国の“活動写真”と言われた時代の、古い映画のシーを観るようで、顔だけこわばって見せるが、まるで説得力と迫力が感じられない。国営放送は壊れたラジオのように「我が国は地上の楽園で、他は虫けらだ」と繰り返している。

▼さて肝心の我が国だ。なんでこんな時にという、アベ総理のセリフだ。「北朝鮮はサリンを保持し、ミサイルに搭載しようとしている」というような、一触即発を誘導しかねないセリフだ。自分では最高の場面で最高のセリフだと思っているだろうが、一国の総理としての発言としては、場面が適切ではない。「カット」と叫びたくなる気分だ。

▼こんな情報は、防衛大臣のセリフだ。黒の網タイツに黒のサングラス姿で、革の鞭を手にし「サリン搭載のミサイルを持ったら、御仕置きよ」というぐらいの、朋美ちゃんのセリフの方が、北朝鮮の若大将の緊張を解くのではないかと思う。さらに、防衛副大臣が「この紋所が目に入らぬか」と、葵の御紋の代わりに「教育勅語」を彫った印籠を見せれば、若大将も笑い転げて入院となるかもしれない。

▼北朝鮮の脅威を、肌で感じるこの頃だが、パソコンに向かったら、こんなくだらない文章を書いてしまった。

▼実は、今日のブログ、作家の宮内勝典さんが、北海道新聞に「日本の矛盾・米国依存脱却の道探れ」というテーマで執筆したことを踏まえて、書こうと思っていたのだ。でも、アベ総理のサリン発言を思い出したら、日本の矛盾が、総理の矛盾に置き換わってしまったからだ。

▼宮内さんの主張。「戦後の平和憲法も米国の軍事力に守られていることが前提だった。そこで、日米安保をいったん破棄した上で、新しく米国と友好関係を構築すべきだと思うが、日米安保がなくなれば、日本は再び軍事増強へ向かうだろう。トランプ大統領は、核の傘下でぬくぬくと雨宿りしながら繫栄してきた日本の矛盾を、容赦なく暴いてくる。私たちはそろそろ日本の矛盾を直視すべき時にさしかかっている。」

▼トランプ大統領は、日米安保の抜本的改正を突き付けてくるに違いない。アベ政権は、その米国の圧力を利用し、九条改正に打って出るだろう。私たち国民は、悪の国北朝鮮との戦争に気を取られがちだが、実は「憲法第九条に対する、アベ政権の侵略攻撃」が始まったと、考えるべきではないだろうか。

▼「かつての日本へ、逆行してはならない」と、宮内さんは声を高くする。「人のふり見て我がふりなおせ」は、私が妻から指摘され、心に重く受け止めている言葉だ。その言葉を思い出せば、今の北朝鮮、私にはなぜか親しみさえ感じる国になっている。

▼それは、かつての我が大日本帝国と、酷似しているからだ。北朝鮮国民が、竹やりを持って戦う気概に、私は悲しみを感じるからなのだろう。

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