函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

NHKの公共性について

2017年12月12日 09時58分23秒 | えいこう語る

▼NHKの受信料制度が、合憲という判決が最高裁で出た
。民法はスポンサーがいて維持されているので、番組のスポンサーに好意的でない人は、出演を拒否されるというのは聞いている。では、NHKは、NHKや政府に批判的な人物も出演させるかというと、やはり制限するような気がする。

▼ノーベル平和賞を、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)が受賞した。この受賞で、地球上で唯一の被爆国である我が国が、米国の「核の傘」の下で、核兵器禁止条約にも参加してないことに、世界から笑われていると感じた国民は、多かったのではないか。

▼NHKが、ICANのフィン事務局長や、サーロー節子さん、長崎で母が被ばくしたノーベル文学賞のイシグロさんを呼び、なぜ日本は核兵器禁止条約に参加しないかの、徹底討論を行ってほしい。ついでに言うが、森友・家計問題も、アベ総理を呼んで、国民との討論会をしてもらいたいものだ。それが、国民が期待する公共放送の役割だと思うからだ

▼先日、テレビから、NHKの東日本大震災の復興を願う「花は咲く」の歌が流れてきた。歌う出演者がいつもと違う。リオデジャネイロ・オリンピック、バージョンと字幕がある。パラリンピックの選手も参加している。「私たちも頑張っているので、あなたも頑張って」というメッセージなのだろう。

▼自然災害ばかりではない。原発で故郷を奪われた人たちに、何をガンバレというのか。「原発再稼働反対」のキャンペーンなら理解できるが、これでは政府の再稼働を黙認させるキャンペーンではないかと、やりきれない怒りが込み上げてきた。

▼「花は咲く」の歌詞にこんな言葉がある。
♪花は花は花は咲く わたしは何を残しただろう♪
この言葉は被災者の心にどう届くのだろう。災害で亡くなった人や被災者に「何を残しただろう」という言葉は、公共放送で流す言葉なのだろうか。

▼私は、このような国家的キャンペーンを張ることのできる放送の公共性というのは、ある種の強制力を持ち、国家権力の擁護者たり得る存在に、なりかねないではないかと考えるからだ。

▼電波を管理するのは総務省だ。放送倫理について国から指導されることもあるようだが、倫理観や人権意識が薄い今の政府を、戒めるような放送を行うのが、真の公共性だと思うが。

▼2012年度の自民党憲法改正草案には、現憲法の「公共の福祉に反しない限り」とあるのを【公益及び公の秩序に反しない限り】に改めるという。こうなれば、NHKの公共性も、国家に寄り添う『公益性』となるのではないかと懸念される。

▼憲法改正に伴う『国民投票』も現実味を帯びてきたこの頃。NHKが果たす公共性とは、「戦争のない世界」を基本テーマに番組を作成するのが、公共性というものではないかというのが、NHKフアンの大きな期待ではないだろうか。

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