園長だより

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人が育つ

2017年05月17日 05時34分18秒 | Weblog

昨日は、「人が育つ環境とは?」ということを考えていました。

児童養護施設の役割は、人を育てる、ということです。

アンジェラ・ダックワースさんの「GRIT やり抜く力」という本は、「人が育つ環境づくり」についてとても考えさせられます。

ダックワースさんとしては、二つの一見相反するような指標をあげています。

一つ目は、「支援を惜しまない」←→「支援しない」という縦軸です。

二つ目は、「要求が厳しい」←→「あまり要求しない」という横軸です。

子育ての「4つのパターン」の図が右の図です。

 

「寛容な育て方」は一見、よさそうに見えますが、ある意味、自己中心的な甘やかすような育て方になってしまう場合があります。

「賢明な育て方」というのは、温かさと厳しさを兼ね備えた、一見相反するように見える育て方です。

ダックワースさんが「やり抜く力」が抜きん出て強い人が、どのように育てられたかを調査し、その共通点は、「賢明な育て方」でした。

温かさの中の毅然さ、ということが、「賢明な育て方」だと思います。

その「温かさ・・・支援を惜しまない」と「毅然さ・・・要求が厳しい」の両方を表したものが、以下の内容です。

◯「温かさ・・・支援を惜しまない」項目

・困ったときは、親を頼りにできる。

・親は私との会話の時間をつくってくれる。

・私と親は一緒に楽しいことをして過ごす。

・親は、私にも自分の意見を持つ権利があると信じている。

・親は私のプライバシーを尊重してくれる。

・親は私にたくさんの自由を与えてくれる。

◯「毅然さ・・・要求が厳しい」項目

・親は私に家族のルールに従うことを求めている。

・親は「こうすればもっとよくできるはずだ」という方法を指摘する。

・親は、たとえ大変なときでも、私がベストを尽くすのを期待している。

 

「支援を惜しまない」姿勢と「要求が厳しい」姿勢、しかし、自由や意見を言うことやプライバシーを尊重する、

といった子どもであっても、個とした尊重する態度、姿勢が「やり抜く力」を育てる環境因子になることがわかります。

これは子育てでも教育でも、組織における人材育成でも、共通して求められる内容です。

ダックワースさんの著書は、世界的に、親や教師、経営者からとても注目を浴びています。

近年、人がその人なりの生き方をし、そしてその人が自分の人生で「天職」を見つけ、しかも「やり抜く力」が高い人であれば、

幸せで成長し続けるという、生きる意味、を体感する生き方が注目されています。

幸福と自己実現、に向かうように人を育て方について、ダックワースさんは「やり抜く力」という概念を使って、啓発し気づかせてくれるという意味では、とても重要な視座を与えてくれたと思います。

今後ますますこの分野の研究がなされ、人を育てる側にある人たちに大きな指標となっていくと思います。

そして、一番大事なのは、育てる側にある人が自ら体現する、見本になるということです。

そのような見本としての、生き切るような生き方をしたいと思います。

 

最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

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