園長だより

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「やり抜く力」の源

2017年05月15日 05時26分55秒 | Weblog

アンジェラ・ダックワースさんの「GRIT やり抜く力」という本を読んでいます。

人を育成する対人援助職をしている人にとっては、とても勉強になる本です。

「やり抜く力」が身につく源となる内容が、わかりやすく書かれています。

仕事で言えば、「天職」と思って仕事に取り組んでいるかどうか、ということが挙げられています。

 

さまざまな研究職についている方が登場しますが、認知行動療法の創始者であるアーロン・ベックさん、

マーティン・セリグマンさんとスティーヴ・マイヤーさんは「無力感」や「制御不可能性」の研究をしています。

要するに、「もうだめだ」「もう無理だ」という「固定思考」になってしまう人と、

何度失敗しても「やり方を変えれば可能かもしれない」という「成長思考」になる人に分かれる要因を研究している人です。

認知行動療法の創始者であるアーロン・ベックさんは、臨床心理学が専門ですが、うつ病も含め精神の健康を損ねる人の認知の仕方に注目し、薬物療法よりも効果的な「認知の歪み」を修正していく認知行動療法を始めた人です。

これは精神分析学の偏った考え方を修正したものであり、現在、臨床心理の中ではとても主流的になっています。

人を育てる親や教師、上司が、この分かれ目になる内容をしっかりと理解しておくことが大事になってきます。

才能がない、というレッテル、固定思考を植え付けるのではなく、何度失敗しても、取り組み方を変えることで結果がいかようにも変わっていくことを教える必要があります。

そして教える側がそれを体現した生き方、生き方の見本を見せることが大事になってきます。

固定思考の人は、悲観論的な考え方が根強く、

成長思考の人は、楽観的な考え方が根強くありますが、

その両者の考え方の違い=物事に対する認知の仕方の違いによって、どのような結果を手に入れていくかという大きな分かれ道になることは明らかになっています。

この違いは健康度や寿命との相関関係まで指摘されている研究結果も多くあることが、わかります。

「やり抜く力」の反対の意味は「中途半端にあきらめる力」とか「投げ出す力」と言えると思いますが、

自分自身の人生を思い通りに生き、尚且つ周囲の人たちを幸せにする生き方を身につけることは、人間にとって幸福を左右するほどにとても大きな分かれ道となります。

人は自分自身の人生をいかようにも創っていける可塑性の高い生き物であることが、昔から言われていますが、

人を育てる側に立つ人の認識や姿勢に大きく影響を受けることは、明らかです。

学びの重要性がここにあると思います。

「やり抜く力=GRIT」という概念を前面に出したダックワースさんの着眼点に敬服します。

 

自分自身の仕事を「天職」として感謝し、「やり抜く力」を育成できる人になっていきたいと思います。

 

 

最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

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