ちょぺっと一言

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王さん

2015年10月30日 | エッセイ
 最近、中国語を習おうと
留学生が講師になって格安で教えてくれる講習会に参加した。

 留学生と言えども本国はもちろん、留学生同士で監視しあっていて
自由には発言できないだろうと思っていたら、
その福建省出身の王さんという留学生は
中国共産党幹部の悪口を平気で言い、
日本の次は米国で勉強したいなどと言いたい放題だった。

 天安門事件など個別のことで文句があるわけではないが、
なんとなく北京から指示されるのが気に食わないというか、
福建省出身者のプライドが許さないという感じだった。
ちょうど中国がGDPで日本を越えて世界2位になったときで、
これは自慢するだろうなと思ったら、
いえ、13億人で割れば、中国はまだまだ貧しいんですよ、と
がっかりするくらい謙虚だった。

 この冷静さにさすがに学問を志すだけあると感心して質問をした。
中国はなぜ軍備拡張に走るのかと。
これまた意気消沈した。
威張ってみたいんですよ、と私を見てにっこりと答えた。
周りも唖然として、終いにはみんなで笑ってしまった。
それ以来、大切なメル友になった。



再見!


流れ星

2015年10月21日 | Weblog
 夜空に思うとなれば、やはり流れ星だと思う。
都会ではなかなか見れないが、ふる里の空はその多さに見とれてしまうほど、
津軽弁で「じゃっくど」見れるから、首が痛いのも我慢して、
北極星、ひしゃくの辺りをにおよそ見当をつけその瞬間を待つ。
カエルの声がドラムのように聞こえ、いやがうえにも気分を盛り上げてくれる。

 ただ、方向もスピードもまちまちなので流れ星探しはやっかいだが、
それが、ますます運命的なものに感じられ、
当たると、胸のあたりがジーンとなってしまうからなかなかやめられない。
昔なら宴会のあとに外に出て用を足たしながら、ついでにということもできたが、
今やそういう行為はあまりほめられたことではないので
天体ショーを静かに見守るしかない。

 帰省の理由が流れ星を見ることになるかもしれない。
そうなったら、流れ星予測アプリがほしい。
どの方向なら当たりますよ、あと何分後ですという
カーナビ並みの星案内があればいいのにと思うのは我儘だろうか。


星のおんじー




モネ展

2015年10月14日 | 感想



「2015年9月22日 tono」の貴重なアドバイスにより、
日の出が沈む前に急ぎ東京都美術館へ飛んでいきました。
案の定、館内は渋滞で田んぼアート並みの待ち時間、
違うのは展示会場はたまに人だかりはあるものの流れはよく、
すっかり堪能することができたとこかな。

 印象派の巨匠の印象だが、館内の絵の配列は日の出と睡蓮を中心に、
それぞれができるまでの過程にそっているので、
バラバラな感じがなく、プラモデルがだんだん組み立てられていくって感じで
見やすかったのが第一印象。

また、これまであまり見たことのない、いろんな睡蓮が結構あるなかで、
有名な1903年ものの他に見慣れない1907年ものは、
これ、ゴッホじゃないのって感じで
河草がゆらゆらしているところはゴッホのあの曲がった線を思い出させ、
そうか、これでゴッホも印象派のメンバーになるのかって納得した次第。
さらに、白内障がひどくなって色遣いが抽象化してくると、
特に強烈な赤が、あれ、これマチスの赤じゃないのって気がして、
マチスも印象派の遠い親戚になるのかと、これも納得。
終わるころには、腰の痛みも忘れて大満足、

「2015年9月22日 tono」様、

お蔭で日が沈む前に間に合いました。感謝いたします。

プラドの見どころも教えてくだされ。


tonoの御心のままに。


ロゴについて

2015年10月13日 | エッセイ
 ツアーでイタリアを旅行した際に、ガソリンスタンドのロゴマークに犬の絵があるのだが、
どう見ても足が5本になっている。
ガイドに聞いたところ、ローマに本店を持つ石油会社が自社のロゴマークを広く募集したところ、この子供のロゴが採用されたという。

 子供の目には瞬間的に犬の足が5本に見えたのかもしれないが、
ほほえましさとともに子供のふしぎな目がなんとも印象に残った。
スタンドがあると5本足の看板を無意識に探し、あると安心する。
ロゴマークとはどうあるべきか、本質の一端を示していないか。

 東京オリンピックのエンブレムの中心になるロゴは、
思い切って小学生から募集したらどうだろう。
エンブレムの外枠は東京オリンピックの常識的なものにするが、
中身は将来を担う子供たちが、このマークを見たら、
オリンピックだと叫んでにっこり笑うだけでなく
立ち上がって踊りだすくらいのインパクトのあるエンブレムにすべきではないだろうか。

 今回のオリンピック関係者には年配者が多すぎるような気がする。
また競技種目選びも一度消えたものが、なぜ簡単に復活するのか。
ホスト国のわがままがとおるということなのか。
せめて子供たちが夢をもち元気になるオリンピックにしてほしい。


5本足の男





モネ展

2015年10月08日 | 感想


東京都美術館で開催中の
マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展 「印象、日の出」から「睡蓮」まで


印象派の巨匠、モネ=「睡蓮」と連想するほど、
有名かつ代名詞となっている名画。
意外にもモネは自身の作品を亡くなるまで手放さなかった。

マルモッタン・モネ美術館に所蔵されている「睡蓮」という作品は
いろいろな構図で数多く存在。
私達が知っている1903年作の「睡蓮」以外の「睡蓮」も
鑑賞できる同展。

自宅の庭には日本の太鼓橋や枝垂れ柳等もあり、
日本文化にも関心があったことを伺わせる作品も数多い。

白内障を患いながら、手術をすれば失明してしまうのではないかと
手術を拒みながらも精力的に描き続けた作品は、
モネが画家として在り続けるための力強いメッセージが
強大なパワーとなって伝わってくる。
生き様、執念の反面、信念を貫く人間力。

10月18日まで特別出展されている「印象、日の出」は
近くで見てもすごいが、遠く離れた場所から見ると
キラキラ耀いて見える。
個人の解釈だが、「印象、日の出」と名付けた理由がわかる気がした。

白く長い髭の巨匠は、”モネサンタ”となって
3ヶ月ほど早い素敵な芸術の秋という時間のプレゼントを届けに
日本にやってきたみたいで、心があたたかくなった。

2015年9月22日 tono

蔡國強展:帰去来

2015年10月05日 | 感想


どれも圧巻…
爆竹のドローイング表現!素晴らしいね

「夜桜」
「人生四季」四季折々…春のメジロは睨みを利かせた目が何とも言えない迫力。
老子の教えを説いている奥深い作品だらけ(^^;;

あとはやっぱりこれ
「壁撞き」
”かべつき”は99匹の狼の剥製を使った作品で
展示品の狼たち空へと舞い上がる無数の狼たちが本当にものすごい迫力でした。
狼自体も、人間の大人くらいの大きさがあり存在感があり、
越えられない壁を越えようと挑戦するのは人間社会の象徴とも言えるのかな…

深すぎてf^_^;


ひとみ


ウィーン美術史美術館所蔵 風景画の誕生

2015年10月05日 | 感想


東京・渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアムで
開催中の
「ウィーン美術史美術館所蔵 風景画の誕生」

旅に出ると、その土地の風景を眺めつつ、
日常から解放された気分になるもの。
同展の風景画の数々に心癒される。
心地よい。

まるで車窓から眺めていたり、
その土地に足を踏み込んでいるかのように
作品群に惹きつけられる。

「絵画なのか?写真なのか?現実か?」

旅は人を成長させてくれるものだなぁって
感じる。

風景画の中へ旅するのも楽しい。
そんな展覧会である。

2015年9月22日  tono

もうひとつの輝き 最後の印象派1900-20's Paris

2015年10月02日 | 感想


 西新宿 東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で
もうひとつの輝き 最後の印象派1900-20's Paris」
鑑賞してきました

 自分自身が生まれた1900年代・20世紀初めの
フランス・パリの地で活躍した芸術家たちの作品約80点

 木漏れ日から風景画や人物が登場してくるかのような絵画の数々

 幼い頃に絵画と似たような風景を見たような気がすると
想わせる、懐かしいアルバムを1ページ、また1ページとめくりながら
眺めているような不思議な時間

 印象派の作品は文字通り、印象的な芸術の秋を創りあげている。


2015年9月22日 tono

ディン・Q・レ展 明日への記憶

2015年10月01日 | 感想


 六本木・森美術館で開催中の
「ディン・Q・レ展 明日への記憶」 鑑賞してきました。

世界で最も活躍するベトナム人アーティスト
ディン・Q・レによる、待望のアジア初個展。

ベトナム戦争で、ベトナム人の孤児は30万人、
アメリカ兵は5万8千人以上の死者が出たなど
戦争の歴史を記録に残し、
今も世界で起きている紛争や
先日 日本で安保法案が成立など
タイムリーな状況下で考えさせられる展覧会。

こんな悲しいことが過去に起きたという事実。
ベトナム戦争で使用された枯葉剤の影響による先天異常の子どもが誕生するなど
人も時間もすべてが一瞬にして奪われる。
帰還兵の自殺者が数多くあったなど
歴史の陰で語られることがなかった人々の思いを
関係者からのインタビューやアートという枠を超えた
社会メッセージとして伝えている。

映像やヘリコプター、作品を通じて過去と現在、未来について今一度
世界の人々が同じ方向を向いて歩んでいくことを考えたい。
考えさせられる展覧会である。

2015年9月23日
tono