Lee's Diary

ドラマが好き。
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八日目の蝉  最終回 *感想*

2010-05-05 | 春ドラマ(2010)感想
* 八日目の蝉 「奇跡」 *

いよいよ現代の薫(北乃きい)が動き出した最終回。
まだ若いのに 何もかも諦めきったような 人生に疲れきったような薫の表情は とても印象的。
そして 希和子(檀れい)と別れてからの日々を回想するときに語られる薫の言葉は
そのどれもが痛々しくて 聞いていて辛くなるものだった。
なかでも 「柔らかいと思って触った動物の毛が ゴワゴワだったときのような顔だった。」 という
薫と対面を果たしたときの恵津子(板谷由夏)に対する表現は 強い印象を放っていた。
1歳にもならない子供を夫の愛人に奪われてしまった恵津子の 理性ではコントロールできない生理的な感情と
訳も分からず母(希和子)と引き裂かれ 突如目の前に現れた見知らぬ女に抱きしめられた薫の感情・・・
そんな二人の 表現することが難しい複雑な心の状態を 見事に表している言葉だったと思う。 

「母は私を怖がっていた。」と薫に表現された恵津子の様子も 見ていて辛くなるほど痛々しかった。
薫に愛情が無いわけでは決してなく けれども 受け入れたいのに受け入れられない・・
そんな恵津子のジレンマが しっかりと描かれていたと思う。
第4回・第5回と描かれた まるでファンタジーのような 小豆島での希和子と薫の生活を見続けてきただけに
最終回になって 私まで一気に現実の厳しさに引き戻されたような気持ちにさせられ
小豆島で母と引き裂かれた薫が感じたであろう思いを よりリアルに感じ取ることができたように思う。

決して共感はできないけれど 最終回でも決してブレることのない希和子の描き方にも満足。
裁判で 恵津子たちにかけた最初の言葉が 薫の子育てを経験させてもらったことへの感謝の気持ちだったことや
薫に宛てて書き溜めた手紙を 出所して真っ先に恵津子と薫の住む家に届けに行こうとする様子
そして ラストで見せた衝撃的な希和子の行動と
最後の最後まで 薫とのかりそめの生活の中に留まっているような希和子の様子が印象的。
最終回を見るまでは 希和子にはしっかりと犯した罪を反省してほしいと思いながら見続けてきたのだけれど
最後まで徹底して ぶれずに描かれた希和子の様子からは 
彼女の持つ 深くて 身勝手で 溢れんばかりの母性を見た思いがする。

薫と引き裂かれるときに希和子が叫んだ言葉を やっと知ることができた薫。
「お母さん」とつぶやいて泣く薫の様子には 思わずもらい泣きしてしまった。
最後の薫の行動は 果たして薫は希和子だと認識していたのか いなかったのか
見る人によって受け取り方が違うとは思うのだけど
個人的には 希和子と認識し 希和子と決別したのだと思いたい。
(そうでなくては恵津子があまりにも不憫・・・。 )
自分のアイデンティティさえ見失ってしまいそうになっていた薫が
ようやく知ることのできた希和子の言葉で 自分は確かにここで愛されて生きていた ということを実感し
それと同時に 希和子の犯した罪をしっかりと見つめ 前を向いて進んでいく決意をした瞬間なのだと思う。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (はらしょ)
2010-05-05 04:36:49
はじめまして

希和子が、薫と引き裂かれるときの言葉、あの意味がなかなか判りませんでした。

ドラマを最後まで見続けて思ったことは、発端であり最も罪深いのは、薫の本当の父親。
はらしょ さま (Lee)
2010-05-05 10:15:58
はじめまして
コメントありがとうございます♪

丈博(津田寛治)は ホントに酷い男ですよねぇ。 
だけど笑えるのが 丈博って第1話以降は ほとんど存在感がないトコロ・・・。
最終回でさえも ほんの添え物程度の扱いだったことが印象的でした。
丈博の不実な行為に端を発した 女たちのストーリーといった感じなのでしょうかねぇ。