よったろーのせーさく日記3

よったろーのせーさく日記からの引き継ぎです。
ちょちょいのよったろーと申します。
改めましてよろしくお願いします。

ファーブラ・フィクタ アクア編005-02話16

2017-07-25 15:15:43 | 日記
 そんな四枚の【封禁物】を前にしてカノンが出来る事は鎮魂歌を歌う事くらいだった。
 【ロスター】氏が持っている【通信玉】の音声をオンにしてもらって、カノンは【ゆのあ】と共に歌った。
 それを聴いたからか、それまで、【禁存館】に漂っていた禍々しい雰囲気がいくらか緩んだ気がした。
 だからといって、封印が解かれるという事にはならないのだが、それでも少しは気が晴れたのかも知れない。
 【ロスター】氏は、他にも【禁存館】の成り立ちや、他の【禁存館】などの軽い情報なども話してくれた。
 やはり、本家本元のソリイントゥス・ワールドよりも遙かに規模は小さいが、それでもこのソリイントゥスのエリアには数え切れないくらいの【禁存館】が点在する事もわかった。
 他にも【解放者】達の主張や対立の事なども聞かせてくれた。
 それに対する【ロスター】氏の考えなども詳しく聞かせてもらった。
 最初は頼りない雰囲気だったが、やはり隊長をしているだけあって、【ロスター】氏の考えはそれなりにしっかりしていた。
 やはり、【禁存館】を知っておいて正解だったとカノン達は思った。
 【禁存館】の事を知らずにソリイントゥスとの【コンタクト・ポイント】に行っても何しに来たと思われるのが関の山だっただろう。
 危険だからと言って避けてばかりは居られないという事だ。
 危険でも何かしらのコンタクトの仕方を模索していけば、それなりになんとかなるものだと言うことでもある。
 【ロスター】氏の説明は的確だったので、思いの外、早く【禁存館】見学を終えたカノン達は【まめぽん】達が帰って来た時のために、ごちそうを用意して待つことにした。
 少しして戻って来た【まめぽん】は、
「凄かったタヌ。みんなにも見せたかったタヌ」
 と興奮気味だった。
 カノン達もレマのエリアに行ったら是非【光車】に乗ってみようと思うのだった。
 【まめぽん】達も合流した事で、カノン達も次へ進む事にした。
 【ロスター】氏にはお礼に作ったクッキーをプレゼントした。
 【ロスター】氏は頬を赤らめ、
「また、何かあったら協力しますんで」
 と言って喜んだ。


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