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旅の友・ポップス編 (188) 『第三の男』

2017-08-14 15:47:34 | 旅の友・ポップス編

『第三の男』 アントン・カラス
”The Third Man” Anton Karas 【YOUTUBEより】



『第三の男』 ガイ・ロンバード楽団
”The Third Man” Guy Lombardo 【YOUTUBEより】



1949年制作、キャロル・リード監督によるイギリス映画の頂点ともいえる同名の映画の主題歌です。
作曲はツィター奏者のアントン・カラスで、彼がウィーンの酒場で演奏していたのをリード監督に見いだされて
全編で使用される曲作りと演奏を任され、半年間監督のロンドンの自宅に軟禁状態だったといわれています。
映画は『邪魔者は殺せ』『落ちた偶像』で頭角を現したキャロル・リードのサスペンスで、第二次大戦で敗戦した
オーストリアのウィーンを舞台に、戦勝国による分割統治下での闇取引がドキュメンタリー的に映し出されるなど
貴重な映像を交えながら、モノクロだけに許される光と影のコントラスト美と独創的なカメラワークでリズムよく
サスペンスが進行していきます。
葬式(主人公がアンナに出会う)に始まり、葬式(主人公とアンナの別れ)で終わるという映画の定石を守りながら、
一方、別れの場面では後ろ姿を見送るというのが当時の常識だったのを覆して、ヒロインを正面から捉えたまま
通過させるという斬新で鮮やかなラストシーンを演出しています。
また、大観覧車を前にした主人公のコートがなびく構図、地下水路における強烈な陰影、さらには中央墓地の
並木道における定点カメラによる長尺のラストなど、映画の成功は撮影にあったといっても過言ではありません。

関連記事
2014-01-01 映画音楽史(13)『第三の男』1952年公開
2016-12-03 名曲セレクション 『第三の男』ガイ・ロンバード楽団

ちなみに原作者のグレアム・グリーンは、ホリーとアンナが腕を組んで中央墓地の並木道を去っていくという
エピローグを書いていたそうです。
もし、そうだったら…
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