鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

50代後半の中年オヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその1250~琉球処分(後編)

2016-09-15 12:31:36 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、「小説 琉球処分(後編)」です。

「小説 琉球処分」の後編をようやく読み終わりました。
ページ数の多さもありますが、何より内容の重さに手が進みませんでした。

作品の中で琉球の高官が語ります。
「古来わが国は外国に向かっては、頼り、こいねがうだけが道」
日本の併合要求に対し、回答を先延ばししながら、来るはずのない清国(中国)の援軍を待ちます。
そう願うことだけが精いっぱい、という状況が悲しい・・・。
けれどもアヘン戦争後の清国には琉球王国を助ける力がありません。

琉球王国は清国を支持する頑固党、日本を支持する開化党、どちらも支持しない中立派に分かれ乱れます。
有能な若者たちは、それぞれの立場、それぞれの信念により道を違えていきます。
誰もが国を愛する気持ちと幸せになりたい気持ちに違いがないのに・・・。

ある日、琉球の苦しい状況を夢に見ました。
当事者のひとりとして状況打開を模索していました。
実に苦しい夢でした。

結局、琉球王国は歴史が示すように日本に併合されました。
琉球の高い志を持った若者たちは、王国の解体とともにちりちりに散っていきました。
ある者は、清国へ救済を求める密航の途中で溺死。
ある者は、日本政府の間者になり、やがて家族と別れひとり東京に渡り、
ある者は、親方(琉球の大名)の息子ながら、併合後、県の戸籍係の職に甘んじ、
ある者は、日本と清国の国力の違いを知り、清国に救済を求めて渡った者たちを連れ戻しに行くが殺されます。
こうして志の高い若者たちは王国の解体とともに消えていきました。
彼らの力が沖縄県の地位向上に向けられなかったことがとても残念でした。

琉球処分後の沖縄県は、わずかの例を除きほとんどを本土から来た役人が占めました。
まさに植民地政策。
同じ日本でありながら米軍基地が沖縄に偏在している理由は、ここにありました。
政府の建前と本音が見えたように思います。
今なお沖縄を植民地同然にしか見ていない官僚たちの考えには納得できません。
沖縄処分を読み、沖縄を応援する気持ちがより一層、強くなりました。

沖縄の諸問題に興味がある方に本書をおすすめします。



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