西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

まかしょ

2018-02-14 | 役者絵
これは歌川豊国(明和6〜文政8・1769〜1825年)の役者絵だ。
制作年は文政3(1820)年。タイトルは「月雪花の変化事 相勤申し候」。

坂東三津五郎 御名残狂言とある。

これは9月の中村座、三津五郎(3)の大阪上りお名残り狂言だ。

正式の演題は「雪月花名残文台」(つきゆきはななごりのぶんだい)で、
七変化の所作事だ。


この絵はその中の一つ「まかしょ」。正式名は「寒行雪姿見」(かんぎょうゆきのすがたみ)といい
願人坊が鈴を鳴らしながらお札を撒いているところだ。

今もこれに近い扮装が踏襲されている。
      

書き入れの歌は、山東庵京伝。
「浪花津へ 名残と聞くも うらめしし
 どうで今年は 金比羅参り」

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする