これは歌川広重(2世・文政9〜明治2・1826〜1869年)の浮世絵だ。
タイトルは「曾我物語図絵」、制作年は弘化2〜3(1845〜6)年とある。
曾我兄弟の仇討ち話だ。笛を吹いているのが兄十郎で、舞っているのが弟五郎だ。
柳亭種彦員筆記とある。
書き入れはこうだ。
「狩り場出立(しゅったつ)も近づきたれば 余所ながら母親に暇乞いをせんものと
中村へ至りしに 老母は二人に引き出物を取らせ 親子酒宴を進めつつ
時宗に言うようは 和殿は箱根に在りし頃 舞いの上手と聞きつるが
いざや一差し舞い給えと 十郎もろともすすむるにぞ
五郎否むによしもなく 扇を取りて立ち上がり いと面白げに舞いながら
心の内はこれやこの 親子一世の別れぞと 兄弟あわれをもよおしたり」
タイトルは「曾我物語図絵」、制作年は弘化2〜3(1845〜6)年とある。
曾我兄弟の仇討ち話だ。笛を吹いているのが兄十郎で、舞っているのが弟五郎だ。
柳亭種彦員筆記とある。
書き入れはこうだ。
「狩り場出立(しゅったつ)も近づきたれば 余所ながら母親に暇乞いをせんものと
中村へ至りしに 老母は二人に引き出物を取らせ 親子酒宴を進めつつ
時宗に言うようは 和殿は箱根に在りし頃 舞いの上手と聞きつるが
いざや一差し舞い給えと 十郎もろともすすむるにぞ
五郎否むによしもなく 扇を取りて立ち上がり いと面白げに舞いながら
心の内はこれやこの 親子一世の別れぞと 兄弟あわれをもよおしたり」