西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

曾我物語

2017-12-15 | 浮世絵
これは歌川広重(2世・文政9〜明治2・1826〜1869年)の浮世絵だ。

タイトルは「曾我物語図絵」、制作年は弘化2〜3(1845〜6)年とある。
曾我兄弟の仇討ち話だ。笛を吹いているのが兄十郎で、舞っているのが弟五郎だ。
柳亭種彦員筆記とある。

    

書き入れはこうだ。
「狩り場出立(しゅったつ)も近づきたれば 余所ながら母親に暇乞いをせんものと
 中村へ至りしに 老母は二人に引き出物を取らせ 親子酒宴を進めつつ
 時宗に言うようは 和殿は箱根に在りし頃 舞いの上手と聞きつるが
 いざや一差し舞い給えと 十郎もろともすすむるにぞ
 五郎否むによしもなく 扇を取りて立ち上がり いと面白げに舞いながら
 心の内はこれやこの 親子一世の別れぞと 兄弟あわれをもよおしたり」
 
コメント
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