<中国ブログ>中国サイコウ 元/上海駐在日本人が綴る日中経済の状況など

中国駐在時代の経験・知識をもとに、
最高(サイコウ)の日中関係の再構築を目指し、
日本と中国を再考(サイコウ)する

8月15日、閣僚の靖国参拝後を勝手に予想(久々の更新)

2013-08-15 | 中国社会学

またもやブログ更新が滞ってしまいました。。。お待たせして申し訳ないです。
日本での生活、何やかんやとホントにあっと言う間に時間が過ぎていきます。
個人的には、中国語も中国関係の知識も、どんどん劣化しているような。。。
いかん、いかん、弱気にならず、いつも通りの独断と偏見で中国論を展開せねば!

ということで、今回は巷を賑わせている「シャドーバンキング」関係の話題。
にするつもりでしたが、モタモタしてるうちに終戦記念日を迎えてしまったので、経済ネタは次回に後回し。
今回は「閣僚の靖国参拝後の展開」を勝手に予想してしまおうか・・・と。

まず、今回の靖国神社参拝、予想に反して閣僚3人の参拝とおとなしめの内容に落ち着くことに。
例年見受けられる超党派の国会議員の皆さんによる参拝は102人だったようですね。
あまり目立った報道がされていないのは、何かの圧力でもあるのでしょうかねぇ。数としては、それなりに多い数字だと思うんですが。。。

首相については、「自民党総裁」名での玉串料奉納ということに。
「内閣総理大臣」名での奉納を見送ったところに周辺国(まあ中国と韓国のことですが)への配慮が窺えます。

ただ、報道でも取り上げられているとおり、首相が加害責任に触れなかったのは「ひとつの意思」の表れ、穿った見方をすれば「せめてもの抵抗」ではなかったか・・・と。


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で、中国側の反応は・・・?と言えば、現在のところ目立った過激な反発は見受けられませんね。
人民日報や新華社のウェブサイトをみると、いつもどおりの日本批判を展開しているものの、今回の靖国参拝については、中国報道官による「日本が言動を慎み、実際の行動で被害国の人民と国際社会からの信頼を得るよう促す」との談話を掲載しているだけで、中国国内での抗議活動なども報道されていない。
環球時報あたりになると、いつも左寄りの記事を書くので、結構過激な論調なのかも知れませんが・・・。

しかし、人民日報の見出しが「安倍内閣総務大臣が参拝」となっていたのには、そこそこ笑えました。一瞬、総理大臣が参拝したのかって思っちゃいますもんね。

この点、韓国側の反応のほうが激しいかも知れませんね。国会議員が靖国神社前で抗議行動をしたりしていますので。

日中間では「首相、官房長官、外務大臣は参拝しない」という紳士協定があるとされており、その意味では今回はその原則に従っており、文句をつけられる筋合いはないということになる。

そう考えると、事前に中国外交部から発せられた「いかなる国会議員の参拝も容認できない」といった趣旨の発言は、日本側を強くけん制する意味合いが強かったということになる。
まあ、こうした発言はいつものことなんですけどね。。。

翻って、中国報道官の発言内容を仔細に見てみることに。
「日本が言動を慎み、実際の行動で被害国の人民と国際社会からの信頼を得るよう促す」
うーん、なかなかよく考えた表現です。
まず、前半の「日本が言動を慎み」という部分には、首相ほかの参拝を強くけん制する意味があるのは明らか。
拡大解釈すると、「責任ある立場にある人物全て」ということになりますが、これは良くも悪くもバッファーみたいなものか・・・と。
そして、後半はさらに注意が必要。
「実際の行動で被害国の人民と国際社会からの信頼を得るよう促す」というのは、一見すると上から目線で高飛車な感じ。
ただ、見方を変えると、こうした行動をとるよう、中国側からも働きかけを行う、つまり対話をする用意があるとも受け止められる。


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ご承知のとおり、中国は共産党一党支配の国。
日本とは比べものにならないくらい官僚主義的国家。
したがって、公式文書や公式の場での発言というのは、大変意味が重いのです。

つまり、ここで激しく非難しなかったということは、外交的には懸念材料となっていた同日を問題なく通過したということを意味する。
このあたりは、比較的外交に長けた自民党政権の本領発揮というところでしょうか。

今後を勝手に予測すると、10月初旬に日中首脳会談、もしくは首脳同士の対話が実現できるかどうかが一つの試金石。
時期的には、中国側は国慶節の長期休暇に入っているので、国民の注目をいつもほど集めなくて済むという面もある。
日中双方とも、「尖閣問題」の取扱いは国民感情も絡んで難しい舵取りを迫られるものの、経済成長という面では相互に不安材料を抱えており、そろそろ手打ちをしていいのでは・・・という雰囲気は醸成されつつあるように感じる。

今後、何が起こるかは流動的ではあるが、少なくとも両国政府の対応をみる限り、関係改善に向けた環境を整備しようという動きは強まっているようだ。

ただ、この10月初旬に実現できないと、10月中旬に「秋の例大祭」が控えていますからね。
つまるところ、政治の行方は誰にも分からないということでしょう。。。


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