雪の子ノンノ

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セーラー服

2012-07-06 | 上海にて

北海道で見た記憶によって、ノンノはセーラー服の女子学生に変身しました。これで、人類の少女と話すことができるでしょう。しかし、はじめて人間の様子で他人と接触して、ノンノがちょっと緊張しています。そして偽装に頼って、なんか嘘をつくような感じで、少し不安です。


初変身

2012-06-29 | 上海にて

普通の人間に見られないノンノが、どうやって人類の少女と友達になるかと考えると、ノンノは以前ホクトに教わった変身の術を思い出しました。好きなスイーツを借りて、自分の希望の様子を想像して、ノンノはロールケーキのおいしさに包み込まれる生命のパワーを心で感じながら、精神を集中して雪の精霊の天賦の自然の力を発動します。


泣く少女

2012-06-22 | 上海にて

ノンノが常に通う地下鉄の出口にコーヒー店があります。最近、学生のような少女がよくこの店に来て、一人で座って、ウインドーを隔てて人々が行き来する地下鉄駅を呆然と眺めています。少女の顔がいつも悲しくて、時々泣いた事もありますが、誰も彼女の存在に気付いていないようです。まさに、普通の人間がノンノを見えないと同じです。ノンノは、もしこの少女と友達になれれば、ノンノも、もう淋しくないだろうと、考えています。しかし……


魔性の鼓動

2012-06-15 | 上海にて

上海に来てから約一年になったノンノは、これほど長い時間一人ぼっちになった経験がありませんでした。ふるさとにいる時、お母さんが側にいなくても、いい友達がいてくれました。しかし上海に来てから、ノンノの側に友達がいません。雪女がもし、ターゲットを見付ける事がずっとできなかったら、淋しさや虚しさを鎮めるために、命を取る必要が出てきます。ノンノは、白い魔女から継いた恐ろしい力を感じ始めます。ノンノは、人を傷付ける事が嫌いです。ノンノは、自分の中に隠れている本性を怖がっています。


幸せの味

2012-06-08 | ふるさとの思い出

ノンノが育った農場の近くに、雪女を供する専門のちっちゃい神社もあります。ノンノは、子供の時、お母さんと一緒に神社に住んでいて、北海道特産のお菓子を食べました。幼い頃、お母さんと一緒に味わった素朴なふるさとの風味は、ノンノのもっとも大切な記憶です。