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法隆寺 on 2015-12-20 その8  法隆寺金堂の外陣壁画

2016年02月01日 16時40分38秒 | 奈良情報
法隆寺訪問記シリーズの第8回です。今回は法隆寺金堂の外陣壁画を紹介します。

過去の訪問記
 第1回 法隆寺 on 2015-12-20 その1 西院伽藍

 第2回 法隆寺 on 2015-12-20 その2 西円堂

  第3回 法隆寺 on 2015-12-20 その3 東院伽藍

  第4回 法隆寺 on 2015-12-20 その4 中宮寺

  第5回 法隆寺 on 2015-12-20 その5 若草伽藍跡
  
  第6回 法隆寺 on 2015-12-20 その6 法隆寺の七不思議

  第7回 法隆寺 on 2015-12-20 その7 法隆寺金堂の仏像

今回紹介する法隆寺金堂の壁画は昭和24年(1949)1月26日漏電によると思われる
金堂の火災により焼損しました。

焼損した壁画は現在収蔵庫に保管され昭和33年(1958)2月8日に国の重要文化財
(絵画)に指定されています。
壁画が描かれた時代は和同年間(708~714)であるとされています。

まず、このブログでは毎日新聞社刊 文化庁監修 の重要文化財8 絵画Ⅱ 仏画
のPage 43及び44からのコピーで大壁4面に描かれた浄土図と、各種菩薩像を
描いた小壁8面の計12面の絵画を紹介します。

尚、昭和24年1月26日の毎日新聞報道のサイトにリンクさせていただきます。
 http://showa.mainichi.jp/news/1949/01/post-f6e9.html


上の写真は1号大壁の釈迦浄土図です。(第1号)

Wikipediaの解説文を転載させていただきます。
「裳懸座に坐す釈迦如来像と両脇侍立像からなる釈迦三尊を中心に、その左右に
十大弟子が侍立する。下方には供物台とその左右に一対の獅子がおり、上方には
中央に天蓋、その左右に天人が表される。釈迦如来の脇侍は文殊菩薩・普賢菩薩
とする場合が多いが、本図の脇侍菩薩は図像的に文殊・普賢とは思われず、
法華経寿量品に説かれる薬王・薬上菩薩を表すものとみられる。
焼損前の写真を見ると、図様や色彩は比較的鮮明に残っていた。」


場所については下記の金堂内配置の数字番号に符号しています。



上の写真は2号小壁の日光菩薩像です。
 寸法:406.0×146.0cm

Wikipediaの解説文
「向かって左を向き、左脚を踏み下げる菩薩像。左手に長い蓮華の茎を持つ。」


上の写真は3号小壁の観音菩薩像です。
 寸法:415.1×147.5cm

Wikipediaの解説文
「向かって右を向いて立つ。右手を下げ、未敷蓮華(みぶれんげ、つぼみの状態
の蓮華)を持つ。宝冠に阿弥陀の化仏(けぶつ、小型の仏像)があることから、
観音菩薩(阿弥陀仏の脇侍)であることがわかる。」



上の写真は4号小壁の勢至菩薩像です。
Wikipediaの解説文
「向かって左を向いて立つ。勢至菩薩は観音菩薩とともに阿弥陀仏の脇侍。
3号壁の観音像と対になるもので、像の輪郭線も3号壁のものと向きが反対
になるだけでほぼ同じであり、同じ下絵を用いたものと思われる。
焼損前から彩色の剥落が多かった。」



上の写真は5号小壁の月光菩薩像です。菩薩半跏像とも。
Wikipediaの解説文
「向かって右を向き、右脚を踏み下げる菩薩像。2号壁の菩薩像と向かい合う
位置にあり、一対の像であることは明らかである。2号壁と5号壁の両菩薩像
については、日光・月光菩薩(薬師如来の脇侍)とする説、
弥勒仏の両脇侍菩薩とする説などがあるが、今ひとつ決め手を欠き、
正確な像名は未詳である。」



上の写真は6号大壁の阿弥陀浄土図です。
Wikipediaの解説文
「蓮華座上に坐し後屏を背にする阿弥陀如来坐像と両脇侍立像(観音菩薩、
勢至菩薩)の三尊像を中心に、下部に17体、上部に8体、計25体の菩薩像を表す。
この図様は浄土三部経の1つ「無量寿経」所説の浄土を表すものと解釈されている
制作が優れ、法隆寺金堂壁画の中でも代表作として知られたものである。
焼損前の写真でも画面の下半分は剥落が激しく、図様が明確でない。」



上の写真は7号小壁の観音菩薩像です。
Wikipediaの解説文
「体勢は正面向きに近く、わずかに向かって左を向いて立つ。宝冠に阿弥陀の
化仏(けぶつ、小型の仏像)があることから、観音菩薩であることがわかる。
焼損前から剥落甚大であった。」



上の写真は8号小壁の文殊菩薩像です。
Wikipediaの解説文
「向かって右を向いて坐す。図像的特色からは尊名の確定が困難であるが、
この絵と対をなす11号壁が普賢菩薩(釈迦如来の右脇侍)像であることから、
8号壁の像は文殊菩薩(釈迦如来の左脇侍)像であると判断される。
焼損前の写真を見ても画面に亀裂が目立つ。」



上の写真は9号大壁の弥勒浄土図です。
Wikipediaの解説文
「蓮華座上に坐す如来像と両脇侍像からなる三尊像を中心に、天部2体、
八部衆のうち4体、羅漢2体、力士2体の計13体を表す。下方には供物台と
その左右に一対の獅子がおり、上方には中央に天蓋、その左右に天人が表される。
焼損前の写真を見ても、西日が当たる位置にあったためか、全体に剥落が激しく、
図様がはっきりしない。」



上の写真は10号大壁の薬師浄土図です。

Wikipediaの解説文
「倚像の如来像と両脇侍像からなる三尊像を中心に菩薩2体、羅漢2体、
神将4体、力士2体などを表し、下方には供物台とその左右に一対の獅子が
おり、上方には中央に天蓋、その左右に天人が表される。
焼損前の写真を見ると、比較的保存状態はよいが、薬師如来像の顔面や
肉身が変色して黒ずんでいた。」



上の写真は11号小壁の普賢菩薩像です。

Wikipediaの解説文
「象の上の蓮華座に向かって左を向いて坐す。図像的特色(象の上に乗る)
から、普賢菩薩像であるとわかる。8号壁の文殊菩薩像と対をなす。」



上の写真は12号小壁の十一面観音像です。

Wikipediaの解説文
「8つの小壁に描かれた菩薩像のうちでは唯一、真正面向きに立つ。
向かい合う位置にある7号壁の観音菩薩像と対をなす。」





上の2枚の写真は昭和24年1月26日の火災間もない頃のもの
 出典:2016年1月3日(8:15~10:15)NHKテレビ「究極ガイドTV 
     2時間でまわる法隆寺」


上の写真は増長天の左側の6号大壁阿弥陀浄土図(中央から右半分が写っています)
再現された壁画です。
 出典:2016年1月3日(8:15~10:15)NHKテレビ「究極ガイドTV 
     2時間でまわる法隆寺」



上の写真は持国天の右側に1号大壁の釈迦浄土図。
上記と同じく再現された壁画です。
 出典:2016年1月3日(8:15~10:15)NHKテレビ「究極ガイドTV 
     2時間でまわる法隆寺」
コメント
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