全国地域医業研究会のブログ

地域に根ざした医療・福祉経営を実践的に支援するネットワークグループです。

24年度診療報酬・介護改定の本質②

2012-01-06 16:18:01 | Weblog
                1、診療報酬改定
平成24年度診療報酬改定の基本方針 23年12月1日 社会保障審議会 医療保険部会・医療部会
(1)病院勤務医等の負担の大きな医療従事者の負担軽減
(2)医療と介護の役割分担の明確化と地域における連携体制の強化の推進及び地域生活を支える在宅医療の充実を次の四つの視点から改定してゆく。
①充実が求められる分野を適切に評価する視点(重点配分分野)
②患者等から見て分かりやすく納得でき、安心・安全で生活の質にも配慮した医療を実現する視点(生活の質に配慮)
③ 医療機能の分化と連携等を通じて、質が高く効率的な医療を実現する視点(高い質と効率的医療提供)
④率的余地があると思われる領域を適正化する視点(配分削減分野の明確化)
効率的かつ効果的な医療資源の利用のためには、医療関係者や行政、保険者の努力はもちろんのこと、患者や国民も適切な受診をはじめとする協力を行うなど、それぞれの立場での取組を進めるべき。

東日本大震災により明らかとなった、災害時における医療提供体制の問題点等に鑑み、補助金との役割分担を踏まえた、診療報酬における対応の検討が必要。

中長期的な視点も含め、診療報酬については、医療計画をはじめとした地域医療の実情にも対応すること が求められており、また、医療提供体制の強化については、診療報酬のみならず医療法等の法令や、補助金等の予算措置などあらゆる手段を総合的に用いることにより実現していくべきである。

       2、重点的に取り組む課題について 急性期と在宅が焦点
次期診療報酬改定においては、社会保障・税一体改革成案等を踏まえ、上記のような基本的な認識の もと、どのような事項について、重点的に取り組むべきか。
① 今後も、救急、産科、小児、外科等の急性期医療を適切に提供していくという観点も踏まえつつ、医療従事者の負担軽減について、重点的に取り組むこととしてはどうか。

② 診療報酬と介護報酬の同時改定であることも踏まえ、医療と介護の役割分担の明確化と地 域における連携体制の強化の推進及び地域生活を支える在宅医療等の充実に向けた取組について重点的に取り組むこととしてはどうか。


       3、効率的かつ効果的な医療資源の配分
急性期医療への医療資源の集中投入
在宅医療の充実、重点化・効率化
2025年のイメージ
地域包括ケアシステム
患者や国民も適切な受診
診療報酬と補助金との役割分担
診療報酬については医療計画の見直し等、地域医療の実情にも対応
医療提供体制の強化は診療報酬のみならず医療法等の法令や、補助金等の予算措置などあらゆる手段を総合的に

       4、改定率
概ね5,500億円の診療報酬本体の引上げを行うこととし、その増加分を下記の項目に重点的に配分する。
(1)診療報酬改定(本体)
改定率 +1.38%
各科改定率 医科 +1.55%
歯科 +1.70%
調剤 +0.46%
(2)薬価改定等
改定率 ▲1.38%
薬価改定率 ▲1.26%(薬価ベース ▲6.00%)
材料改定率 ▲0.12%
(注)診療報酬本体と薬価改定等を併せた全体(ネット)の改定
率は、+0.004%。

    5、2012年度診療報酬改定事項 (急性期への人と資金の集中投入)
7:1一般病棟入院基本料算定要件、平均在院日数    19日→18日、       重症患者割合1割→2割
10:1一般病棟入院基本料算定要件、看護必要度基準が絶対要件、一般病棟看護必要度加算廃止
一般病棟、退院日と土日の入院基本料の減額
大学病院本群以外の7:1 高診療密度病床群要件、   ①一定以上の診療密度②医師研修の実施③高度な医療技術④重症患者に対する診療の実施(50病院が該当)
13:1、15:1の急性期選択→亜急性期・慢性期への移行か急性期で残るのか?90日超入院患者への療養病棟入院基本料の包括報酬適用、在院日数参入
続く

最新の画像もっと見る

コメントを投稿