自作真空管アンプ製作日記

オーディオ用、真空管アンプの製作に挑戦。 簡素な装置で、メーカー製に負けない、デザインのアンプに挑戦しています。

フィールド(励磁)スピーカーユニットの自作へ挑戦。

2015年04月29日 | オーディオ
今まで、励磁(フィールド)スピーカーが有る事は知っていましたが、試聴経験は有りませんでした。
興味のある時、WEBサイトで記事をよみました。
大変興味があり内容に納得させられ、一段と励磁スピーカーに興味を持ったしだいです。


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巷では、フェライト磁石よりアルニコ磁石が良いと言われ人気が有ります。 
その理由は、磁性体そのものの透磁率のレベルの違いと思います。

透磁率は、フェライト磁石・・・1.1  アルニコ磁石・・・5~7  鉄は・・・4000 だそうです。 
励磁スピーカーは鉄を使用しますので、当然永久磁石とはけた違いの透磁率です。
要するに、逆起電力での磁気回路のショートによる電磁ブレーキがかかる。(車で言えば、エンジンブレーキがかかる)
ですからもコーンが音声信号以外の余計な動きが無いという事です。
要するに、ボイスコイル及び振動板慣性等の過渡作用を電気的に阻止するわけです。

従って、磁気回路にμの大きな“純鉄”を使用した電磁石(励磁)スピーカーの性能は圧倒的に優れております。
マグネットを使用したスピーカーと比較すると、励磁型は音の繊細さ、透明感が著しく優れており、さらに低音域の分解能の高さは比べるべくもありません。
楽器の質感や低音楽器の音程などがはっきりと聴き取れます。

要するに、磁性体そのものの透磁率のレベルの違いによるものです。
(励磁型は、音離れが良いと感じるのはそのためです)

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能書きはここまでにして、早々励磁スピーカーの音を体験してみる事です。
そこで何とか手に入らぬかと考えていた所、偶然に1組手に入りましたので、仮の励磁電源を製作し何とか鳴らしてみました。

感想は、立ち上がりの良さ分離の良さ、今までのスピーカーは何だったのか位の、カルチャーショックになり早速本格的な製作突入です。
世間では、アルニコが良いフェライトとか言っていますが全然違います。特に音離れが良くスッキリとした音です。


写真が、今回手に入れた、マグナボックスのP-232型の12インチ励磁(フィールド)スピーカーです。
製造は、50年位前かな?。(リコーンしてある見たいですが)





測定した所、励磁コイルは、約6kΩ  ボイスコイルは約6Ωです。

励磁電力容量を15Wと仮定すれば、計算上、電流は約50mA 、電圧は約300Vになります。


早々計画通りで動作するか確認です。 (試験用電源で確認中の写真)



何とか確認できましたので、電源を手持ちのトランスを使い作りました。 (一応励磁確認のための電流計を取り付けました)
少々の電圧を変更できる様、巻線ボリュームも付けています。


電源回路図


正面斜めの上部よりの写真


後面の写真 (感電防止の為、2pのコネクターにしています)


内部の写真 (手持ちの部品を極力使用しました)


なお、デザインは今までの真空管アンプにマッチングする様に作りました。


次は、BOXですが、今あるダブルスプリットのフロント板改造による仮取り付けです。

40㎝程度のMDF盤に、スピーカーを取り付けました。


そのスピーカーを、現在のBOXに仮付した所です。


ウファーとして鳴らした所です。
感想は、音の締りと歯切れの良さです、何かスッキリした音質ですね。(いままでのマグネットの音質とは異なります)


大変気に入りましたので、少々加工し本格的な製作に入りました。
音質から感じたのは、フルレンジみたいに中域から高域に書けても伸びていましたので、高域補正にツイターを入れました。


手持ちの、フィリップスのドームツィーターです。


この写真は、再利用のボックスのフロント板の取り付け穴が15inchスピーカーですから、12inch様に変更のためのアダプターの製作です。


どうせなら、同軸にすれば定位も良くなるので、ツィーター取り付け枠の製作です。


アダプターにツィターを借り付けして、同軸にしています。


アダプターに励磁スピーカーを取り付けています。


boxのフロント板に取り付けました。


ツィーター取り付け棒の強度不足でしたので、3本にして取り付け、カバーを取り付けました。


励磁スピーカーに変更しました、全体の写真です。


マルチアンプ駆動です。 低域は845シングル、高域は300bシングル、 クロスは2400としています。
中段の一番右側が、励磁電源です。





全体の感想は、定位のシッカリした歯切れの良い音ですね。
虜になりそう、(なりました)

次は、15インチの励磁スピーカーが手に入りましたので、簡単に紹介します。









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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
 (通りすがりcqf)
2015-06-01 10:42:07
相当高音質のようですね。

励磁スピーカーの磁石は電磁石ですよね。電磁石としては単純に強い程いいんですかね?

以前最強の電磁石を作ろうとしました。巻き数が多すぎると直流抵抗も増えてしまい・・

https://www.youtube.com/watch?v=djNC73V-X0c
Unknown (Unknown)
2015-06-03 08:26:34
コメント有難うございます。

励磁スピーカーは永久磁石の替りに電磁石を使用します。
磁気は強い方が良いか? については。
私の経験では、程度の問題であまり強くしても、効果は変わらない様です、ですから程々で良いと思います。
其れよりも、周りの鉄の大きさ(励磁飽和)に、ある様です。
芯の太さが大きければ(直径)、コイルが大きくなります。
幾つかの、励磁スピーカーのコイル容量を調べましたが、ウファーやフルレンジスヒーカーで15w前後、ツィーターで7w前後が一番良いと感じています。

音の良さは、歯切れの良さでしょうか、これは、永久磁石は逆磁束が流れにくく、励磁は逆磁束が流れやすいので、不必要な時には励磁ブレーキーが聴き、余計なコーンの動きが無い、この事が歯切れの良さにつながっているようです。
あくまでも、私の持論ですが。

次回は、励磁装置も自作の38㎝級のフルレンジと20㎝級のフルレンジ、8㎝級のツィーターの製作過程も含めた発表を考えています。

 (通りすがりcqf)
2015-06-04 10:26:13
>永久磁石は逆磁束が流れにくく、励磁は逆磁束が流れやすいので、不必要な時には励磁ブレーキーが聴き、余計なコーンの動きが無い

説明有難うございました。
この辺は私には難解なのでパスです。(^^)
しかし相当な高音質のようですね。

(レス不用)

久方ぶり (cqf通りすがり)
2015-07-12 09:12:17
酷暑到来!

今日も暑そうです。
夏は暑さで制作は厳しいでしょうね。
15inchスピーカーをどう仕上げるのか
、芸術家的な構想力と加工技術が必要な
んでしょうね。


気分転換曲です。
曲の詩の中で
  私のハートを彼女は持ち去った
  ことに気付いていない
とありますね!

https://www.youtube.com/watch?v=3tAm5IRzTdY&index=12&list=RDXMAmJlxnr2I

2015/7/12
Unknown (Unknown)
2015-07-23 18:49:31
コメント有難うございます。
仕事の関係で、返事遅くなりまして申し訳ないです。

今日、15インチの励磁スピーカーユニットアップしました。
音質は大変気に入っています。 普通の永久磁石の音とは、違います。 歯切れの良いスッキリした音質です。

今回から、何回に分けて、自作励磁スピーカーをアップします。
気に入れば、コメントお待ちしています。
Unknown (pachimaharo)
2016-04-07 09:55:59
励磁スピーカーですか。懐かしいですね。
私も昔家にあった電蓄が励磁スピーカーだったのを思い出しました。音質は非常に良かったのを記憶しています。大切に持っていればよかったと今、後悔しています。
今でも励磁スピーカーは手にはいるのでしょうか?
Unknown (Unknown)
2016-04-08 21:42:10
コメント有難うございます。
今でも生産している所は有る様ですが、どちらにしても大変高額な様です。

励磁スピーカーは、4組自作してみました。
今の永久磁石式から比べれば、コストが掛かる事は事実です。
ですが、少々のコツと知り合いの鉄工所が有れば、現在のスピーカーを改造すると良いと思いますよ。
外国製のビンテージのスピーカーが良いようです。





Unknown (ツトム)
2016-12-08 20:55:33
フィールド電源ですが、ダイオードの後に
1mHほどのコイル入れると、ダイオード整流ノイズが激減します。
電源の音が驚くほど変わります。
またお得意の整流管電源もイケます。
出来ればチョークインプットがSNが良いです。
Unknown (Unknown)
2016-12-11 12:51:16
コメント有難うございます。
良い提案して頂き、ありがとうございます。
今度行ってみます。
Unknown (自作の友)
2017-07-05 10:30:36
こんにちは、お邪魔します。
励磁ユニットの作り方について勉強させて頂きます。

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