小さな音楽家のブログ

考えたことをぼんやり書いていくだけのブログ。音楽のことが多いかも。

チャップリンのあの言葉についてひとこと

2016年12月07日 21時05分16秒 | 映画・テレビ・アニメ
「ライムライト」のこのせりふ。

〝君が恐れさえしなければ、人生はいつだって素晴らしいんだ。そしてそこに必要なのは、勇気と、想像力と…あとほんの少しのお金だ〝

このせりふ。
最後の、「あとほんの少しのお金だ」をみんな大真面目に受け取りすぎ。そのせいで、「お金より大事なことがあるよ!」みいなアホみたいな意味で感じとってしまってませんか?
これ、映画見ればわかるけど、
情熱的に言ってたせりふの最後に、〝and a little dough〝って、戯けて付け加えてるだけなのよ。このせりふを言う主人公はすごく貧乏だから、ちょっと自虐的に「困っちゃうぜホント」くらいのノリで言ったもので、神妙に言ったせりふじゃないのだ。
このせりふは、最後の「あと少しのお金」の部分がなくたって、立派に完結する。そういうせりふだと思う。

しかし現実としてお金がないと困るのも確か。
でも総中流の日本人が言ってたら笑っちゃうよ。カルヴェロより貧乏暮らしの日本人がどれくらいいるだろう?

だから、日本人はとりあえず勇気と想像力なのだ。そして恐れないことなのだ。
そして、できればほんの少しのお金をも持たない人々のために、何かを与えることができたらいいなあ。


それからライムライトについては、どうも、カルヴェロの素敵な言葉が人生を教えてくれるステキ映画!みたく言われてるみたいだけど、ちょっと待て。

この映画は主人公の自己矛盾にこそテーマがある。
また、別に栄誉も金もいらない、と言いながら、舞台で大勢の喝采を浴びることを夢見ている矛盾。
そして最後、テリーにはひたすら生きろ!と言い続けてきたのに、自分は死出の酒を飲んで舞台へ行く。

とにかくカルヴェロは、言ってることとやってることが違うのだ。
だから、彼の台詞をど直球に受け止めて、名ゼリフだ!なんて言ってるのは幼すぎる。
人間にとっての本当の理想や本当の幸福はどこにあるのか。カルヴェロはその探求者の代表としてスクリーンにいてくれる。
彼自身、理想的な言葉を吐きながらも、同時に苦しみ悩む。

チャップリンがあの歳にして作った作品。言葉の表面だけじゃない、もっともっと深いものが込められているはずだ。
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