水木しげる
☆;.+*:゚内容☆;.+*:゚
第二次世界大戦の戦場で、何度も危険な目に合う。
ニューブリテン島の激戦地で前線の見張りをしていて敵に夜襲をかけられ断崖をとびおりて、ひとり助かる。
助かったけど、うしろは敵、まえにも敵、横は断崖。
昨日まで味方の勢力圏だと思っていたところはすべて敵中だった。
みつかれば“死”を意味した。
原住民からも必死で逃れ、ジャングルをまえへまえへと進む。
どうしたわけか一歩も進めなくなってしまう。
“ぬり壁”ができたように進めない。
つかれて昼まで寝て起きると、目の前は断崖だった。
“ぬり壁”に出会わなかったら死んでるところだった。
あきらめずに進んでいると日本の海軍基地にたどり着く。
その後、マラリアで熱が出る。
それでも突撃に行かされる。
腕に傷を負い、片腕を切り落とす。
死ぬのも時間の問題だろうと思われていた。
そんな状況でもご飯を食べさせてもらう。
患者は防空壕の中でねることになる。
生まれつき胃が人よりもいいから空腹が苦しい。
配給のたばこが少しあるから、現地の人の所へ行きくだものと交換してもらいに行く。
そこの現地の人は優しかった。
そこで食事を全部平らげてしまう。
でも、気が合ったのか仲良くなる。
からだがだんだんよくなり、ある日切った腕からかすかに赤ん坊の匂いがした。
なんだか生命が底の方からわき上がってくる匂いだった。
何者かが内側からたすけているかんじ。
ひょっとしたら内地に生きてかえれるかもしれない。
そして、終戦を迎える。
しかし、生活は苦しく貧乏な生活が続く。
せっかく生きのびてきたんだから好きなことをして、絵に関係した仕事で生活しようと決意する。
☆;.+*:゚感想☆;.+*:゚
凄すぎる。
水木しげるさんの奇跡の生還。
凄すぎる。
この本(マンガ)を読むと人生観が変わると思う。
軍隊で毎日のようにビンタされたり、人の命を軽視しているのが読んでいて腹が立った。
今、本当に本当に平和だなぁとしみじみと思った。
そんな過酷な状況でも諦めず生きのび、そしてマンガで体験を残す。
「生かされた」
そう、水木さんは言っていたけど、その通りだなぁと。
戦争体験者がどんどん減っていて、この様な記録が残っていく事は貴重だと思った。
水木しげるさんを心から尊敬します。