チェロ五十代からの手習い

57才でチェロに初めて触れ、発見やら驚きを書いてきました。今では前期高齢者ですが気楽に書いてゆこうと思います。

カリンニコフの楽譜を「画期的方法」で製本した

2009年12月13日 00時27分08秒 | その他雑感
 カリンニコフの楽譜が届いた。

 演奏会の半年前になると、いつも楽譜委員からパートリーダーを通じて新しい楽譜が届けられる。初めて楽譜見る時はちょっとスリルがある。
  Q自分のパートがどんなになっているのだろうか?
  Qチェロの主旋律はあるだろうか?
  Qトンでもない難しいフレーズはないだろうか?

 しばし楽譜を眺めたり、CD聞きながら譜読みをしたあとは時間を見つけて「楽譜の製本」に取り掛かる。オーケストラの楽譜は非常に高価で、財政乏しいアマオケではいつでも新しい譜面を購入できるわけではなく、よく使われる楽譜はアマオケ同士で貸し借りをしている。オリジナルの楽譜を作曲家から借りて演奏することもあった。
 となると、借りた楽譜であれ、団所有の楽譜であれ、汚したり無くしたら大変。そこで練習用にコピー譜を作ることになる。これが僕の言う「楽譜の製本」だ。自分たちの練習用なら著作権的にも問題ないのだろうか・・・ちょっと心配だけど。

 楽譜はなぜかB4版が多いと思う(最近ビジネスでは使われなくなった)。交響曲だとページ数が20ページ以上になるので、B4のような大判のコピーの束をどうやったら使いやすい譜面に製本できるのか工夫はしてもなかなか格好つかない。 特に本番に持ち込む場合などは、ページが曲がっていたり、盛り上がってしまて同じプルトの表裏のどちらかの奏者にとって見えにくかったり、譜めくりがやりにくかったりするので困るのだ。

 それと、楽譜の見開きページの設定(つまり譜めくり箇所の設定)は特に重要だ。楽曲の切れ目や「休符」が多い部分で譜めくりできるように製本できればいいけど、変なところでページ同士をくっつけると、あとから”部分譜”を作って貼り付けたり、皆と譜めくりのタイミングが違ったり格好つかないし、使いにくくなる。

 楽譜作りで苦労している私に「簡単できれいに作れる方法を教えます」と言って画期的な[楽譜の製本]方法を教えてくれたのは”結婚退団”されたチェロの主席だった。

 準備するものは①スティック糊②サージカルテープ③ガチャック(デュアルクリップ)がいわば「三種の神器」で、いずれも100均で間違いなく安価で買える。
ちなみに①はご存知のマニキュアタイプの糊②は怪我をしたときに傷口にガーゼを当てて留めるためのテープで、良く付くだけでなく紙製なので手でちぎれるしカサ張らない③はダブルクリップの取っ手が無いクリップをガチャガチャと押し出して紙を挟むもので、ダブルクリップのように邪魔な部分が無く、しかもしっかり締め付けてくれる。クリップの玉(デュアルクリップ)が入っていて105円で手に入る優れもの。

 「楽譜の製本」手順はというと・・・
1)まず一番大事なのは、譜面の順番、上下、どこを見開きページにするか確認仕切ること
2)紙がきちっと整頓されているか、ここをいい加減にすると見栄えが悪くなる
3)完成した時にめくる側(普通正面から見て右側)をガチャックで留める
4)閉じる側(背表紙の部分)を手前に持ってきて、見開きページの裏側をサージカルテープで3箇所ほど留めてゆく。(20ページの楽譜ならこの作業を9回繰り返すことになる)
5)今度は閉じる側(背表紙側)をガチャックでしっかり固定し、めくる側(右側)のクリップを外す(右側を先に外すとバラバラになる)
6)今後は、めくる側(右側)を手前に持ってきて、譜面の裏同士をスティック糊でくっつけてゆく。(これも20ページなら9回貼り付け作業をすることになる)
7)今度は最後の作業になるが、閉じる側(背表紙側)を手前にして、クリップを取り外し(もしずれることが心配なら、開く側(右側)を再度ガチャックで固定しておいて・・)、先ほどサージカルテープで留めたページの裏側同士をスティック糊で固定してゆく。
 以上7ステップを終わると、楽譜は完成である。

 このプロセスで「楽譜の製本」を行うと、出来上がった楽譜の表面からは一切テープが見えないし、見開きページはまるで1枚の紙のように切れ目のない、平らな表面になるのが嬉しい。またページめくりも極めてスムーズに行える。

 沢山のエキストラが必要な時、チェロ全員で上記7ステップの作業を行ったことがあり、全員で作業するのは久しぶりに楽しかった。その結果すっかりこの製本方法が気に入り、今日もカリンニコフをこのステップできれいな楽譜にすることができた。

 いつもここまではいいんだけど、本当の音楽はここから始まるのだ。

 さー明日から練習しよっと!

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2 コメント

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カリンニコフの演奏会 (ハリー)
2009-12-25 14:58:17
日時:2010/1/24 Sun. 13:30開場 14:00開演
会場:新宿文化センター 大ホール
指揮:高畠浩
曲目:ドヴォルザーク 序曲「オセロ」
   コープランド  「エル・サロン・メヒコ」
   カリンニコフ  交響曲第1番
料金:全席自由 1000円

http://orchestra.musicinfo.co.jp/~sso/concert.html

ご参考まで
教えてくれてありがとう! (chiibou)
2010-01-03 02:58:29
 新宿交響楽団、あるんですね。ぜひ行ってみたいと思います。

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