千恵子@詠む...................

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岩波の「性と法律-変わったこと、 変えたいこと」の角田由紀子と

2014年03月31日 | 詠む

性と法律 ― 変わったこと、変えたいこと」 角田由紀子 岩波新書

 

57577に題名いれよう著者名いれよう、なぁんて考えたら...ぜんぜん短歌っぽくない。

じゃあ本文に想いの丈を綴ればいいじゃん...なのだが難しい。

「あ、そういうのあった」、「なるほど」などと感慨に耽ってばかり。

           ♀       ♀

借りてきて最初に開いた「あとがき」の、このくだりに驚愕。

60年代後半、角田由紀子さんが文学部を卒業して高校の国語の教員になろうとした。東京都では国語の女性教員は「もう、いらない」んだって。理科や数学なら女性でも採らないことはないが、と担当者は言う。

え、彼女は天下の東大じゃないの。それでも女だと就職を阻まれるのか。そうか二流市民なんだ、就職の入口からして。

その後、40年間の弁護士生活のなかで「変えたこと、変わったこと、変えたいこと」を俯瞰している。

女たちが社会を1ミリ1ミリ変えてきた歴史、そして未来への提言。

コンパクトな良書。

----------------- 目 次 -----------------------------------------------

 

 
I
結婚、離婚と子ども  
  家族の変化/婚姻件数と離婚件数/明治民法における結婚と離婚/「改正」された家族法の問題点/「協議」が好きな家族法/力関係の差があるなかで/法律の変化と意識の変化のずれ/「でき婚」とドメスティック・バイオレンス/結婚は生活保障か/低すぎる養育費/養育費は、なぜ支払われないのか/面会交流/子どもは離婚後、親に会いたいのか/共同親権
   
 
II
ドメスティック・バイオレンス  
  ドメスティック・バイオレンスとは/樋口一葉の「十三夜」/DV防止法の成立/女性の三人に一人が被害を経験/ドメスティック・バイオレンスは犯罪である/検挙数の大幅な増加/安全確保のために日常生活を放棄/保護命令の問題/接近禁止命令と面会交流/六割の被害者が申し立てない/退去命令は出にくい/自立の困難さ/子どもとともに貧しくなる/精神的な暴力は外から見えにくい/子どもはどうしているか/暴力の連鎖を断つために/面会させないという判断/加害者教育
   
 
III
女性が働くとき  
  女性の労働は、いま/M字カーブ/働くことが当たり前ではなかった時代/結婚退職は、どう扱われていたか/結婚退職制度は無効の判決/出産退職も無効/子どもを産んでも働き続けたい/女性弁護士が増えたこと/非正規公務員の実態/生涯続く「不利益」/男女賃金差別裁判(1)/男女賃金差別裁判(2)/男女賃金差別裁判(3)/同じものさしを作る/賃金差別は会社の利益に?/保育所が足りない/育児休業は長ければよいのか
   
 
IV
性暴力  
  性暴力という言葉/被害経験者・相談者たちが教えてくれたこと/外から見えにくい被害/広く、深く、そして長引く被害、経済的負担も/刑法177条/保護法益としての「貞操」/暴行と脅迫/妻を法的に強姦することができるか/恥じることを求める社会/親告罪/被害者を女性に限定すべきか/本当の話が隠される仕組み
   
 
V
セクシュアル・ハラスメント  
  西船橋事件/ピンクのパンフレット/対象となる行為/セクシュアル・ハラスメントという言葉がなかった時代/福岡事件で獲得したもの/『女6,500人の証言』が語る働く女の姿/自由恋愛?/事実調査は迅速に/セクハラという言葉の流通/まずストップさせる/「不祥事」で抜け落ちること/なぜ辞めるのか?/キャンパス・セクハラ/恋愛とセクハラ/無名の女性たちの力を基礎に/性的人格権
   
 
VI
売買春と法  
 

台湾での「一部合法化」と韓国での「厳罰化」/売春防止法/狭すぎる「売春」の定義/風営法とは/売防法により処罰される女性たち/男性より重い処罰/判例に現れた女性たち/『風俗嬢意識調査』が示すもの/貧しさと居場所探し/社会の排斥力/刑事弁護人として出会って/現場の女性たちが困っていること/健康上の問題/自己決定権だけでは足りない/合法化されれば強制にさらされないのだろうか/人間の尊厳

   
   あとがき
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