チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
+昭和50年代~現在のお話も・・・

同級会Ⅱ その5

2010年04月23日 | チエの玉手箱
 受付を済ませると、私は真っ先に参加者名簿に目を走らせた。
そこにコウジの名前が無かったことで、ホッとした。
コウジに会ったら、どんな態度をとったらいいのか?
そのことばかりを考えていたからだ。

 ミノルっちを捕まえて、尋ねてみる。
「コウジ、どうした?」
「ああ、変わんねえ。同じだ。とんでもない妄想ばかっりだ。
 ヒロキもなんだぞ!
 あいづ、会社の金に手をつけて、刑務所に入ってヨ。」
「ウソ!? ホントなの?」
「ああ、ほれがら、あいづもおがしぐなっちまってよ。
 躁うつ病だ。」
「信じられない。あんなに愉快なコだったのに・・・」

「それはそうと、久美ちゃん、なんで亡くなったの?」
「いや、妹に訊いても、何にも言わねんだ。
 親戚一同にも、かん口令が敷かれてるって、話だ。」

 私は、嫌でも悪い想像をしてしまう。まさか・・・


一体、みんなどうしたっていうの?
私たちの年代は、そんなヤワじゃないはずよ。

私だって、抱えているものがないわけじゃない。
だけど、がんばって生きていこうと思ってる。

それとも、がんばりすぎちゃったっていうの?


つづく



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4 コメント

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そうなんですよね・・・。 (ラブっち)
2010-04-24 11:07:11
しっかり歩いてると思ってた人が、意外なことになっていたり、チャラチャラしていた人が、
真面目にお父さん・お母さんをしていたり・・・。
抱えてるものは、それぞれだけど、与えられた命、粗末にしないようにと、そう思って生きて行こうと思ってます。
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> ラブっちさん (チエ)
2010-04-24 22:48:07
知人が心を病んでいると思うと、気持ちが沈みます。
何とかしてあげられるものなら、何とかしてあげたいけれど。
最近、私の周りで増えているんです。
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Unknown (ハハ)
2010-04-26 08:01:47
もう数年前になるけれど
親友が50歳を前にして亡くなり
ハハには大きなショックでした。

病気だったのですが
悩みがいろいろあって
それも一因になったのかもしれません。
もう少しこころを軽くしてあげられなかったのかと
いまでも考えてしまうことがあります。

誰にだって
こころの重荷はあるのだけれど
うまくころがして
通り道だけはあけておきたいものです。
ころがすお手伝いが
できたらよいのですけれどね。

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> ハハさん (チエ)
2010-04-28 06:35:29
残された者には、「どうして?なぜなの???」
疑問符ばかりです・・・
親友なら、なおさらどうして打ち明けてくれなかったのかと悩んでしまいますよね。
そうそう、うまくころがして、生きていきましょう。

コメントありがとうございました。
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