真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

内田『街場のメディア論』で思い出した、ある男の言葉

2010-09-15 | 読書-現代社会
光文社新書
街場のメディア論
内田 樹【著】
光文社
(2010/08/20 出版)

『街場のメディア論』が三省堂書店本店の先月の売上で総合1位になったそうです
それはなによりです。

例によって絶賛の嵐に藁1本載せても背骨は折れない(なんのこっちゃ?)ので、一箇所のみ反応する。

Twitter / 高橋源一郎: ぼくの好きな言葉にSauve qui peut って


小飼 弾さん評
「街場のメディア論」は、メディア論というより、いやそれを超えたコミュニケーション論
学者と職人の違い。それはコロラリーの後に"Sauve qui peut"と言い放てるかどうかにある。学者は言い放つ。職人は落としどころを積める。「処理能力を上げるとバッテリー寿命は短くなる」と書いて仕事が終わるのが学者、そこから仕事がはじまるのが職人といおうか。
Dan the Man of Contradition

じつはウチダ先生は、過去にも Sauve qui peut を持ち出されているらしい。
愛娘の「るんちゃん」が高校を卒業して?実家から旅立つに際してのお言葉だったようだ。

読み人知らズ:『「おじさん」的思考』 内田 樹著 晶文社 ¥1995
"人間としてどう生きるかについての説教はもう18年間飽きるほどしたはずだから、いまさら言い足すことはない。
ひとことだけ言葉があるとすれば、それはこんなフランス語だ。

 Sauve qui peut (ソーヴ・キ・プと読むのだよ)

これは船が沈没したり、最前線が崩壊したりしたときに、最後に指揮官が兵士たちに告げる言葉である。
「生き延びることができるものは、生き延びよ」
集団として生き延びることが困難な局面では、ひとりひとりが自分の才覚で、難局を生き延びる他ない。
これからはそういう時代だと私は思う。"

でね、これを思い出したわけ。
ホームレス中学生:
「・・厳しいとは思いますが、これからは各々頑張ってください・・・解散」
これって、Sauve qui peut じゃん。


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