真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

『潜水艦隊』 (井浦 祥二郎さん)

2011-11-23 | 読書-歴史
学研M文庫
潜水艦隊
井浦 祥二郎【著】
学習研究社 (2001/06/21 出版)

潜水艦の専門家として軍令部で作戦立案などに携わった人物が巣鴨拘留中に書き始めた手記の再刊か。
昭和26年?
 
帝国海軍潜水艦の戦果についてはモリソン戦史も対照させて記述するなど、誠意ありなのだが、そもそも、著者が主張したという交通破壊戦を(インド洋で少し実施したものの)本格的には導入できなかったわけで、艦隊決戦に固執する幹部を説得できなかった無力感が漂うかというと、そうでもない記述。
なかなか勇ましいこと・・・。

回天については、執筆当時はモリソン戦史の当該時期分が未発行だったためか、日本側の「爆発音が聞こえたので、轟沈と認めた」類の希望的観測を紹介。
注として、「…実際には損傷を与えたかもしれぬが、一隻も沈没していないと見るのが当たっているであろう」と冷静。

撃沈された帝国海軍潜水艦の艦長たちを直接知った人物であるゆえか、艦と運命を共にした艦長については記述があるのだが、部下の将兵らについては関心がなかったようにも読めてしまう。人数さえ触れていない。
そういうつもりではなかった、のだろうけどね。

【書評】潜水艦隊 井浦祥二郎著(1) 峯山政宏さん

井浦祥二郎

潜水艦書籍を読もう~伊藤製作所さん
本書については忌憚のないご意見。同感。

文庫に後書きを寄せている稲葉艦長。
【書籍】海底十一万浬/稲葉道宗

橋本 以行【著】伊58潜帰投せり

インディアナポリスによる原子爆弾の輸送と帰途におけるイ58によるインディアナポリスの撃沈は史実である

ところで、第三の原爆搭載艦撃沈という橋本艦長の著書のサブタイトルの謂いは?
マクベイ艦長の裁判に証人として召喚され、証言に赴いた帰途、橋本艦長が著者を訪ねて語ったという内容(インディアナポリスは伊58潜に撃沈された際、第三の原爆を積んでいた云々)と軌を一にするサブタイトルなのだが・・・。

これが小説家にヒントを与えていたりするの?

第15回 醍醐忠重 (第二十二根拠地隊司令官・40期・中将〉

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