ちび通 写真日記

はてさて。。。

浅草・三社祭り 奇跡の夜

2007年05月20日 | エンターテイメント

三社祭りの日の浅草に来ました
とは言っても 今日のメインイベントは三社じゃあない

古今亭壽輔浅草演芸ホールのトリをとるのだ
もうなんだか ワクワク ドキドキ 
とくべつなヒトのとくべつな日
新宿末広亭で見初めたときから こんな日がくるとは思ってましたが(笑)

いやあ 昨日の晩 浅草に行こうとネットをチェックして
驚いたの驚かないの 明日20日は三社祭りじゃあないですか
人混みが目に浮かび思わず腰がひけました



祭りは嫌いじゃないですよ
浅草だって 初詣 出初め式 ほおずき市 時代祭り お酉様
と一年を通して馴染みの場所です

でもなあ 選りにも選って 三社のときじゃなくても
噂には聞いてます
三社の浅草の雑踏の凄まじさ
それに気の荒さじゃあ 東京の祭り随一ですからねえ

まあ 混雑を避けて 三社祭りは舞台裏中心に見て回ろうかと
決心をして ようやく 浅草に着いたのが2時半
うああ 噂に違わぬ大混雑 地下鉄の階段から既に渋滞中



神輿見物はあと回しってことで
早速 前から食べたかった尾張屋の天丼にこうげき目標を変更です
ワタシは見るよりまず食べる
ま それなりではありましたがウマカッタですよ 上天丼
時間も半端なのか待たなかったし 作戦成功

肝心の三社祭りですが うまいこと もみくちゃになることもなく
のんびりペースで楽しめました
詳しくは来週にでも



で あたふたと浅草演芸ホールへと
あららん 呼び込み役を買ってでてるのは 春風亭小柳枝師匠のやうな
いきなり オキニの噺家に会えたってコト?
真相やいかに 時間ないのでホールに駆け込みマス

浅草ホールって 新宿・末広亭より年齢層が高いような
笑うポイントもちょっと違う
笑いの沸点も少し低め ま 三千円払って笑いにきてるんだから
元はとりましょう いいじゃない お祭りの夜だし 

夜の部は 三遊亭右左喜 三遊亭右紋 三笑亭茶楽 と実力派が目白押し
三笑亭笑三さんのお馴染みの新作落語(?)にはいささか食傷気味でげんなりでしたが

お仲入り後も 桂歌春 三遊亭遊三 講談の神田ひまわりと贅沢なラインナップを堪能いたしました 
講談って意外に面白い あの畳み掛けるテンポがいいやね

文句なく受けてたのが ギタレレ漫談のぴろき
見た目も自虐的なギャグも抜群に面白いのだが独特の間がたまりません
才能発見

で愈々 大トリ 壽輔登場
あいかわらず地を這うような低音です
マクラから大受けですが 客いじりも今日は控えめ
例のうどんのクスグリも短めに噺に入ります
 
むむん どっかで聞いたような

うっ フランキー堺の顔がちらつくのは何故
そ そうか『幕末太陽傳』だ!
あとで調べたら『お見立て』という噺
この噺 他の噺家さんでも聞いたことがあったな

『幕末太陽傳』の挿話の一つは 『お見立て』を下敷にしてたのですね
映画を見たときはフランキーとお大尽 市村俊幸の掛け合いに
迫力とテンポと哀しみとなによりオカシサを感じたものですが

今日の壽輔師匠の 『お見立て』は迫力とテンポとオカシサにおいて
太陽伝を遥に凌駕してました
哀しみにおいてのみ 川島雄三演出が少しだけ勝っているような気がしますが

喜助のいいかげんさ 杢兵衛大尽のねちっこさ 喜瀬川太夫の身勝手さ
それぞれの人物がまるで舞台に立ち上がってくるような感覚を覚えました

人物描写の緻密さ確かさとそれを支える話芸
素晴らしいものを見せていただきました

ホールは大きな拍手に包まれ幕

ワタシは今夜 
浅草・三社の夜空に
派手な金魚のような着物を着た噺家が羽ばたいていくのを確かに見たのです




監督 川島雄三傳 『幕末太陽傳』 物語・解説
大好きな映画です
この映画他にも『居残り佐平次』『品川心中』『三枚起証』といった噺がプロットになっています
落語ファン必見!






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4 コメント

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三社の熱帯魚 (ひで)
2007-05-24 01:14:04
演芸ホールと天丼、楽しまれたようですね。
あの日は壽輔師匠はもちろんのこと、歌春師匠が『引越しの夢』という珍しい噺をかけてくださいました。
また神田ひまわりさんという、将来有望な女流講釈師も出演して、本当に贅沢な一日を過ごしました。

ぴろきさんは私が芸協にハマる要因となった芸人さんです。あのインパクトは一見の価値がありますね。

小柳枝師匠は昼席で『青菜』でした。
この噺を聴くと「初夏だなぁ」と感じることができます。
小柳枝師匠は『長屋の花見』や『時そば』などで、季節の移ろいを感じさせてくれる噺家さんです。
今度は是非、小柳枝師匠の「青菜」を聴いて下さい。期間限定ですよ!

それにしても映画から「お見立て」を評するのって凄いですね。敬服しました!
おそレスで恐縮です^^; (つの)
2007-05-24 23:40:26
ここのところ
なかなかPCに向かう時間がとれなくって
失礼しました

如月さんへ
ようこそ ちび通へ
春風亭小柳枝師匠とお知り合いとは!
ううむ 奇縁とはこのことですね
小柳枝師匠は新宿末広亭で『時そば』聞いてから
ファンでありまして
実にいい声で そこに不思議な色気を感じマスです
口跡がまたいいんだなあ

ひでさんへ
いやあ 同じ番組をみてましたか
嬉しいです♪
ワタシは壽輔師匠のハナシで
舞い上がってしまい
他の師匠の噺の筋立てはふっとんでしまいました(汗)

壽輔師匠はかなり気合に満ち溢れているように
お見受けしましたが
最前列のお客さんがものを落として大きな
音を立てたときも 
すかさず反応して笑いをとった後(そこをひっぱらず)すっと筋に戻ったあたり こころの中でやんやの大喝采でありました
客をあまりいじらない師匠もいいものですね
ひねくれたもの言いもワタシは好きなのですが(笑)

いやあ おかげさまで 幸せな夜でした

小柳枝師匠の「青菜」の情報 感謝です
また いろいろ情報を教えてくださいませ
お願いいたします
6月中席 (ひで)
2007-05-27 05:40:27
こんにちわ、相変わらず寄席通いの日々が続いています。

6月の末廣亭中席(11~20)昼の部で、壽輔師匠がトリ、小柳枝師匠が中トリを務められます。
つのさんにとっては垂涎の番組じゃないですか?

ところが、この6中は池袋演芸場で新真打の披露興行があるんです。
私は披露興行の前売券を持っているので、平日に有給を取らない限り両方は見られないんです…

こういう時はホントに体が2つ欲しいと思う、今日この頃です。
うはあ♪ (つの)
2007-05-27 22:05:43
壽輔師匠がトリ 小柳枝師匠が中トリとは!
なんてこったい 盆と正月がいっときに来ちまった デスヨ(笑)

こりゃあ 週末行くしかないですね♪

ひでさんの寄席通い
これからも
なかなかハードで悩ましいスケジュールなんですね
いやはや 感服いたします

もし末広の方が見られないようでしたら
拙いレポートいたしますデス

いつも 貴重な情報 本当に感謝です♪