日々茫然

猫・本・アート・日常生活などを、つれづれと思いつくままに記録

5月に読んだ本

2016-06-18 | 本と漫画の話

このところ月日の経つのが早いです。
姪っ子が生まれてはや1歳。
有り余るほど元気でやんちゃだったユズは15歳。 
このところ体調が思わしくありません。 
もっともっと長生きしてほしい、一日も長く心地よく過ごしてほしい、そう思って奮闘する日々です。
 


 2016年5月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:1591ページ
ナイス数:201ナイス

みんなの少年探偵団2みんなの少年探偵団2
★3.5 過去に遡ったり21面相視点など少し捻った設定の話が多かった第1弾に比べて、小林少年視点で21面相と対決する基本路線に近い話が多かった。今回は何と言っても平山夢明さんの『溶解人間』!いかにもな怪人、流石のグロテスクな描写、手に汗握る展開、乱歩を夢中で読んでいた頃の感覚を思い出した。(グロさは上をいくので子供にはどぎついかも?)
【収録作品】『未来人F』有栖川有栖/『五十年後の物語』歌野晶午/『闇からの予告状』大崎梢/『うつろう宝石』坂木司/『溶解人間』平山夢明

読了日:5月3日 著者:有栖川有栖,歌野晶午,大崎梢,坂木司,平山夢明
 
おかんメール5
おかんメール5
★3.5 第5弾ともなると慣れてしまって爆笑はしないけど、安定的な内容だった。スマホの普及による、手ブレ的な文字の乱打や予測変換候補をそのまま送っちゃって意味不明になってしまう系が増えてる。それはそれで面白いんだけど、オカンらしさ、という点では、途中いきなり違う話になったり、説教ぶち込んだり、といった脈絡のなさ、わけのわからないオカン的思考回路が炸裂してる方がより笑えた。
ちょっと編集が雑なのが気になった。備忘録が忘備録になってたり、文字化け(おそらく絵文字) をハッシュタグ流行ってるの?とか、ちゃんと編集でチェックしてれば分かりそうなお粗末なミスで、これじゃおかんの事を笑えないだろう…、と思ってしまった。

読了日:5月9日 著者:おかんメール制作委員会
 
MOE (モエ) 2016年 06月号 [雑誌]
MOE (モエ) 2016年 06月号 [雑誌]
★4 ヒグチユウコさんの表紙+付録の一筆箋にフラフラ吸い寄せられ購入。ヒグチさんの絵は本当に好き過ぎて見ながら自然と溜息が出る。p.11のヒグチさんによる工藤ノリコさん作『ノラネコぐんだん』のオマージュイラストが特に最高でした(笑)。今度『ノラネコぐんだん』読んでみよう。猫絵本は色々読んでるつもりで、今回紹介された本も数が少なめなこともあってわりと網羅してたけど、まだ未読で読んでみたい本が見つかる。表紙だけだと、好みじゃない絵柄はスルーしちゃうので、あらすじや解説付きで紹介されると興味が湧くこともある。
読了日:5月9日 著者:
 
美術手帖 2016年3月号
美術手帖 2016年3月号
★4 宮川香山展を見に行ってミュージアムショップで見つける。狂気を感じるほどの細密でリアルな造形、たまりません。本書では香山の作品は思ったより少なめだったけど、香山を入口に、明治の超絶技巧な工芸家を色々紹介してあって、どれもこれも凄かった。続いて現代作家も3名登場し、特に木彫による自在置物作家の大竹亮峯さんは圧巻。人間の手先の技術で自然の造形に迫るリアリティを作り出す、その事になぜこんなに魅了されるのだろうか。3Dプリンターで本物そっくりに再現したって、感動は生まれないのに。
メモ 《明治の工芸家》金工:正阿弥勝義/金工:海野勝珉/金工:鈴木長吉/七宝:並河靖之/七宝:濤川(なみかわ)惣助/牙彫:安藤緑山/木彫・牙彫:旭玉山/木彫・牙彫:石川光明/木彫:高村光雲/漆工:川之邊(かわのべ)一朝/漆工:白山松哉(しょうさい)/漆工:赤塚自得/漆工:柴田是真(ぜしん)/陶磁器:錦光山(きんこうざん)宗兵衛/刺繍絵画:飯田新七/生人形:安本亀八/生人形:松本喜三郎 《現代》木彫自在置物:大竹亮峯/鎧兜の現代武士:野口哲哉/写真の細密描写画:山本隆博

読了日:5月9日 著者:
 
図書館の主 12 (芳文社コミックス)
図書館の主 12 (芳文社コミックス)
★3.5 今回は学校司書の話が6話続いて、大半を占める。大学の時に教育学部で学校図書館司書の短期講習があって、当時は図書館の仕事に興味なかったので受講しなかったんだけど、後になって図書館のバイトしたりして、資格取っとけば良かったと思った事など思い出す。でも学校司書と司書教諭がいるって知らなかったと思って調べたら、学校司書は去年学校図書館法で制定されたばかりだった。今回の話で、図書館とはまた全然違う、学校図書館の問題点や難しさを知る。資格などが整備されて、専門職としての地位が確立されるといいなぁ。
読了日:5月9日 著者:篠原ウミハル
 
いくしゅん ですよねー
いくしゅん ですよねー
★3.5 どうしてそんなに訳の分からないシチュエーションに遭遇して写真に収めてるんだ、というような奇妙なシーンばかり。さらに1枚の写真の中で、おかしな要素が1つならず2個も3個も重なって「何があった」と問いたくなるようなとっ散らかったシュールな状況まであったりする。ひょっとして仕込んでる?演出なんでしょ?と疑いが湧くほどに。明らかに偶然であろう動物や日常の一場面も多いので、やっぱり演出じゃないんだろうなぁ(苦笑)。こんなに変なシーンばかり見つける引きの強さと、それを見逃さない眼力のなせる技なのかなぁ。
イマドキの問題として、街や電車など公共の場面で撮られた写真に写ってる人達って、掲載許可とかどうなってるんだろう?と思ってしまう。窮屈な世の中です。

読了日:5月9日 著者:いくしゅん
 
鬼灯の冷徹(19) (モーニング KC)
鬼灯の冷徹(19) (モーニング KC)
★3.5 天探女(天邪鬼)のインパクトが全て。あと、小判の全裸(素の猫状態)は意外とかわいい。
《亡者達の死因自慢/唐瓜の姉の縁談/ミキは料理下手だった/西洋かぶれにイラつく面々、“和風”とは/瓜子姫と天邪鬼/猫の漢さん鬼灯訪問/チリチリヘアのキャラ達、徳の高い人のお迎えに行く/猫の小判の一日/獄卒採用面接》

読了日:5月29日 著者:江口夏実
 
鬼灯の冷徹(20) (モーニング KC)
鬼灯の冷徹(20) (モーニング KC)
★3.5 白澤も怯む“焦熱地獄のトマホーク”が凄い(笑)。今回も天探女に持ってかれた。
《白澤のストライクゾーンはどこまで広いのか/シロと血縁?花咲か爺さんのポチ/名前を覚える大切さ/飲酒のマナーセミナー/変態?!人面犬/絡繰屋敷の変成庁、補佐官も絡繰人形に/座敷童子は夜中何してる?/地獄極楽の福引き》
桃太郎が当てた変成庁謹製の高性能ニャウリンガル、欲しい!

読了日:5月29日 著者:江口夏実
 
ヘタリア Axis Powers
ヘタリア Axis Powers
★3 県民性擬人化漫画が好きで、国の擬人化漫画という本書も気になっていたら、図書館で発見した。国民性あるある的な、くだけたコメディ漫画かと勝手に思ってたら、コメディではあるんだけど、歴史的な話が中心で領地を巡る戦争ネタが多かった。のでイマイチ乗れず。枠外の補足説明も少なく、意味がよく分からないネタも。鉛筆描きのようなラフな描線のうえ、絵柄からはあまり国の特色が出てる感じがしないので、キャラの見分けが付きにくいし。国名の名札を付けて欲しいくらい。もう少しネタや絵柄が洗練されたら、いい感じなんだけどな。
読了日:5月29日 著者:日丸屋秀和
 
荒川アンダー ザ ブリッジ(15)(完) (ヤングガンガンコミックス)
荒川アンダー ザ ブリッジ(15)(完) (ヤングガンガンコミックス)
★3.5 最終巻、怒涛のごとく伏線回収しつつ収束。かなり慌ただしいし強引な所もあったけど、思ったよりちゃんと話が畳まれてた。金星人の秘密も、村長ら謎の登場人物達の正体や思惑も判明し、全体像が浮かび上がった。よくぞこれだけ荒唐無稽な設定やエピソードの数々を、それなりの形にまとめたと思う。途中ダレちゃってもういいかとも思ったけど、最後まで読んできて良かった。
読了日:5月29日 著者:中村光
 
カルト村で生まれました。
カルト村で生まれました。
★3.5 “カルト村”で生まれ19歳まで過ごした作者のコミックエッセイ。いわゆるカルトのような宗教色は強くないけど、ほぼ自給自足の質素な暮らし、物は全て共有する、ざっくりとした印象では共産主義のような集団。親とは引き離され同年代の子供達と共同生活、というのが一番問題か。“世話係”の大人は理不尽で体罰当たり前、食事は昼と夜だけで罰として食事抜きもあるので常に飢餓状態、学校には通えるけど部活禁止など村のルールからは逸脱できない、親と会えるのは年に数回、等々、児童虐待スレスレ(というかアウト)の生活。
気になるのは、子供達が厳しく管理されている一方、大人達は比較的規律が緩いような気がすること。大人だけの話し合いや外部からの批判であっさりルールが変わること。村として確固たる方針があるわけではなく、大人の都合のいいように子供達をコントロールしているだけに思える。離れて暮らす親は、子供にこんなつらい暮らしを強いていることに何の疑問もないのか。親がカルトに嵌るのは勝手、でも子供を巻き込んではならない。作者と同時期に村を出たという両親が当時どう思っていたのか、聞いてみたかった。

読了日:5月30日 著者:高田かや
 
重版出来! 3 (ビッグコミックス)
重版出来! 3 (ビッグコミックス)
★3.5 持ち込みの新人も様々。作品だけでなく、態度や漫画に取り組む姿勢もしっかり見られている。それは「仕事」として考えるなら社会人として当然のこと。そして持ち込みで見出された、絵が上手いけどストーリー作りに難ありの東江さんと、ストーリー・世界観は凄いが絵が超絶下手な中田の対比。東江は、なかなかデビューできない焦りから、“ツブシの安井”が提案した原作付きの話に飛びつく。安井の仕事に対する意識はかなりドライで、作家は使い捨て。職場にいたら嫌なタイプだ。彼女も安井に潰されるのだろうか。
読了日:5月30日 著者:松田奈緒子

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