閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

サンゴ屋について

2011-01-18 11:36:44 | Q&A

◆みのりさんからのご質問

>サンゴロウはどうやってサンゴ細工を売る仕事を見つけたのでしょうか?
>また、サンゴ細工屋のことが気になります。
>代々サンゴ細工職人なのでしょうか。
>サンゴ屋もカジキ船長も、渋くてかっこいいおじさんねこで大好きです。


サンゴ屋のおやじさんと、カジキ船長は、
わたしも大好きなキャラクターですよ。

まず、サンゴについて。
ときどき勘違いされることがありますが、
「サンゴ細工」の材料になるのは、陸地近くの浅い海で見られるサンゴ
(いわゆる「サンゴ礁」になるサンゴ)ではありません。
太陽光のとどかない深い海底にだけ育つ別の種類のサンゴです。
一般的な色は、赤、ピンク、白などです。

うみねこ島の特産のサンゴは色のバリエーションが多く、
他の島にはない青や紫などもあるのが特徴です。
また長い時間をかけてゆっくり成長するので、
質が緻密でかたく、加工には熟練の技術が必要です。
とくに深いところでとれる透明感のあるものは水晶サンゴと呼ばれ、
数が少ないため、かなりの高値で取り引きされています。

じつは、サンゴロウシリーズで、サンゴ屋だけはモデルがあります。
(ということを、いま思い出した!)
アメリカ東海岸の小さな島で、スクリムショーという
伝統工芸品の店をやっていたおじさんです。
スクリムショーは、鯨の歯や骨に細密な絵を彫りこんだ飾り物で、
ボトルシップ同様、船乗りがひまつぶしに作ったのが元だとか・・
19世紀、メルヴィルの『白鯨』の時代の話ですね。
もちろん今では鯨は使えないため、本物はたいそう高価になっています。

さて、サンゴロウとサンゴ屋の出会いは・・
えーと、名前つながり?(笑)
海岸をぶらぶら歩いていれば目につく店なので、
なんとなく入ってみた、とか、たぶんそんな感じでしょう。
人(猫)の才能を見抜く目がある、というのが、
サンゴ屋とカジキ船長に共通する点で、
それは「かっこいいおじさん」の必須条件かもしれない。
サンゴロウも、このふたりへのリスペクトは常に忘れません。



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