チェルノブイリ子ども基金・事務局だより

チェルノブイリ子ども基金スタッフが綴る事務局の日々。

チェルノブイリの子どもたちの保養/ウクライナ

2015-07-29 10:39:35 | Weblog
チェルノブイリ子ども基金では
1997年より、現地のサナトリウムで
甲状腺手術後の子どもたちの保養プロジェクトを行っています。
現在は、甲状腺以外の病気の子どもたちも保養に招待しています。

ウクライナの子どもたちの保養は、
6/7~6/22まで、
ザカルパチエ州にあるサナトリウムで行われました。

ウクライナ・ナロジチ地区の、
甲状腺、呼吸器官、胃腸、背骨などに問題のある
11歳から14歳までの23人の子どもたちが、
引率者4人とともに保養をしました。


後ろがサナトリウムの建物。
水圧マッサージ、温熱療法、運動療法など、
それぞれの健康状態に応じた治療が行われました。





サナトリウムの周りは小高い丘や川があり、
毎日散歩に出かけます。

安全でバランスのとれた食事をとり、
必要な治療を受けながら、
美しい自然環境の中でのびのびと過ごすことで、
体の不調が改善されたり、
免疫力を高めることに役立ちます。

子どもたちが住んでいるのは、
チェルノブイリ事故による放射線汚染のため、
保養の権利のあるところです。

しかし、キエフの慈善団体によると、
この子どもたちには今年、国の予算による保養は行われないそうです。
「国の予算による保養は、障がいのある人たち(それも、とても小規模)以外はなくなった、
ロシアとの戦闘が大きく影響している」と言います。


引率者として参加した一人の女性は次のように書いています。
「日本の皆様も困難な状況にある中、
このような保養に招待してくださったことに対し、
参加した子どもたちの、両親、祖父母になりかわり、
チェルノブイリ子ども基金に深くお礼を申し上げます。
子どもたちの父親の多くは戦地に行っています。
このいまわしい戦闘が終わることを祈っています」

子ども基金が6月に行ったウクライナの子どもたちの保養について、
詳しくは次号ニュースレター(10/17発行)でお伝えします。

ベラルーシの子どもたちの保養は
来月(8月)に行われます。

(チェルノブイリ事故の被災国の保養制度については、
前号(2015年6月号)の子ども基金ニュースレター(8-9頁)
ご紹介しています。)

過去の基金ニュースはこちらでご覧いただけます。

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