いげんでんこげんでん

ゴキヨゲンとは 俺のことかと呉清源 言い

----典之先生ももっと評価されていいと思うものであります。

棋士の昇段

2008年11月22日 23時53分01秒 | 囲碁
日本棋院のサイト(http://www.nihonkiin.or.jp/)に、昇段規定のpdfファイルが置いてある。
ホームページでタイトル下のタグ「棋士」→次画面右上に「昇段制度について」のバナー。
右クリックして「対象を保存」する。普通にクリックしてもその場で開きはするが。

さてまず世界戦か棋聖名人本因坊のタイトルを獲れば九段である。小四冠のそれぞれ2回獲っても九段。
ここで世界戦とは富士通、トヨタ&デンソー、三星火災、LG、春蘭、応昌期の各カップのこと。

世界戦で準優勝するか大三冠の挑戦者になれば八段。十段天元王座碁聖のタイトル奪取も八段。

「準優勝」は決勝が終わるまでわからないが、「挑戦者」は番碁のひと月以上前に決まる。

2007年7月10日に名人戦リーグで2位の山田規三生が趙治勲に敗れ、井山裕太のリーグ1位→挑戦が決定した。その翌日付けで、井山は八段昇格している。

世界戦の成績で八段に昇格する条件は「準優勝」であって「決勝進出」ではない。ひょっとして準決勝を勝ち上がっても即八段とはならず、決勝終了まで待たされるのだろうか。すると優勝してしまうと七段から飛び付きで九段になるのだろうか。

去年だったかな、韓国で、まだ初段の子があれよあれよと勝ち進んであやうく初段から九段のスーパージャンプアップ記録を達成しそうだった。優勝すれば九段だけれど、準優勝で八段なんてなまっちょろい規定はないのだったかも。

三大タイトル挑戦で八段という上記規定は2004年3月16日、今は亡き加藤正夫理事長の名の下に発布された。その前年に棋聖位に就いていた山下敬吾七段(当時)には遡って規定が適用され、段位は九段に。しかし3月18日、七番勝負最終局に敗れて山下は棋聖位を失っている。

いいかげん話を元に戻して…、リーグ戦入り決定か十段天元王座碁聖の挑戦者になると七段に上がる。それに、竜星戦か、阿含・桐山杯の優勝でも七段になれる。

高尾紳路が初めて竜星戦で優勝した2000年に七段に上がっているが、竜星のタイトルと昇段は無関係。5月22日に1回戦で趙治勲をやっつけたときは高尾紳路六段、7月17日に2回戦で張栩に中押し勝ちのときにはすでに七段になっている。

2005年には4月に四段に上がったばかりの井山裕太が10月に阿含・桐山杯で優勝してしまい、速攻で七段に昇格した。同じことを竜星戦でやってのけても、竜星戦はテレビ棋戦である。1ヵ月後にオンエアされるまで、優勝は口止めされることだろう。

タイトル挑戦絡みでなくても、勝ち星を積み重ねていけば昇段できる。初段で30勝すれば二段、二段で40勝すれば三段、三段で50勝すれば四段、四段で70勝すれば五段、五段で90勝すれば六段、六段で120勝すれば七段、七段で150勝すれば八段、八段で200勝すれば九段。

勝ち星昇段もタイトル絡み昇段と同様で、規定の成績を収めたら即、翌日付けで昇段となる。
対象となる棋戦は七大タイトルに竜星、阿含・桐山、新人王、そして世界戦。世界戦は優勝すれば九段になれる6タイトルに加えて農心杯も。

勝ち星昇段を果たした者以外で、1月から12月までの獲得賞金上位者も昇段できる。各段ごとに上位2名。六段からは1名。七八からはゼロ。この賞金ランキングによる昇段だけは、4月1日付けの昇段。

賞金ランキングは要するに年に一度、日本棋院が発表している賞金ランキングと同じものなのだろう。対象となる棋戦が、勝ち星昇段の場合と異なっているらしい。

三星火災、LG、農心という韓国主催の棋戦が対象外。台湾主催の応昌期杯も、中国主催の春蘭杯も対象外。棋聖、名人、本因坊、十段、天元、王座、碁聖、富士通杯、トヨタ&デンソー杯、竜星戦、阿含・桐山杯、新人王。以上12棋戦。

賞金ランキング対象棋戦は、日本棋院ホームページのpdfファイルには明記されていない。当然勝ち星昇段と同じだと思っていたから、囲碁データベースだったか週刊碁だったかで12棋戦が対象だと書いてあるのを見て、ガセネタだと思ったよ。

これが関西棋院だとまた違うらしい。初段から四段までの棋士のうちたった1人だけが昇段する。対象棋戦は七大タイトルのみ。七大タイトルのみというのはNHK杯と同じやりかたらしい。しかし初段から四段の中から賞金トップの1人だけっ…初段がトップだったらいきなり五段なのか?

関西棋院の勝ち星昇段、対象棋戦が日本棋院とは異なる。
竜星と阿含・桐山杯がない。LG杯、農心杯、応昌期杯、春蘭杯もない。なぜか三星火災杯は対象にするらしい。関西棋院第一位決定戦という棋戦も対象になる。

タイトル挑戦絡みにも関西棋院と日本棋院では違いが。七段に上がるケースが関西棋院のほうがゆるい。世界戦ベスト4でも七段になれる。NHK杯優勝でも七段にする。新人王でも、関西棋院で第一位になっても七段。

関西棋院のサイト(http://www.kansaikiin.jp/)には、昇段制度についての記述は見当たらない。ここに書きとめたのはいずれも囲碁データベースの引き写しである。
http://igo.web.infoseek.co.jp/

2 コメント

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Unknown (taka)
2009-01-06 02:36:23
韓国の棋士はたぶん韓尚勲三段の事だと思いますが韓国は世界戦で優勝しても九段じゃなくて三段アップですよ。だから韓尚勲三段は世界戦準優勝だったので一段アップしました。関西棋院は世界戦ベスト4で七段昇段とは知りませんでした。今の日本棋士にしてみれば中韓の棋士に勝ってベスト8になるのでも快挙なのでぬるくはないですよ。
世界戦準優勝だったので一段アップ (chenge)
2009-01-09 10:42:13
優勝しても…きついですね。段位はそれくらいでいいかな。ほんとに今の日本棋士だと…山下敬吾のベスト8を称えなきゃならないのも…もっとがんばってほしいですが、それこそ日程、物理的にもきつい。

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