ケミストの日常

大学化学系教員の日々考えること。
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神宮外苑 火災事故について

2016-11-07 18:34:55 | 科学系
子どもの参加するイベントで展示遊具が火災となり、5歳の男児が亡くなる事故が起こりました。

亡くなった男児のご冥福をお祈りし、また遺族の方々に心よりお悔やみ申し上げます。



昨日の段階では、

<神宮外苑イベント火災>木製展示物燃え5歳男児が死亡

毎日新聞 11/6(日) 18:49配信
6日午後5時15分ごろ、東京都新宿区霞ケ丘町の明治神宮外苑にある軟式野球場で開催されていたイベントで、木製の展示物が燃える火事があった。警視庁などによると、5歳の男児が死亡した。40代の男性2人もけがをしたが、意識はあり、命に別条はないという。

以上の情報はあまり出なくて、逃げる時間も無いほど一気に火が回ることの原因がよくわからなかったのですが。

たとえば、タバコの吸い殻のポイ捨てや電気回路のショートが原因だったとすると、局所的な着火で煙が上がり、イベント会場のように人が多ければくすぶっている段階で匂いや煙に気づく。

木組みでジャングルジム的なものを作製=隙間が狭く大人だと入るのが難しい(救助に入りにくい)だろうけど、すぐ消火に動けば、燃え広がる前に消せないか?

消火器や水が手近になく、消火できなかった? でも、一気に燃え広がったらしい?

人為的な放火でもない限り想像しにくい状況でしたが、その後の情報から、とんでもない状況がわかってきました。

◎ 木くず(鉋屑などか)を木組みに大量にまきつけて、地面にも一面に敷き詰めていた。=隙間をさらに狭くしている
◎ 木くずが乾いていてキャンプファイアーの着火剤のようになっていたので簡単に燃え広がる
◎ 木くずの中(近く?)で照明をつけていた
◎ 照明がLEDのみではなく、白熱電球タイプ(灯光器も映像に映っている)も使っていた

木くずが保温材になり、電球の周囲を囲んで、電球の温度が一気に上昇、木くずも温度が上がることによって、着火と同時にそれなりの大きさの火があがり、木くずづたいに一気に燃え広がり、その後木組みに着火。

そんな感じのようです。

ある意味、遊具の形をしたキャンプファイアーの骨組みに着火材を燃えやすいようにふんだんに巻き付け詰め込み、種火(木くず近くの白熱電球)を時限装置的に発火するよう用意した状態で子どもを遊ばせていたことになります。

設置したのは関東圏の理工系の私大の団体のようですが、安全性についてまったく誰も意識が行ってなかったのは、ある意味衝撃的でした。

建築やデザイン系の学科だと、物理や工作や意匠ばっかで、化学はおろそかになるのか。モノづくりをする以上、最低限のリテラシーは常識として身に着けてほしいし、そうすれば、こんな構造のもの作ろうなんて思わなかっただろうに。



ちなみに、LED電球も、白熱電球ほどではありませんが、発熱します。

LED電球の発熱場所は明るくなる場所の根元のプラスチックの部分、長時間点灯するとそれなりに熱を持ちます。

うちも、白熱電球→LED電球で省エネをもくろんだところ、ソケットの形状的に、根元の熱を逃がしにくい構造だったためか、1年持たずにLED電球が切れたという経験があり。

その時に、ほかのLED電球も点灯時に触ったりしてこんなに発熱するのか、と驚きました。

LED電球は後方への光が弱く、シャンデリアなどでは余りよろしくないし、ダウンライト的な使い方では発熱で壊れやすくなるしで、結局LED電球→白熱電球に戻して今に至ります。



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