＜君をのせて＞を聴く ： ジブリ・アニメ 「天空の城ラピュタ」 挿入曲

　私は、初期の宮崎アニメが好きだ。特に、「風の谷のナウシカ」と「天空の城ラピュタ」は、繰り返し見ても飽きない。今は、ＤＶＤがあるので何時でも見るのに便利。「ナウシカ」のストーリーは、人類愛などが出るので少々堅苦しいが、「ラピュタ」は将に冒険に富んだ娯楽長編アニメだ。

　孤児パズーとシータの物語「ラピュタ」のエンディング・ロールで唄われるのが、＜君をのせて＞である。この歌は、今もなお若年者に大変人気があり、卒業式でも唄われたりすると言う。卒業式では、師弟関係や学窓の思い出の歌、それに日本に関係した風物を織り込んだ別れの歌を唄えば良いのに。多分、新しい旅立ちを祝う意味で取上げられているのだろう。

　そのエンディング・ロールで唄ったのは、井上あずみさんだ。

君をのせて 天空の城ラピュタ 井上あずみ



＜君をのせて＞　　（１９８６）

作詞：宮崎　駿
作曲：久石　譲
歌唱：井上　あずみ


あの地平線　輝くのは
どこかに君を　隠しているから
たくさんの灯が　懐かしいのは
あのどれかひとつに　君がいるから

さあ出かけよう　一切れのパン
ナイフ　ランプ　鞄につめ込んで

父さんが残した　熱い想い
母さんがくれた　あのまなざし

地球は回る　君を隠して
輝く瞳　きらめく灯
地球は回る　君をのせて
いつかきっと出逢う　僕らをのせて

（間奏）

父さんが残した　熱い想い
母さんがくれた　あのまなざし

地球は回る　君を隠して
輝く瞳　きらめく灯
地球は回る　君をのせて
いつかきっと出逢う　僕らをのせて


　これを作曲家の久石譲さんが指揮するオーケストラ（トランペット独奏付き）で聞くと、

天空の城ラピュタ オーケストラ



　最初のトランペット独奏部分は、パズーが早朝に屋根の上で演奏しているものだが、「君をのせて」の旋律は、３分後から始まる。久石さんのオーケストレーションは中々絢爛である。

　偶には、現実を離れて童心に戻り、このアニメを心行くまで堪能するのも悪くないと思う。