剛司「掲示板を見て下さい!僕の、全てが詰め込まれています。お、お願いです。最後まで読んで下さい!最後に青山さんのメッセージを・・」
・・・沙織の携帯から流れる剛司のメッセージ。
沙織は掲示板を見ることを決意した。
「独身男が毒づくスレ」と呼ばれる掲示板を開く。
そしてマウスのロールを奥に押す。
沙織さん逆です(^_^;手前では?
『・・・今日、秋葉のイベントに行った帰り電車で、酔っぱらいのじいさんが周りの客に絡んできた・・・』
沙織は驚いた様子で記事を眺める。
そして、最初に沙織が剛司・・いや、男性と会った時のことを思い出す。
*『や、やめろ!』
*『ああん?』
*『や、やめろって言ってjhbjdyfhfjs』
『きっと声震えてた。俺喧嘩とかしたことなかったし』
『きゃあああ!』
電車内の女性の悲鳴。
酔っぱらいじいさんに刃向かった男性が倒れる。
沙織『大丈夫ですか・・?』
沙織はハンカチを男性に渡す。
沙織はさらにロールを手前に転がす。
『た、た、大変です!わ、若い女性の方から宅急便でお礼の品と手紙が!』
『手紙の文面からして脈ありか?』
『「あなたの勇気には感動させられました」って書いてありますが?』
『ずいぶんと話が良すぎないか?』
『今度は妄想話に突入w』
『みんな!真に受けるな!』
『け、携帯番号が!』
『か け ろ』
『無理無理無理!』
『とりあえず〜携帯持て〜』
『携帯片手にダイヤルできないよ〜。手はガタガタするし、顔は熱いし、心臓がバクバクだし』
『一つ言っておく。相手の女性は一人だが、おまいには俺たちが付いている』
『お前ら本当にありがとう。何か泣けてきた。みんなの優しさと、俺の情けなさ・・俺・・変わりたい』
沙織は食い入るように見ている。
『カップにはなんて書いてある?』
『えっと、H・E・R・M・E・S』と書いてありますが?』
『“エルメス”じゃねーかよ!』
『エルメスキタ――(゚∀゚)――!!』
『エルメスぅぅ!?』
『感謝だけじゃエルメスはあり得ないと思う』
『電話かけながら相談すれば?スタンバっておくよ』
『失う物などないだろ!』
『俺、電話してみるよ』
『キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!』
『とんでもないことに気づいた。勢いでエルメスさんと約束したけど。俺みたいなヲタあったら幻滅されるのがオチ。どうしよ……_| ̄|○』
『安心しろ・・。お前の見た目が悪いんだ』
『服が替われば心も変わる』
『服から買い物まで徹底レクチャーの予感〜』
『電車男改造計画!』
『まずは髪型からだ』
『金髪はNGだけどカラーは入れろ』
『店員さんにお任せで良いよ』
『短髪が好印象だって!』
『店員に聞かれてパニックになるんじゃない?』
『エルメスのためを思えば乗り越えられる!』
沙織は2度目の男性・・剛司と会った時の記憶を呼び覚ます。
剛司『あの・・僕、似合ってますか?』
続けて掲示板を見る。
『僕、正直エルメスさんのことが好きとか嫌いでもなく・・・。でも確実に惹かれていってます。言ったら本当に好きになってしまうよ_| ̄|○彼氏がいるかも知れないし、もし好きになったら辛い思いするかも知れないし。俺、苦しいよ・・・_| ̄|○だけど、毒男の俺がここまで思うようになったのは凄くて・・。本当に皆さんのおかげです。本当にありがとう。大事な気持ちを、ありがとう俺、がんばるよ』
一方、剛司は『秘密の場所』で待機していた。
愛する人のために、いつまでも待ちながら。
『ものすごく緊張した。女の人と並んで歩くなんて。僕のペースで行くと置いて行っちゃうんですよ。しかも彼女、前よりずっと可愛くなっているんだもん。俺みたいな男が彼女のような人と歩いていて不自然じゃないかなって思ったり。だってこの身長差ですよ?みんな俺を見ているんじゃないかと思った』
沙織はこのころを思い出す。
剛司のペースに合わせて。剛司の裾をちゃんと掴んで。
『思わずビクンと手を離した』
『何で離したんだよぉ!』
『ちゃんと掴んでますから・・・ちゃんと掴んでますから・・・ちゃんと掴んでますから!』
『掴んで欲しかった・・・むしろ手を繋いで欲しいと言いたかった』
沙織は笑顔になる。
そしてわき出てくる何かの感情を堪える。
剛司の携帯から一本の電話が入る。
ヲタ友、勇作と信二だった。
『ミーナ初回限定版 DVD−BOX』が発売するらしいとの情報。
しかし、剛司は拒絶し、切った。
大切な約束があるから。
『実は前にも触れましたが、ちょっとした伝達ミスで俺の趣味がサーフィンになっているんです』
『よし!俺がサーフィンを早く上達させるための方法を伝授してやる(;´Д`)』
『ボードに立つだけならできると・・思う』
『みんなで情報をググって電車にアドバイスしてやろう』
『みんな、ありがとう。俺、がんばってみる』
『サーフィンはできなくても良い。ただ、嘘は自覚してくれ。お前がエルメスのために答えを出すんだ』
沙織はまた思い出す。
剛司『ごめんなさい!僕、サーフィンできないんです!僕はあなたに嘘をつきました』
沙織『嘘?』
剛司『嘘ついて、本当にすいませんでした!』
『やっぱりオタはやめられないよ・・オタを隠していたら、彼女に嘘をつくことになる・・』
『気にしすぎだよ。オタクは隠しておくべきだよ』
『いいや!オタを隠さないこそ電車なんだぞ!』
『オタクは隠しておいたほうがいいっぺ!』
『みんな、マジレスありがとう。無茶な賭だって事はわかっています。でもやっぱり彼女に嘘はつけません!エルメスさんに、オタクをカミングアウトします!』
カミングアウトというのは、『自分の抱えている問題を公表して、理解してもらうようにしたり、差別に立ち向かうこと』ですよ?
回想。
剛司『僕は、オタクなんです。ダサイとか、キモイとか、思われてもしょうがないと思います。でも、僕には・・・こういう生き方しかないんです。青山さんに嘘をつきたくなくて・・!だから、ありのままの自分を見て欲しかったんです!』
剛司はシーチキンを食べながら『秘密の場所』で待機していた。
すると、『ダースベイダー』の曲と共に美鈴から電話が。
美鈴「ちょっとどこにいるのよ!ったく、私が残業してるのに朝から顔も出さないで。今からでも間に合うから顔出しな!」
剛司は拒絶。大事な約束があるから。
美鈴「はぁ?アンタ私の言うことに口答えする気?アンタが私より優先する物なんて一つもないじゃない!」
それでも拒絶した。そして切った。
美鈴「初めて断られた・・。」
美鈴はちょっとショックを受けた。
『この掲示板では、彼女とのやりとりをありのままに告白してきました・・・。それは彼女にとっては酷いことなのかも知れません。でもこの掲示板に書き込まなければエルメスたん・・彼女に会えなかった。この掲示板に書き込まなければ、自分がこんなに好きになることはなかった。そして何より、こんなに素晴らしい仲間に出会えることはなかった・・・。いつもおまいらが傍にいてくれたから、俺はここまでできたんです。この掲示板は俺の誇りです!だからこの掲示板を彼女に伝えに行きます。俺の気持ちを、みんなの大切な思いを、彼女にわかってもらいたいから・・・』
沙織は掲示板を見て、あふれ出てきた感情を剥き出しにした。
それは、『涙』。
沙織『山田さん・・・ごめんなさい。何も山田さんの気持ちを知らないまま、突き放してしまって・・・』
たぶん彼女の気持ちはそうなのだろう。
啓介に殴られても必死に沙織にわかって欲しかった。
”掲示板”と言う名のメッセージで。
『エルメスさんへ。この掲示板を見て、きっと色んな意味で驚いたと思います。僕自身、恥ずかしさもあり、懐かしくもあり、変な気持ちです。だけどここにある言葉に、嘘偽りはありません。それはネットのみんなにも言えることで。名前も顔も知らないけど、彼らは僕にとって本当の友達です。僕に唯一誇れる物があるとするなら、彼らを出会えたことだと胸を張って言えます。彼らがいたから僕はあなたをあきらめませんでした。彼らがいたから、僕はあなたへ、自分の思いを送ることができました。明日、「2人だけの秘密の場所」で待ってます。来るまで待ってます。最後に、許可もなく掲示板に書き込んだことであなたを傷つけてしまったことをお許し下さい。電車男』
沙織は涙ぐんだまま、その場を離れ、『秘密の場所』へと向かう・・・・。
「電車男」最終話
〜愛する君のために・さらば親愛なる住民達よ〜
トップに戻って続きをご覧下さい。
・・・沙織の携帯から流れる剛司のメッセージ。
沙織は掲示板を見ることを決意した。
「独身男が毒づくスレ」と呼ばれる掲示板を開く。
そしてマウスのロールを奥に押す。
沙織さん逆です(^_^;手前では?
『・・・今日、秋葉のイベントに行った帰り電車で、酔っぱらいのじいさんが周りの客に絡んできた・・・』
沙織は驚いた様子で記事を眺める。
そして、最初に沙織が剛司・・いや、男性と会った時のことを思い出す。
*『や、やめろ!』
*『ああん?』
*『や、やめろって言ってjhbjdyfhfjs』
『きっと声震えてた。俺喧嘩とかしたことなかったし』
『きゃあああ!』
電車内の女性の悲鳴。
酔っぱらいじいさんに刃向かった男性が倒れる。
沙織『大丈夫ですか・・?』
沙織はハンカチを男性に渡す。
沙織はさらにロールを手前に転がす。
『た、た、大変です!わ、若い女性の方から宅急便でお礼の品と手紙が!』
『手紙の文面からして脈ありか?』
『「あなたの勇気には感動させられました」って書いてありますが?』
『ずいぶんと話が良すぎないか?』
『今度は妄想話に突入w』
『みんな!真に受けるな!』
『け、携帯番号が!』
『か け ろ』
『無理無理無理!』
『とりあえず〜携帯持て〜』
『携帯片手にダイヤルできないよ〜。手はガタガタするし、顔は熱いし、心臓がバクバクだし』
『一つ言っておく。相手の女性は一人だが、おまいには俺たちが付いている』
『お前ら本当にありがとう。何か泣けてきた。みんなの優しさと、俺の情けなさ・・俺・・変わりたい』
沙織は食い入るように見ている。
『カップにはなんて書いてある?』
『えっと、H・E・R・M・E・S』と書いてありますが?』
『“エルメス”じゃねーかよ!』
『エルメスキタ――(゚∀゚)――!!』
『エルメスぅぅ!?』
『感謝だけじゃエルメスはあり得ないと思う』
『電話かけながら相談すれば?スタンバっておくよ』
『失う物などないだろ!』
『俺、電話してみるよ』
『キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!』
『とんでもないことに気づいた。勢いでエルメスさんと約束したけど。俺みたいなヲタあったら幻滅されるのがオチ。どうしよ……_| ̄|○』
『安心しろ・・。お前の見た目が悪いんだ』
『服が替われば心も変わる』
『服から買い物まで徹底レクチャーの予感〜』
『電車男改造計画!』
『まずは髪型からだ』
『金髪はNGだけどカラーは入れろ』
『店員さんにお任せで良いよ』
『短髪が好印象だって!』
『店員に聞かれてパニックになるんじゃない?』
『エルメスのためを思えば乗り越えられる!』
沙織は2度目の男性・・剛司と会った時の記憶を呼び覚ます。
剛司『あの・・僕、似合ってますか?』
続けて掲示板を見る。
『僕、正直エルメスさんのことが好きとか嫌いでもなく・・・。でも確実に惹かれていってます。言ったら本当に好きになってしまうよ_| ̄|○彼氏がいるかも知れないし、もし好きになったら辛い思いするかも知れないし。俺、苦しいよ・・・_| ̄|○だけど、毒男の俺がここまで思うようになったのは凄くて・・。本当に皆さんのおかげです。本当にありがとう。大事な気持ちを、ありがとう俺、がんばるよ』
一方、剛司は『秘密の場所』で待機していた。
愛する人のために、いつまでも待ちながら。
『ものすごく緊張した。女の人と並んで歩くなんて。僕のペースで行くと置いて行っちゃうんですよ。しかも彼女、前よりずっと可愛くなっているんだもん。俺みたいな男が彼女のような人と歩いていて不自然じゃないかなって思ったり。だってこの身長差ですよ?みんな俺を見ているんじゃないかと思った』
沙織はこのころを思い出す。
剛司のペースに合わせて。剛司の裾をちゃんと掴んで。
『思わずビクンと手を離した』
『何で離したんだよぉ!』
『ちゃんと掴んでますから・・・ちゃんと掴んでますから・・・ちゃんと掴んでますから!』
『掴んで欲しかった・・・むしろ手を繋いで欲しいと言いたかった』
沙織は笑顔になる。
そしてわき出てくる何かの感情を堪える。
剛司の携帯から一本の電話が入る。
ヲタ友、勇作と信二だった。
『ミーナ初回限定版 DVD−BOX』が発売するらしいとの情報。
しかし、剛司は拒絶し、切った。
大切な約束があるから。
『実は前にも触れましたが、ちょっとした伝達ミスで俺の趣味がサーフィンになっているんです』
『よし!俺がサーフィンを早く上達させるための方法を伝授してやる(;´Д`)』
『ボードに立つだけならできると・・思う』
『みんなで情報をググって電車にアドバイスしてやろう』
『みんな、ありがとう。俺、がんばってみる』
『サーフィンはできなくても良い。ただ、嘘は自覚してくれ。お前がエルメスのために答えを出すんだ』
沙織はまた思い出す。
剛司『ごめんなさい!僕、サーフィンできないんです!僕はあなたに嘘をつきました』
沙織『嘘?』
剛司『嘘ついて、本当にすいませんでした!』
『やっぱりオタはやめられないよ・・オタを隠していたら、彼女に嘘をつくことになる・・』
『気にしすぎだよ。オタクは隠しておくべきだよ』
『いいや!オタを隠さないこそ電車なんだぞ!』
『オタクは隠しておいたほうがいいっぺ!』
『みんな、マジレスありがとう。無茶な賭だって事はわかっています。でもやっぱり彼女に嘘はつけません!エルメスさんに、オタクをカミングアウトします!』
カミングアウトというのは、『自分の抱えている問題を公表して、理解してもらうようにしたり、差別に立ち向かうこと』ですよ?
回想。
剛司『僕は、オタクなんです。ダサイとか、キモイとか、思われてもしょうがないと思います。でも、僕には・・・こういう生き方しかないんです。青山さんに嘘をつきたくなくて・・!だから、ありのままの自分を見て欲しかったんです!』
剛司はシーチキンを食べながら『秘密の場所』で待機していた。
すると、『ダースベイダー』の曲と共に美鈴から電話が。
美鈴「ちょっとどこにいるのよ!ったく、私が残業してるのに朝から顔も出さないで。今からでも間に合うから顔出しな!」
剛司は拒絶。大事な約束があるから。
美鈴「はぁ?アンタ私の言うことに口答えする気?アンタが私より優先する物なんて一つもないじゃない!」
それでも拒絶した。そして切った。
美鈴「初めて断られた・・。」
美鈴はちょっとショックを受けた。
『この掲示板では、彼女とのやりとりをありのままに告白してきました・・・。それは彼女にとっては酷いことなのかも知れません。でもこの掲示板に書き込まなければエルメスたん・・彼女に会えなかった。この掲示板に書き込まなければ、自分がこんなに好きになることはなかった。そして何より、こんなに素晴らしい仲間に出会えることはなかった・・・。いつもおまいらが傍にいてくれたから、俺はここまでできたんです。この掲示板は俺の誇りです!だからこの掲示板を彼女に伝えに行きます。俺の気持ちを、みんなの大切な思いを、彼女にわかってもらいたいから・・・』
沙織は掲示板を見て、あふれ出てきた感情を剥き出しにした。
それは、『涙』。
沙織『山田さん・・・ごめんなさい。何も山田さんの気持ちを知らないまま、突き放してしまって・・・』
たぶん彼女の気持ちはそうなのだろう。
啓介に殴られても必死に沙織にわかって欲しかった。
”掲示板”と言う名のメッセージで。
『エルメスさんへ。この掲示板を見て、きっと色んな意味で驚いたと思います。僕自身、恥ずかしさもあり、懐かしくもあり、変な気持ちです。だけどここにある言葉に、嘘偽りはありません。それはネットのみんなにも言えることで。名前も顔も知らないけど、彼らは僕にとって本当の友達です。僕に唯一誇れる物があるとするなら、彼らを出会えたことだと胸を張って言えます。彼らがいたから僕はあなたをあきらめませんでした。彼らがいたから、僕はあなたへ、自分の思いを送ることができました。明日、「2人だけの秘密の場所」で待ってます。来るまで待ってます。最後に、許可もなく掲示板に書き込んだことであなたを傷つけてしまったことをお許し下さい。電車男』
沙織は涙ぐんだまま、その場を離れ、『秘密の場所』へと向かう・・・・。
「電車男」最終話
〜愛する君のために・さらば親愛なる住民達よ〜
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