元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「結婚ゲーム」

2017-05-19 06:30:28 | 映画の感想(か行)

 (原題:Starting Over )79年作品。アラン・J・パクラ監督といえば「コールガール」(71年)や「大統領の陰謀」(76年)といった硬派な作品が有名だが、この映画では珍しくラブコメに挑戦している。その心意気やヨシなのだが、残念ながらあまり印象には残らない。やはり映像作家には向き不向きがあるのだろう。

 ニューヨーク在住のコラムニストのフィルは、ある日突然妻のジェシカから別れ話を切り出される。2人の間には子供もいないし、彼女はこれからはシンガーとして自由気ままに生きたいらしい。思いがけなく独身に戻ったフィルだが、新しい仕事も入り、ボストンに転居して何とか生活を落ち着かせる。ある日、兄夫妻から夕食に誘われた彼はその道中、何とバスの中で痴漢よばわりされる。その場は上手く切り抜けて兄の家に着いてみると、兄が気を利かせて女性を紹介してくれた。ところが、彼女はちょっと前に彼を痴漢と罵った女マリリンであった。

 こうして最悪の出会いをした両人だが、言葉を交わすうちにどこかウマが合うものを感じ、交際を始める。その後2人はデートを重ねて関係が深まるが、そんな中ジェシカがニューヨークから突然フィルを訪ねてきて、3人が一度に顔を合わせることになってしまった。さて、変則的な三角関係に直面したフィルはどうするのか・・・・といった話だ。

 ストーリーはありきたりで、途中で結末も読める。ならば捻った演出が施されているかというと、そうでもない。登場人物の内面描写に優れているわけでもない。結局、本作の売り物はキャスティングなのだろう。当時「トランザム7000」(77年)や「グレートスタントマン」(78年)などで男臭いアクション・スターとしての地位を確立していたバート・レイノルズが、ここでは冴えない中年男を演じるという、そのミスマッチが面白い。

 マリリン役のジル・クレイバーグはステレオタイプの役柄を血の通ったキャラクターとして表現していた。ジェシカに扮するキャンディス・バーゲンは、その昔“時代の先端を走っている女優”であったが、ここではそのテイストが茶化されているような役を振られているのが何とも玄妙である(苦笑)。撮影監督にスヴェン・ニクヴィスト、音楽にマーヴィン・ハムリッシュという一流スタッフを起用しているだけあって、さすがにその点は優れていた。
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