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ジャニーズ、特に嵐(相葉さん)をこよなく愛するチャミのブログ。みんな違ってみんなイイ。

二月大歌舞伎<昼の部>@歌舞伎座(22年)

2010年02月09日 | 歌舞伎
今月の歌舞伎座はさよなら公演終盤戦であり、また中村屋さんが出演されるとあって連日大入り満員の大盛況です。





昼の部は口上含めどの演目も素晴らしく、特に昼の部最後の演目「じいさんばあさん」では感動のあまり大号泣してしまい、一回しかチケットを取ってなかったのが本当に悔やまれます。

とは言っても予算の都合もありますし、さよなら公演は来月再来月もありますから、ここはグッと我慢です。


この日、お芝居自体はすごく良かったのですが気になったのは3階席の私の周りの方のマナーの悪さでした。

さよなら公演前に歌舞伎を観よう!と初めての方が観に来られるのはいいと思うのですが、開演中のおしゃべり、前のめりの観劇(3階席は狭いので前のめりになると舞台が見えづらくなります)、音声ガイドを落とす音が響く、などの行為があちこちで見られました。

私のすぐ近くの座席ならそっと声かけするのですが、2,3列前だと注意しにくいのが現状。
皆が気持ちよく観劇するためにも一人一人がきちんとマナーを守るよう心掛けてほしいなと思います。

この日はさらに最悪でして、隣のお着物を着た2人連れの女性のうち一人、(私の隣の隣)、爪王から居眠りをし出し、俊寛で爆睡し軽いイビキが聞こえ、じいさんばあさんで高イビキをかき始めたのです。

隣の連れの女性が注意すればいいのに、と思ってチラチラ見てたんですけどね~結局最後まで起きませんでした。
全く何のために来たんだか・・・呆れちゃいます。

私の後ろ、おじさんだったのですが、咳と痰を吐く(実際は飲みこんでるようでしたが)のを一定の間隔で繰り返すんです。しかもマスクしてないし。
耐えられないので私がマスクをつけましたが、どうかと思います。あーやだやだ。

こういう行為をする人が3,4月はさらに増えるのかなーと思うと、若干憂鬱です。

前置き長くなりましたが、昼の部の感想を。


歌舞伎座さよなら公演

<二月大歌舞伎>
十七代目中村勘三郎二十三回忌追善

平成22年2月1日(月)~25日(木)

昼の部

一、 爪王(つめおう)

狐   勘太郎
鷹   七之助
庄屋  錦之助
鷹匠  彌十郎


舞台は真っ白な雪景色、鷹に扮した七之助くんと、悪い狐に扮した勘太郎君兄弟が闘う舞踊劇。
真っ白な着物に身を包んだ七之助くんの立ち姿の美しいこと!
鷹匠の命に従順に従い、狐と死闘をするも破れてしまい傷つく鷹。悲しみに暮れる鷹匠。

瀕死の状態になりながらも鷹匠のもとに戻る鷹がいじらしく、主従?の絆の深さが垣間見れます。

春になり傷が癒えて鷹匠のそばで嬉しそうに飛び回る姿がまた可愛らしくて、地方公演で演じたという鷺娘も是非観てみたいな~って思いました。

「もう一度狐に戦ってこい」、と鷹匠に言われて一瞬ためらってから「やる!」と決めた時のキリっとした表情も気持ちの変化が感じられてとても良かったです。

そして二度目の戦い。勘太郎君のすばっしっこい動きはまさに狐そのもの。
運動能力が高く、息もぴったりの2人なので戦う場面は見応えがありました。

とうとう狐に勝利した鷹。七之助君の勝ち誇った顔は王者の風格が漂い、かっこいい~って思いました。

あらすじがちょっと「日本昔ばなし」テイストで分かりやすく、若い2人のキレのある踊りが堪能できる楽しい演目でした。



二、平家女護島
  俊寛(しゅんかん)

俊寛僧都    勘三郎
丹波少将成経  勘太郎
千鳥      七之助
平判官康頼   扇 雀
瀬尾兼康    左團次
丹左衛門    梅 玉


先代勘三郎の最後の舞台がこの「俊寛」だったとのこと。

先代が着用した衣装を当代も着用し舞台を務めているらしく、昼の部終演後、2階ロビーには実際の衣装が展示されていました。

この芝居は観るのは3度目なのですが、すごく悲しい話なので最後の仲間に向かって叫び続けるシーンでは必ず泣いてしまいます。

前回幸四郎で観た俊寛は、悲壮な叫びが印象的だったのですが、勘三郎は最後の最後で悟りを開いたように穏やかな表情でちょっと笑うところがグッと胸にきました。
私的に勘三郎が演じた方が好きかな~って思います。

勘太郎、七之助、梅玉、翫雀、左團次、と先代縁の役者が揃い、追善公演らしい演目になっていました。

↓先代の衣装と一階ロビーの先代の写真。
  


二、 十七代目中村勘三郎二十三回忌追善 口上(こうじょう)

勘三郎
幹部俳優出演


本当は最初に芝翫さんから挨拶があるはずでしたが、4日から体調不良のため休演されているとのこと。
1月のお疲れが出てしまったのでしょうか。残念ですがお身体ゆっくり休めていただきたいです。

舞台下手から、我當、秀太郎、福助、橋之助、錦之助、七之助、勘三郎、勘太郎、仁左衛門、玉三郎、三津五郎、魁春、左團次、梅玉 の並び。

まず勘三郎から挨拶があり、仁左衛門さんから上手側へ、我當さんから上手側への順で一人づつ口上がありました。

先代勘三郎のことは私は知りませんが、気分屋だけどお茶目で、優しくて、皆から愛される人物だったんだろうな~というのが皆さんの言葉から感じられました。

勘三郎さんは、先代から追善公演が出来る役者になってくれと言われていたそうです。
そしてさよなら公演中に追善ができるなんて「どうだオレは間合いのいい役者だろう」と言ってるはず、とおっしゃってました。

暖かな雰囲気に包まれたいい口上でした。


三、 ぢいさんばあさん

美濃部伊織   仁左衛門
下嶋甚右衛門  勘三郎
宮重久弥    橋之助
妻きく     孝太郎
石井民之進   市 蔵
戸谷主税    桂 三
山田恵助    右之助
柳原小兵衛   秀 調
宮重久右衛門  翫 雀
伊織妻るん   玉三郎


森鴎外原作の新作歌舞伎です。

美濃部伊織(仁左衛門)と妻のるん(玉三郎)は、若い仲良し夫婦。
るんの弟九右衛門(翫雀)がヤンチャをして怪我をしたために、義兄にあたる美濃部伊織が代わりに藩の役目で上京することになり、1年後桜の季節に帰って来ると約束して旅立ちます。

上京した伊織は、いい刀を入手した際にお金を下嶋(勘三郎)から借りていたが、宴席に招かれなかったという理由で下嶋が暴れたのを止めようとして、誤って斬ってしまい、そのまま他の藩に「お預け」になってしまった。

そのまま37年がすぎ・・・

やっと故郷に帰ってきた伊織と、ずっと待っていたるん。
久右衛門の息子、宮重久弥(橋之助)とその妻のきく(孝太郎)の配慮もあって、伊織とるんは番町の旧宅で再会します。
若かった桜も大木になり、2人は、これから一緒に暮らそうと、仲よく桜を眺めるのだった。

タイトルからして、どんな地味な話なんだろう?と思っていたのですが、夫婦の情愛を丁寧に描いた作品となっており、歌舞伎では珍しいんじゃない?って位の絵に描いたようなハッピーエンドで心がほっこり温かくなりました。

伊織とるんの夫婦のアツアツぶりは、翫雀さんじゃないけど、ちょっと恥ずかしくなってしまう位。

そんな夫婦が離れ離れになり、37年後、お互い髪は白くなり、顔中皺だらけにり、目がよく見えなくなっても、愛情が冷めることなく想い合う2人の姿に胸を打たれました。

じいさんになった仁左衛門さんは足もともおぼつかず、腰も曲がっていて、ばあさんの玉様は皺だらけで玉様ってわからない位なのにとっても可愛らしくて、観ているだけで和みます。

印象的な台詞も多く「変わったのは私達だけ」「いや形だけ心は変わらない」、「これから一から始めよう」など(ほかにもいっぱいあったのに忘れた~)

こういう夫婦になれたらほんとにいいだろうな、と思えるお芝居でした。

話自体はベタなんですけど、私こういう話弱いので後半は感動で涙が止まりませんでした。

前半の仁左様玉様は美男美女、後半は可愛らしいじいさんばあさん、見事な演じ分けも見どころです。

幕見でもう一度観に行こうかな?


夜の部は来週末観劇予定、籠釣瓶の玉様がすごく楽しみです♪

7日時点で歌舞伎座あと83日。あぁ~寂しい・・・




この日のお昼は、なだ万のお弁当。

煮物の出汁が効いてて美味しかった♪ おやつは「めでたい焼き」を食べました(*^_^*)




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