テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

《伝説》へ、一歩ずつ。

2016-08-15 22:06:18 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 じてんしゃァきょうぎィ、おもしろいィでスゥ!」
「がるる!ぐるるるーるぅる!」(←訳:虎です!エリミネーション!)

 こんにちは、ネーさです。
 リオ五輪・自転車のオムニウムエリミネーション、
 まるで椅子取りゲームみたいな競技は見る側も燃えましたね♪
 8月15日という日に
 平和なスポーツの祭典を観る意味を噛みしめながら、
 さあ、本日の読書タイムは
 こちらの御本を、どうぞ~!

  



          ―― 原節子の真実 ――



 著者は石井妙子(いしい・たえこ)さん、2016年3月に発行されました。
 ええ、活字マニアの皆さま、
 まずは御本の表紙となっている写真を
 つくづくと眺めてみてくださいな。
 なんてまあ、ほんとにまあ……!

「びじんさんッなのでス!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:豪華な美女さん!)

 そうね、なんてまあ美しい御方かしらと、
 私ネーさ、溜め息いたしましたよ。
 原さんに関する書籍はできるだけ目を通していましたが、
 このポートレイトは初めて見るものでしたから、
 けっこうショックでした。

 本当に、なんて美しい人なんでしょう!

「はりうッどにもォ、いませんッ!」
「がるるるるぐるるるる!」(←訳:これほどの女優さんは!)

 原節子(はら・せつこ)さん――

 本名を、会田昌江(あいだ・まさえ)さんというその御方を、
 映画好きさんはもちろん知っておられるでしょうし、
 あまり映画を観ない方々も
 原さんの名は知っている、聞いたことがあるでしょう。

 3年前、著者・石井さんは
 原節子さんの評伝を書こう、と思い立ちます。

 昭和の大女優、
 今も映画マニアさんを魅了し続ける彼女の、
 評伝作品を執筆したい……!

 けれど、そこには大きな壁がありました。
 
「いんたいィしちゃッたのでスゥ!」
「ぐるるがるぐるるる!」(←訳:誰にも姿を見せない!)

 原さんが女優になったのは、昭和10年(1935年)、
 14歳のときのこと。

 そして昭和37年(1962年)、
 42歳のときに映画界を去ります。

 出演作品112本。
 代表作とされる小津安二郎さん監督による作品は
 現在でも、世界中のフィルムシアターで上映され、
 原さんを思慕する声は減るどころか増えるばかり。

 それほど“特別”な女優さんの評伝を
 どのように書いたらよいものか……

 誰にも会わない、
 インタビューにも応じないという女性の生涯を、
 知る方法はあるのか?

「まよいィまスゥ~…」
「がるるぐるる!」(←訳:ならば地道に!)

 膨大な資料から、
 原さんの実像を読み取る。

 もっとも激動期であった昭和の、20世紀の、
 短くも凝縮されたキネマの黄金時代は
 ひとりの女性の眼にどのように映ったのだろうか――

 著者・石井さんは丁寧に、誠実に、
 原さんの軌跡を追います。

「ほんとうのォ、すがたはァ?」
「ぐるるがるるる?」(←訳:本当のこころは?)

 映画好きさんに、
 ノンフィクション好きな御方に、
 そして歴史好きな活字マニアさんに、
 おすすめしたいこの御本の冒頭部分には
 原さんの写真も収録されています。
 表紙の写真とはまた別の、
 輝くばかりに美しい原さんの御姿も、
 皆さま、ぜひご覧になってくださいね! 
 
 
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