テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

《竜宮城》は、どこに?

2016-09-19 22:08:21 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 もうゥ、たいふうゥはァ、いやだァ~ッ!」
「がるる!ぐっるがる~!」(←訳:虎です!あっち行け~!)

 こんにちは、ネーさです。
 ユヴェントス敗戦のショックを癒すヒマもなく、
 あぁ~また台風ですかぁ~…
 日本の、いえ、アジアのどこにも被害がありませんように、と
 ひたすらひたすら祈りながら、
 はい、お手すきの方々は、ちょっとだけ読書タイムです。
 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪ 

  



          ―― 海の文学史 ――



 編者は鈴木健一(すずき・けんいち)さん、2016年7月に発行されました。
 ノンフィクション、と前述いたしましたが、
 《海》をテーマとする評論集、といえば分かりやすい、でしょうか。

「ゆれるゥ、おおうなばらッ!」
「ぐっるるがるる!」(←訳:ゆったり水平線!)

 四方を海に囲まれた日本では、
 伝説や伝承、文学作品に《海》が登場するのは
 ごく当たり前のことでした。
 
 これがね、シベリアとか、
 ヒマラヤ近くの砂漠の国とかになると
 《海》は身近なアイテムではありませんから、
 憧憬も畏怖もありませんけれども、
 ここ日本に於いては《海》は常に、
 すぐそこ、
 あの山のひとつ向こう、といった存在になっていました。
 
 それを証明するかのように
 『万葉集』には《海》を詠みいれた作品が幾首もあります。
 『竹取物語』にも、《海》が出てきますね。

「かぐやひめのォ、ごしょもうゥはァ~…」
「がるぐるる!」(←訳:龍の首の珠!)

 この御本で論じられているのは、
 例えば、『万葉集』の歌や、
 『古事記』の海幸山幸神話、
 『土佐日記』の海、
 遣唐使さんたちが見た平安時代の《海》、
 『平家物語』の壇ノ浦の《海》、
 後鳥羽院さまが流された壱岐の《海》、
 船乗りたちを脅かす怪物が出没する《海》――

「わぎゃゥッ! うみィぼうずゥ!」
「ぐるるがるぐるるる!」(←訳:海入道ともいいます!)

 もはや身近を越え、
 日本人の生活・文化・歴史の立脚点となっていた、《海》。

 現代でも、私たちの何気ない毎日の暮らしに
 《海》はヒョイと顔を覗かせます。

 活字マニアの皆さまも、
 TVやWebで浦島太郎くんのお姿を
 目にしない日はないと思われますが?

「ふァいッ! うらちゃんッ、でスねッ!」
「がるぐるるるるがるぅる!」(←訳:歌が上手いよね浦ちゃん!)

 浦島太郎さんが招かれた竜宮城とは、
 いったいどこにあるのだろう――

 御本のちょうど中程に収録されている
 関原彩さん著『竜宮城はどこにある?』は、
 浦ちゃんの旅を検証する、
 楽しくもココロ躍る壮大な地理&歴史論です。

 竜宮城といえば
 ただタイやヒラメが舞い踊っているところ、
 ではなくて、
 仏教では竜王の住む場所とされていて、
 “海の下にある別世界”。

 けれど、時代や地域によっては、
 水(池などの淡水)の底、
 滝壺の下にも、
 竜宮城につながっているし、
 琉球=竜宮という考え方や、
 大きな川の河口に竜宮城の入り口がある、という説も?

「むむゥ? どこにもォあるようでェ~」
「ぐるるるがるるるるる!」(←訳:どこにも見つからない!)

 平安時代に、室町時代に、江戸時代に、
 人びとが想い巡らした《海》のかたち。

 19編の《海》評論から成るこの御本は、
 歴史大好き!な本好きさんにおすすめですよ。
 TVCMの浦ちゃんファンの方々も
 好奇心を刺激されたら
 ぜひ、手に取ってみてくださいね。
 はたして、浦ちゃんが訪れた理想郷は……

「いッたいィ、どこのォ?」
「がるぐる~??」(←訳:海の下に~??)
 

 
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