テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

登山道にて、ふと。

2017-10-17 22:07:53 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 またしてもォ~きましたでスゥ!」
「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!怖いお話が~!)

 こんにちは、ネーさです。
 いやー、ホラー映画は苦手なんですけれど、
 こういう“怖いお話”にはついつい手が伸びてしまいますわ。
 どんな風に怖いか、というと……
 はい、こちらを、どうぞ~♪
 
  



          ―― 山の怪談 ――



 著者は(せーの!)、柳田國男さん、高橋文太郎さん、高須茂さん、
 西岡一雄さん、小池直太郎さん、小泉八雲さん、岡本綺堂さん、
 志賀直哉さん、平山蘆江さん、豊島与志雄さん、加藤博二さん、
 ハンス・シュトルテさん、工藤美代子さん、深田久弥さん、上田哲農さん、
 西丸震哉さん、古川純一さん、青柳健さん、高田直樹さん、沢野ひとしさん、
 2017年8月に発行されました。

「やまァ、でスかァ~…」
「ぐるぅ~…」(←訳:山かぁ~…)

 そうです、山なんです。

 書店さんに足繁く通う方々は御存知ですよね、
 2015年に刊行された
 田中康弘さん著『山怪 山人が語る不思議な話』がヒットして以来、
 山で起きる“怖いお話”をテーマとする作品が
 じわり、じわりと
 増えつつあるのを。

 この御本――『山の怪談』も
 『山怪』の系列に連なる作品と申せましょうが、
 敢えて評するなら……

 とっつきやすい!

「ふァ? こわいィのにィ??」
「がるるぐるるるるる?」(←訳:怖くて読みやすいの?)

 本文は、以下のような三部に分かれています。

  Ⅰ――山の怪異の民俗

  Ⅱ――文人・林人の心霊の話

  Ⅲ――岳人の怪奇・神秘体験

 そして、Ⅰで一番手を担っているのが
 柳田國男さんの『入らず山』ですから、
 読み手はただ闇雲に
 “怖いお話”の中に放り込まれるのではなく、
 ギャラリーガイドさんの絶妙な案内で
 山という《異界》と対峙することになります。

「やまではァ、いろいろォおこるのでス!」
「ぐるるるるがるるるる!」(←訳:いいことも悪いことも!)

 山に暮らす人々が出会った不思議な事象、
 古くからの言い伝え。
 天狗さまへの畏れや、
 貉(むじな)たちの企み。

 しかし。

 そうかぁ、そういう解釈もありなのかぁ、と
 Ⅰのノンフィクショナルな世界に浸っていると
 怖ろしいことに……

「うきゃッ!」
「がるるぐるるっ」(←訳:いつのまにかっ)

 小泉八雲さん著『幽霊滝の伝説』。

 これ、怖いです。
 時代など超越してしまう怖さがあります。
 地名や人名、単語の幾つかをチョチョイと変えてしまえば、
 現代でも充分に、
 充分以上に通用する怖さです。

「りあるゥだしィ!」
「ぐるるる!」(←訳:悲しいし!)

 さらには、八雲さんの作品の次に収録されている、
 
 岡本綺堂さん著『兄妹の魂』。

 ここにあるのは、荘厳な《怪》――

 束の間、生命の不可思議さを見せつけられたような、
 背筋を正したくなる怖さ、でしょうか。

「これもォ、かなしくてェせつないィ~…」
「がるるぐるがる!」(←訳:だから怖さ倍増!)

 ノンフィクションとフィクションが
 ほどよく混在する山の“怖いお話”たち。

 収録作品20篇に関する解説が
 まったく掲載されていない点はとても残念なのですが、
 岡本綺堂さんのファンの方々には
 特におすすめしたい御本です。

 紅葉しつつある山々を
 そ~っと見上げながら、
 皆さま、ぜひ一読を!


  
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