テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 《アリス》と激動の時代 ~

2017-07-17 22:16:44 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 もうすぐゥ、さいだいのォ、みどころォでス!」
「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!アルプスだよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 ツール・ド・フランス2017は二度目の休養日を迎え、
 連戦中の選手さんたちも朝寝坊できたでしょうか……。
 しかし!休み明けにはアルプスの難路が!
 どうなることかとハラハラしつつも、
 ここ日本は《海の日》の祝日ですから、
 ↓こ~んな可愛い御本で、
 本日の読書タイムを、どうぞ~♪
 
  



       ―― 発見! 不思議の国のアリス ――



 著者は寺嶋さなえさん、2017年6月に発行されました。
 『鉄とガラスのヴィクトリア時代』と副題が付されています。

 題名からもお分かりのように、
 御本のテーマとなっているのは
 ルイス・キャロルさんが『不思議の国のアリス』を執筆した時代――
 英国・ヴィクトリア朝の文化&流行です。

「ひゃくねんッいじょうゥ、すぎたけれどォ~」
「ぐるるるがるるるるるる!」(←訳:アリスは古びてないよね!)

 そうなのよね、
 いまなお大人気の
 『不思議の国のアリス』が出版されたのは1865年、
 そしてヴィクトリア時代は1837年~1901年ですから、
 『アリス』はちょうどヴィクトリア朝の“折り返し点”で
 この世に誕生したのだとも言えましょうか。

 考えてみると、
 現代=21世紀も(それなりに)スゴイとはいえ、
 ヴィクトリア朝=19世紀の“変革”と“変化”ぶりって、
 それはもう、もの凄いものだったのよね。

「きしゃがァ、はしりィまスゥ!」
「がるるぐるるがる!」(←訳:電報で遠地に連絡!)
「ゆうびんッ、だせちゃうゥしィ!」
「ぐるるがる!」(←訳:進化論発表!)

 それは確かに
 産業革命を背景とした《科学の時代》の到来であり、
 また反対に、
 《自然回帰》が叫ばれた時代でもありました。

 『アリス』の中には、
 そのどちらの要素もが見受けられます。

 ドードー鳥くんやニセウミガメくんは、
 ダーウィンさんの影響が感じられるキャラクターで。

 マッドハッターさんたちとの
 おかしなお茶会は、ピクニック風であり、
 変化する食性閣の象徴でもあり。

 アリスちゃんがのびたり縮んだり、なんて
 医学の進歩を暗示しているようでもあり。

「ふゥ! かがくのォじだいィはァ~」
「がるるる!」(←訳:忙しいね!)

 著者・寺嶋さんはヴィクトリア朝を、

 第1部《異動の文化》
 第2部《視覚の文化》
 第3部《競争の文化》
 
 という3部構成で
 『アリス』を生んだ時代・文化を解剖してゆきます。

「げんだいィとォ、よくゥにてるゥ?」
「ぐるるるるがるーるるぐる!」(←訳:19世紀はスピードの世紀!)

 テニエルさんの挿絵をはじめ、
 図版資料も多くて
 『アリス』ファンの方々は楽しく読めること間違いありませんが、
 動物好きな方々は
 御本の本文76ページから始まる
 《生き物たちの集まる空間》の章が必読!です。

 ダーウィンさんの進化論とビーグル号の航海記録が
 どれほど19世紀の知識人に影響を与えたのかを
 あらためて思い知らされますよ。

「しょうげきィてきィでェ~!」
「がるるぐるる!」(←訳:画期的でした!)

 巻末にはキャロルさんに関するデータ、
 日本語に翻訳された各版の読み比べなども掲載されていて、
 『アリス』マニアさんもきっと満足できる一冊です。
 本屋さんで、図書館で、
 ぜひ、探してみてくださいね~♪
 
  

 
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