テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ ゆるゆる深海紀行 ~

2017-09-22 22:13:28 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あきのォよぞらはァ~きれいィだけどォ?」
「がるる!ぐっるるがるるる!」(←訳:虎です!こっちもキレイだ!)

 こんにちは、ネーさです。
 お彼岸を過ぎたら秋の空と星は美しく、
 一方、寂しくなのるは秋の浜辺……
 と、思わせておいて!
 本日の読書タイムでは
 海ってこんなにスゴイんだぞ!なノンフィクションを御紹介いたしますよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  



       ―― 微生物ハンター、深海を行く ――



 著者は高井研(たかい・けん)さん、2013年7月に発行されました。
 著者の高井さんは、
 独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)に所属する、
 深海・地殻内生物圏研究プログラムの
 プログラムディレクターを務めておられる
 生物学者さん、でありながら……

「たのしィ~のでス!」
「ぐるるるるる!」(←訳:面白いんだよ!)

 そうなのよね~♪
 私ネーさが愛聴しているFMラジオの某番組の、
 ゲストとして招かれた学者さんのお喋りが
 やたらと面白くて、大笑いさせられました。

 その大笑いの原因が、
 高井さん!

「ぱふふッ♪」
「がるるっ♪」

 ラジオのDJさんに、
 JAMSTECって
 JAXA(宇宙航空研究開発機構)と
 名前が似てますよね~というような質問をされたら。

   ボクたちの方が
   すごいことやってます!

 って、すっぱり断言したのよ。

「わきゃきゃッ♪」
「ぐっるぅっる!」(←訳:言っちゃった!)

 おお喧嘩だ喧嘩だ!
 いえ、喧嘩じゃないですけど、
 笑いが解る学者さんは貴重です。
 JAXAより、そしてたぶんNASAよりも?すごいって、
 高井さんたちはどんな研究をなさっているんでしょうか。

「のぞいてェみましょうゥ!」
「がるるぐる!」(←訳:場所は深海!)

 海洋研究開発機構(通称はJAMSTEC ジャムステック)は、
 わかりやすくいうと、
 海洋研究所さんです。

 有人潜水艇《しんかい6500》や
 科学掘削船《ちきゅう》を駆使しての探査、
 大気や海の下にある地殻やマントル、
 地球のあらゆる場所に生息する生物・生命現象を
 包括的に調査研究する、のが
 JAMSTECさん。

 そして、著者・高井さんが担当しているお仕事の一つが、
 《しんかい6500》の搭乗員として、
 “潜る”ことです。

「ふわァ~、かいていィへッ?」
「ぐるる!」(←訳:怖そう!)

 《しんかい6500》の内部は、
 約2畳ほどの広さ。
 そこにギュギュっと機材を詰め込んで、
 パイロットさん&コパイロットさん&高井さん、と
 3人の人間も乗り込んで。

「せッ、せまいィ~?」
「がるるるぐっる!」(←訳:慣れれば快適!)

 冒険者たちをお腹に抱え、
 《しんかい6500》は潜航します。

 インド洋で、
 マリアナ海溝で、
 そして震災の震源域の海底へも――

「そこにィ、なにがァあるッ?」
「ぐるるがるる?」(←訳:生命の限界域?)

 この御本では、
 高井さんがJAMSTECに辿り着くまでの青春時代の物語、
 米国での留学生活、
 JAMSTECルーキー時代、
 初《しんかい6500》潜航記、
 オマケとして
 どっちが強い?《クマムシVS極限環境微生物》!編など
 熱い学究生活が語られています。

 ……いやー、ラジオでのトークと同じくらい
 笑わせてもらいました。
 あ、もちろん、笑いよりも研究第一です。
 真面目に研究しておられます。

「よりィふかくゥ、きわめまスゥ!」
「がるるぐるる!」(←訳:学問も深海も!)

 研究が深まり、語りが深まるにつれ、
 印刷に使われているインクの色も
 深まってゆく……という
 粋な仕掛けが施された科学ノンフィクション、
 理系の御方にも文系の御方にもおすすめです。

 深海は、私たちをどこへ導くのか――

 答えを探しに、皆さま、
 ぜひ、一読を!

 
 
 
コメント
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