テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

足跡をどこまでも?

2017-09-12 22:09:07 | ブックス
「こんにちわゥッ、テディちゃでス!
 あらたなァ~たたかいィがァ、いまッ!」
「がるる!ぐるるるる!」(←訳:虎です!始まります!)

 こんにちは、ネーさです。
 ブエルタは終わってしまいましたが……
 はい、そうです!
 今日からはチャンピオンズリーグが始まりまーす!!
 いきなり強敵バルセロナと闘うことになったユヴェントスへ
 思いっ切り元気玉を送ったら、
 さあ、私たちも気合を込めての読書タイムですよ~♪
  
  



        ―― 恐竜探偵 足跡を追う ――



 著者はアンソニー・J・マーティンさん、
 原著は2014年に、画像の日本語版は2017年8月に発行されました。
 英語原題は『Dinosaurs without Bones』、
 『糞、嘔吐物、巣穴、卵の化石から』と日本語副題が付されています。

「ふぁァ? ふんッ??」
「ぐるぅ?」(←訳:巣穴ぁ?)

 ええ、ちょっとビックリさせられちゃいますね。

 糞に嘔吐物に巣穴に卵?
 古生物学って
 恐竜の化石発掘がメインじゃないの?
 と思うわよね、普通は。

「ふァいッ! とりけらとぷすゥ!」
「がぅるるるぐるるるるるる!」(←訳:ティラノやステゴザウルス!)

 そう、恐竜の骨を掘り出すのはとても重要な上に、
 これぞ古生物学!な
 ロマンを掻き立てる研究です。

 そして近年、同じくらい重要になりつつあるのが、
 著者・マーティンさんが携わっている
 《生痕学》。

 生物の足跡、
 巣穴、糞、嘔吐物など、
 行動の痕跡が残された化石の研究を
 《生痕学》というんですって。

「いきたァあかしィ、でスかァ~…」
「ぐるるがるるぐる!」(←訳:それもロマンだね!)

 恐竜の卵の化石についてはね、
 ずいぶんと昔から研究されていたんです。けれど。

  巣穴+卵というセットで
  恐竜の暮らしぶりを解明しよう!

 そんな風向きが強くなってきたのは
 20世紀の終わり頃からでしょうか。

「まずはァ、あしあとォ?」
「がるぐるる?」(←訳:どう読もう?)

 オーストラリアのクイーンズランド州で発見された
 足跡の化石――
 その数、なんと3300!

 3300もの足跡の化石が刻まれた理由は、
 天敵から逃げようとするパニック行動か?
 それとも、
 川で泳いだ恐竜たちの足跡が
 何日分も溜まったものなのか?

「それをォ、はんだんッするためにはッ」
「ぐっるがーるるぐる!」(←訳:もっとデータが要る!)

  《恐竜は良い親だった》

 第四章の冒頭でこう述べている著者・マーティンさんは
 生痕化石を追い、
 恐竜たちの生の起伏を追いかけ、
 古代の地球の記録に耳を澄ませます。

 ここで、
 彼らがどう過ごしたのか――

「うむむゥ! たんていィさんッ、でスねッ!」
「がるるぐるがる!」(←訳:目利き探偵さん!)

 7000万年前の、
 一億年前の、
 昔むかしの地球の風景が
 ふっと見えてくるかような、
 誠実でありながらも力強いノンフィクション作品を、
 皆さま、ぜひ♪
 
 

 
コメント
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