テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

今日も、歳時記を片手に♪

2012-03-12 23:38:08 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 今年は梅も桜も桃も杏も開花が遅れている、のだそうですが、
 発見しましたよー!
 今日の午後、紅梅がきれいに咲いているのを!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おはなのォ、かおりはァ……もうひとつゥ?」
「がるるぐるがるがるるるぐる!」(←訳:!虎です!まだ八分咲きだもんね!)

 紅いお花が枝にふくふくと点っている様子は、
 なんとも優しい姿ですね。
 本日の読書タイムも、
 甘やかに優しい御本を、さあ、どうぞ~!

  


 
           ―― 五・七・五交遊録 ――


 
 著者は和田誠さん、2011年6月に発行されました。
 御本の装丁は、もちろん、著者・和田さん自らが担当なさいました。
 では、せーの(←呼吸を整え)!

  何という帝(みかど)の御世でございましたでしょうか、
  日本各地に数多(あまた)のクリエイターが割拠している中に、
  ひときわ時めいている御方がおられました。

「………ふァ?」
「………がるぅ?」

 あら?
 ちょこっとだけ源氏物語冒頭部分をお借りして
 遊んでみたんですけれど、
 ダメだったかしら?

「どうしてェ~げんじィものがたりィ~???」
「がるる~ぐるっ?」(←訳:何故に~源氏っ?)

 その答えは、『五・七・五』という題名にあります。
 源氏物語の時代は、
 五・七・五ではなく、
 和歌(短歌)でしたけれど、
 宮廷人さんたちは日常的に歌を詠み、
 想いを言霊に変えておりました。

 時は流れ、
 詩歌芸術の在り様に変化が生じます。
 和歌も俳句も、
 なんとなく小難しいもの、とっつきにくいものになって、
 生活の周辺から遠くなってゆく……。

「でもッ!」
「がるる!」(←訳:しかし!)

 ええ、そうです。
 でも! ホントは!

 詩歌は、目立たずとも、意外や、身近に存在するのです。
 
 著者・和田さんが初めて俳句を作ったのは6歳の折。
 親戚のおじさまおばさま方が行っている句会に
 御両親も参加していたことから、
 《門前の小僧》となった和田さん、
 気付けば、一句をものにしていたのでした。

   踏切の前に並んだ葱坊主

「わほッ♪ きゃわゆいィッ♪」
「がるる~るぐるる♪」(←訳:まあるい感じ~♪)

 長じた和田さんの周囲に、いつのまにか
 句作をする友人が集ったのは、
 必然だったのでしょうか。 
 それとも皆さん、和田さんに影響されちゃったのでしょうか。
 或いは、もしや……引っ張り込まれちゃった?

 編集者の矢崎泰久さんと相談して
 結成されたのは、
 《話の特集句会》。
 
「ものすごいィ、ごうかめんばーッ!」
「がるるぐるぐる!」(←訳:黄金のメンツだね!)

 小沢昭一さん。
 渥美清さん。
 岸田今日子さん。
 吉行和子さん。
 小室等さん。
 永六輔さん。
 冨士眞奈美さん。
 斎藤晴彦さん。
 安西水丸さん。
 南伸坊さん。
 横尾忠則さん――

 んもう、ここには書ききれないほどの
 超一流才人さんたちが
 句をヒネります。
 
 小田島雄志さんの句には(やはり)シェイクスピアの香り。
 丸谷才一さんとのやり取りは
 なんともオシャレで、小粋!
 三谷幸喜さんは……けっこうオトナしい?
 
「えいがもォ、だいざいにッ!」
「がるるぐるがるるーるるぐる!」(←訳:ミュージカルが俳句になった!)

 映画を愛する和田さん、
 句に名場面を織り込みます。
 そして、御家族の成長も
 やさしく、あたたかに紡ぎます。

 読み進めば、
 急に《日本語》が、《うた》が気になりだす御本です。
 イラストレーター和田さんのファンの方々、
 映画好きさん、
 昭和デザイン史マニアにもおすすめの一冊ですよ♪
 
「とくにィ、はいくまにあァさんはァ!」
「ぐるっがるぐるがる~!」(←訳:張り切って御覧あれ~!)
 
 
コメント
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