テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

伝奇なら、コレです!

2012-01-23 23:35:17 | ブックス
「きゃぴィーッ!
 ゆきィでス! ゆきがァ、ふッてるでスよゥ!
 こんにちわゥ、テディちゃでスゥ!」
「がるる!ぐるぐるがるっ?」(←訳:虎です!積もるのかなっ?)

 こんにちは、ネーさです。
 1月23日夜現在……降っております、ここ東京・八王子に雪が!
 積もるかどうかは分かりませんが、
 皆さま、明日24日朝の路面凍結に御注意下さい~!

「あしもとォ、ごようじんッでスよッ!」
「ぐるがるる!」(←訳:安全第一で!)

 安全第一!なのは、
 こちらの御本でも言えることでしょうか。
 危険!冒険!大ピンチ!と背中合わせな、
 イノチ懸け読書タイムを、さあ、どうぞ~!

   

 
                ―― 髑髏城の花嫁 ――


 
 著者は田中芳樹さん、2011年10月に発行されました。
 『Victorian Horror Adventures 2  The Bride of the Castle Skull』と英題名が付されています。
 以前に御紹介いたしました『月蝕島の魔物』に続く、
 ヴィクトリア朝の英国を舞台とする伝奇冒険物語のシリーズ第二弾ですよ~♪

「おおッ! まッてましたでス!」
「がるる!ぐるぐるるがるーる!」(←訳:19世紀!ホームズさんの時代だ!)

 ガス灯と、蒸気機関の時代、ヴィクトリアン。
 ガスの燈火も
 石炭で走る汽車や汽船も
 当時は最先端であったものですが、
 今は殆ど目にする機会すらありません。

 同じように、
 19世紀にはメジャーだったのに、
 現在は廃れてしまったのが、
 『貸本業』。

「ほんをォ、かしちゃうのでスかッ?」
「ぐるるがるるるがる!」(←訳:21世紀には無いね!)

 そのむかし、書籍は《特別なもの》でした。
 皮革で装丁され、
 背には金で題名が印字され、
 挿絵は細密な手彩色画、
 蔵書票は持ち主を表し……と、
 どれをとっても上流階級の香りがいたします。

 一部のお金持ちだけが所有できる――それが、本。

 ヴィクトリア朝の『貸本業』は、
 そんな“本を所有する仕組み”を変えようとしていました。
 
「おかねもちじゃなくてもォ~」
「がるるぐるぐるる~♪」(←訳:書物を読めちゃう~♪)

 実際には『貸本業』は、
 書籍に関係するあらゆる“手配”を行う仕事、だったようです。
 
 売りに出された書物を買い上げる、
 所有者の依頼を受けて書物を売りに出す、
 あるいは、
 新しく書斎を作るお金持ちさんのために
 お好みの書物をン千冊と集めてみせる――

 ロンドンの『ミューザー良書倶楽部(セレクト・ライブラリー)』にも
 豪勢な依頼が飛び込んできて、
 社長さんは大喜び♪

 フェアファクス伯爵家の新当主さまが
 図書室の内装を一新し、
 書棚も新しくして、
 最上質の書物三千冊を揃えてほしいと注文を寄越したのですから、

「びッぐゥ~びじねすゥ!」
「ぐるぐるるるがる!」(←訳:張り切っちゃうよね!)

 大仕事を担当することになったのは、
 まだ若いエドモンド・ニーダムさんと、
 ニーダムさんの姪御さんで
 さらにお若いメープル・コンウェイさん。

 若い叔父&姪のコンビは、
 第九代フェアファクス伯爵の御邸へ
 勇んで向かいますが、
 そこで彼らを出迎えたのは
 期待と、そして……疑惑?

「おかしなァ、ふんいきィでスよッ??」
「ぐるがるがるるる!」(←訳:雲行きがヘンだね!)

 ロンドンに始まった冒険は、
 フェアファクス家の領地へ波及いたします。
 壮大なマナーハウスで
 ニーダムさんとメープルさんが出会う大冒険とは……?

 病気のため療養なさっていたという著者・田中さんの、
 この御本は、いわば復帰宣言作品!
 シリーズ再開を待ち焦がれていたファンにとっては
 と~っても嬉しい一冊です!
 SF&ファンタジー好きさん、
 少年探偵団風の物語が好き!という御方、
 エンタで元気なな冒険モノ大好き!という御方に、
 おすすめですよ!

「さしえもォ、かわゆいィッ♪」
「ぐるるるるがるがるるー!」(←訳:歴史にもどっぷり浸れますー!)
 

  
コメント
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