こんにちは、海ってすてき!でもばっちりカナヅチなネーさです。
「こんにちわッ、テディちゃはァ、うゥ、えェ~とォ、およぎはァ……」
はい、夏の海辺とは限りなく縁が薄い私たち、
本日も書物の世界にしばし憩いましょう。
とは申しましても、こちら、ちょこっと変り種さん、なのですが。
―― シュライヒ コレクション・カタログ2008 ――
「ふんふんッ? ネーさ、しゅらいひッてェ、なァにッ?」
『シュライヒ』とは、1935年にフリードリッヒ・シュライヒさんが設立した
ドイツの玩具会社です。
現在、世界中で人気なのが、テディちゃが眺めているそれ――
フィギュア製品。
これは、シュライヒ社が発売しているフィギュアのカタログ・ブックなんですよ。
「まふッ!
ふぃぎゅあッ! りあるゥ~でスッ!」
日本でも最近はフィギュアの知名度が高まり、
フィギュアはどんなものなのか、
幼児から大人にまで理解が及ぶようになりました。
その功績は、なんといっても『海洋堂』さんに負うところ大、ですね。
『海洋堂』さんの作るフィギュアの精密なことは、
テディちゃもよく分かっているでしょ?
「ふァいィ~! テディちゃ、ちぇしゃねこッ、もッてるでス!」
でも、歴史的に考えると、フィギュアの本場はヨーロッパであると言えます。
人間や動物をかたどった小さな人形に、細かく彩色して飾りつけるのは、
イタリアを中心に、とても昔から行われてきました。
精密さ、細密さがより増すのは、18~19世紀以降でしょうか。
とあるフィギュアが、
有名な童話作家さんの有名な物語の主人公に抜擢されたのは19世紀。
極小サイズの兵隊さんが、
悲しい恋をしたり、魚に飲み込まれたりした御話です。
童話作家さんの名は、ハンス・クリスチャン・アンデルセンさん。
「えッ?
あのォ、へいたいさんはァ、ふぃぎゅあ、だッたのでスかァ?」
そうです。
アンデルセンの小さな兵隊さんは、
実は、良家の子息たちの教育のために作られたものでした。
軍事学というのは、当時は必須教養だったんです。
教師たちは、数百もの軍人フィギュアを使い、
ワーテルローの戦いや、ハンニバルとローマの戦等をテーブル上で展開してみせ、
生徒たちに《軍史》をレクチャーしていたんです。
兵隊さんフィギュアは、しかし、時代の遷り変りとともに主流ではなくなりました。
21世紀の今、主役の座についているのは、
虎や馬、犬、猫、牛、山羊、恐竜……。
「ほわッ、うまがァ、こんなにィたくさんッ!」
欧州人にとって人間に最も近しい動物は馬なのでしょうか、
ここでは、農耕馬、軍馬、ポニーと、
馬のフィギュアのバリエーションが豊富な点が目に付きますね。
そしてまた、樹木にも凝っていること!
バオバブの木のフィギュアなんて、びっくりさせられました……。
「こりすぎィ、でスッ!」
専門店があり、多数のコレクターさんがいるほどの『シュライヒ』フィギュア、
入手の機会があったら、このカタログ、ぜひいただいちゃいましょう!
フィギュアにあまり興味がなくても、
図鑑を見ているような気分になります。
さらに、『海洋堂』さんの製品とはサイズや重量、質感も異なるので、
お店で実物に接してみると、新鮮な感動が!
「テディちゃのォおすすめはァ、たれみみうさぎィでスッ♪ ぷふふッ♪」