2012年フランス都市・交通政策視察報告

今回は、久々に、海外の都市・交通政策の報告です。

カーフリーデージャパンでは、今月、フランスのディジョン市、リヨン市まで、都市交通政策の視察に行ってきました。

今回は、ディジョン市のトラム開通(第二路線)にあわせて、その開通式やトラム沿線のデザインをてがけたデザイナーによるお披露目会へ参加することが目的でした。

また、近隣のリヨン市で光の祭典が行なわれていたこともあり、帰りには、リヨンにも立寄ってきました。

モビリティウィーク&カーフリーデーの目指すまちの姿が、今回の視察のディジョンやリヨンでもよく見受けられました。

日本でも各都市でモビリティウィーク&カーフリーデーを通じ、環境や人にやさしい交通まちづくりにむけた取組みがなされていますが、総合的な思想のもと、都市・交通政策がなされているところはまだまだ少ないと思います。

来年は、モビリティウィーク&カーフリーデー日本参加10周年になります。

日本のモビリティウィーク&カーフリーデーの次のステージは、いまや、海外の先進都市では当たり前のように行なわれているように、抜本的な交通政策・都市政策とむすびついたモビリティウィーク&カーフリーデーの展開です。それには、市民・行政の協働が不可欠となっています。

来年は、既存の参加都市の取組みの益々の充実と、モビリティウィーク&カーフリーデーに賛同してくれる新規参加都市を期待しています。

カーフリーデージャパン一同


■2012フランス都市交通政策報告をダウンロード

以下は、報告PDFより抜粋です。

■ディジョンのトラム開通


フランスのトラム導入は、ついに2-30 万人都市にまで及んできました。かつて、トラムがある都市が3都市までに追いやられた状態から、今では、そろそろ30 都市に迫ろうとしています。最近のトラム導入では、都市規模的に無理をしているためか、様々な方法でローコスト化が図られています。

ディジョンのトラムも同様で、すでに導入されたブレストと同じ車両を共同注文しています。しかし、ブレストとは色違いで、ディジョンの顔となるようカシス色のトラムにしています。整備はローコストですが、デザイン的な工夫を織り込みながら十分に美しいトラムの町並みに一新されました。

開通したトラム2 路線は、一部同じ部分を走りますが、2 路線の延長20km に35 駅の駅があり、毎日9 万人が、バスとトラムの公共交通ネットワークを利用します。トラムは一路線3.5-4.0 万人/日の乗降客があるので、小都市としては、何とか、及第点の利用だと思います。今後、沿線の整備が進むと、乗降客も相当増えることは間違いありません。現状で、トラム沿線500mの範囲内に居住人口の32%、就労人口の37%をカバーするという効率的な設定になっています。

また、以前は、町の中心部の歩行者専用道路のトランジットモール部分は、最も人々が行き交うところであるとともに、バス路線が集中し、常にバスが連なっているほどの多さでしたが、トラム導入に伴い、バスを通さずに、完全な歩行者専用道路化となりました。

トラムは、その町の中心軸のトランジットモールから、少し離れた道路に平行して走らせているのですが、少し歩かなければならなくなったので、中心部の賑わいが損なわれていないか、気になっていました。しかし、真冬にもかかわらず、ゆったりと歩けるためか、かえって、より多くの人でにぎわう歩行者空間に変わっていました。


■ トラム第二路線開通。試乗する人々で溢れる。この日は無料。



■ まちなかの広場で盛大に行なわれたトラム開通式。
  かつてはまちのメインストリートの西端に位置する
  駐車場とロータリ-であったが、現在はまちなかの
  重要な場所と生まれ変わった広場。



■ かつては、バスが渋滞する程の中心部のトランジットモール。
  トラムが開通した事で、完全歩行者専用道路化となり、人々で溢れる。


■リヨン 光の祭典について

様々な都市で光の祭典を行っていますが、おそらく、リヨンが、都市レベルで行った最初の都市と思います。3 日間、夜間に、中心部で人が溢れているという、想像をはるかに超えた、大規模ですばらしい一大都市イベントでした。
リヨンは、1989 年から、公共空間整備政策を進め、市域全体で300-400 ヶ所のほぼすべてのオープンスペースを、車から人中心の広場、公共空間に転換してきました。これは、一大アーバンデザインプロジェクトで、美しく快適な街に転換を果たしてきました。
もともと、近世、近代の歴史的町並みは、すばらしかったものの、以前は建物も黒ずんだままで、アスファルトと車が目立つ大都市で、中心部には人が少なくすさんでいました。
しかし、先の政策により、瞬く間に見違えるほどに美しい街となり、さらに、都市交通政策においても先進都市となり、この20 年で大きな都市改造が成功し、豊かな都市生活の舞台となっています。
こうした美しい都市空間だからこそできる、観光イベントと言えますが、それよりも、市民全体の都市文化イベントだと思います。


■まちなかのいたるところで、歴史的建造物がライトアップされる。
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