Cellologue

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古い外国雑誌(2)

2016年10月14日 | 音楽について
 先日、実家から持ち帰った古い"Recorder & Music"(編集は,エドガー・ハント)の表紙だが、現在、眺めていても面白い。イギリス人は古いものが好きだし、グラフィックについても洗練された趣味を持っているように見える。これはセンスの問題で、なかなか真似のできるものではない。

 元々、彼の地はバロック音楽の本場であるし、楽譜はもちろん、多種多様な当時の楽器が多数存在する。それらは各地の楽器博物館で見ることができるし、この"Recorder & Music"(1975年3月号)の表紙を飾ってもいる。たまたま,先週撮影した表紙には人面彫刻を施したアルト・リコーダーが写っている。

 解説には、「マリオ・カッシア(Mario Cassia)彫刻による、製作者不明のアルト・リコーダー。ニュルンベルク・ゲルマン国立博物館蔵」とある。右は、「ハンス・コールスマ(Hans Coolsma)製作による装飾付きリコーダー」とある。コールスマの金(銀?)細工のエレガントなリコーダーは兎も角、人面彫刻版は日本人にはあまり馴染みがない意匠でいささか衝撃的であろう。特に中央の鱗は異色に思われることだろう。さらに、後ろに写っている中部管は全体に鱗彫刻が施されているようだから、この笛が繋がった時の印象は相当だろうと思える。

 鱗以外には、顔と髭が眼を惹く。頭部管下部の葉状の模様はギリシャ時代からお馴染みのアカンサスの葉だろうか。右端に置かれた足部管にはイオニア式を思わせる模様が彫刻されているのも興味深い。ギリシャからローマの伝統が感じられるからだ。まあ,単なる転写かもしれないが。

 さて、この笛の来歴はどういうものだろうか。貴族か豪商の所有物だったのか、実際に演奏されたのならどのような状況だったのだろうか。それとも投機を狙ったコレクション・アイテムだったのか。
 そして、この彫刻された人物は誰なのか。鱗から、海や水に関係する人物、あるいは神ではないかとは容易に想像される。的外れかも知れないが(笑)。

 日本の楽器には人面、獣面ともに稀だと思う。その相違を考えてみるのも面白いし、どういう発想、思想で彫刻されたのか、興味尽きないものがある。

 Nikon D7100/AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G
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